「MIMARU京都 新町三条」
コスモスイニシアが11月8日(木)オープンするアパートメントホテル「MIMARU京都 新町三条」に体験宿泊した。関係者に試泊してもらい、アンケートなどによる声を開業に生かそうという試みだ。
ホテルは、京都市営地下鉄烏丸線・東西線烏丸御池駅から徒歩5分、京都市中京区新町通三条上る町頭町105に位置する敷地面積約1046㎡の5階建て全69室。運営はコスモスホテルマネジメント。
試泊したのは約40㎡のファミリータイプ。記者は第一弾の「上野」と「京都六角」も取材しているので驚きはしなかったが、一般の方ならこの広さに驚くはずだ。ラグジュアリーホテルのツインくらいの広さがある。
しかし、ラグュアリーホテルと根本的に異なるのは、子どもが喜びそうな大人使用も可能な2段ベッド付きの寝室のほか、リビングルームがあり、冷蔵庫・食器類などを備えたミニキッチンがあり、洗濯乾燥機が置いてあることだ。設備仕様を含め、いわゆるコンパクトマンションに限りなく近い。共用部には喫煙室はあるが、レストランなど飲食施設もルームサービスもない(もちろんケータリングは可能)。
つまり、家族、あるいはグループで連泊するお客さんをメインターゲットにしているホテルだ。料金設定もルームチャージ制で、定められた人数以内であれば、たくさん泊まったほうが一人当たりの宿泊費は安くなるというのがミソだ。
記者は、チェックインを済ますとすぐ先斗町と祇園に繰り出し、かみさんと一緒に食事をし、11時前に戻り、翌日は大阪の取材に朝早く出かけたので、キッチンも洗濯機も冷蔵庫も使わなかった。洗面の水栓は確かグローエ、家具類は無印か。
ホテルの〝売り〟の一つである持ち出し可能のスマホは、日本語設定方法が分からず(分かっても使い方を記者は知らないし、かみさんも頼りない)、これも使わなかった。
建物は間口が広く、外観は黒(濃紺か)が基調で同じ色の格子が美しい。
◇ ◆ ◇
興味深いのは、わが国では極めて珍しいこの種のホテル利用者がどのような感想を抱いたかだ。早速、口コミサイトをチェックしてみた。概ね評価が高いのにびっくりした。
「とても良い(76%)」「家族の夕食を作るためにキッチンを利用することを強くお勧めします」「今までに滞在した最高のホテル」(以上「上野」)、「とても良い(85%)」「この値段はあり得ない」「お部屋に乾燥機付洗濯機が入っているのは、本当に有難かった」「部屋は最高でした!」(以上、「京都六角」)。
いったい何を基準に評価するかが問題だが、「上野」は上野駅圏でもっともいいと思うホテルより総合点で上回っていたのに2度驚いた。
さらに驚いたのは、同社から紹介された「トリップアドバイザー」のサイトでは、「MIMARU東京 日本橋水天宮前」が都内の名だたるラグジュアリーホテルを抑え堂々の2位にランクされていることだ。自慢でもないが、記者は「マンションの究極はホテル」だと思っているので、いいホテルは泊まるようにしてきた。このサイトでベスト30に入っているうち10近くは宿泊している。トップにランクされている渋谷のホテルはコーヒーしか飲んだことはないが、系列の銀座のホテルの朝食バイキング(デザート)をかみさんは絶賛した。
これも何を基準にしているか調べなかったが、もう「凄い!」としか言いようがない。口コミの凄さは記者でもわかる。
同社の「MIMARU」は「京都新町三条」で7施設目。当分は〝空白区〟のこの種のホテルで独走するのか。間違いなく2番手、3番手が現れる。「マンション? もうあきまへんわ。ホテルに勝てない」タクシーの運転手さんもホテルラッシュにあきれ返っていた。
ロビー
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