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2018/11/01(木) 15:12

記者が馬鹿だった…選手村はスケルトンで都と組織委が賃借し、解体費を含め全額負担

投稿者:  牧田司

 昨日(10月31日)書いた2020年東京オリンピック・パラリンピックの選手村にもなる「HARUMI FLAG」の記事のうち、次の文章を削除する。

 「大会終了後の改修費について他の記者の方が質問されたが、これも明確な返事はなかった。報道では約500億円とあるが、これを住宅戸数で割ると887万円になる(タワー棟を除けば1戸当たり1,000万円くらいか)。これはあり得ない。三菱地所ホームの全館空調フルリフォームだってこんなにしない。

 大会組織委員会が負担するのであれば、間違いなく国民の批判を浴びる。どのような契約になっているのか情報を開示すべきだ。開発法ではこの改修費をどこが負担することになっているのか聞きたいものだが…。」

 削除するのは、新たな事実が分かったからだ。東京都オリンピック・パラリンピック準備局が平成30年5月7日付で都議会用に作成・公開した「選手村宿泊棟の整備について」と題する文書を入手した。(誰でもホームページで閲覧できる)

 そこには、「東京都が施行する市街地再開発事業において特定建築者が整備中の住宅棟を選手村の宿泊棟として一時借用して活用」「構造躯体の状態まで整備した住宅棟に、組織委員会が大会用の仮設内装を付加し、大会期間中に使用した後、撤去」「大会終了後、大会中に一時使用した宿泊棟は、特定建築者が分譲・賃貸住宅等として改修」「ベッドやテーブル、椅子などの備品は組織委員会が調達」とある。

 また、宿泊棟の大会時内装工事については、住宅棟を選手村として使用するための内装、設備等の新設工事及び解体工事(工事監理業務等を含む)の金額は約444.9億円(工事費:約441億円、工事監理費:約4億円)で、組織委員会と特定建築者の間で平成30年3月27日に契約が交わされたとある。

 費用負担は、宿泊棟の大会時内装工事等の費用、メインダイニングなどの仮設施設を整備する費用、住宅棟等を特定建築者から選手村として借りる費用を東京都が、備品の調達など運営等に係る費用は組織委員会がそれぞれ負担するとある。

 さらに文書には、「選手村宿泊室(イメージ)」の簡単な間取り図が添付されており、給湯器、室内ダンボール建具、シャワーユニット・トイレ、3点ユニットバス、壁ボード、フローリング、天井ボード、エアコンなどは撤去するとしている。

 ◇       ◆     ◇

 この文書から、東京都と組織委員会が特定事業者から建物がスケルトンの状態で借り、組織委員会が内装工事を施し、大会終了後に撤去し、その費用負担は都と組織委員会が追うことが決まっていることが分かる。

 文書を読まれれば、記者が「あり得ない金額だ。三菱地所ホームの全館空調フルリフォームだってこんなにしない」と書いたのはいかに的外れであるかもわかる。知らなかった記者が馬鹿だということだ。

 なので、取り消すが、記者は昨年8月、東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会に施設の設備仕様などについて問い合わせたところ、「大会時の選手村用の施設・設備の仕様等の詳細については、セキュリティの観点などからお伝えすることはできません」と回答があった…これはどういうことか。セキュリティはどうした。ものごとは全て力関係ということか。

 昨日だって、きちんと説明すれば誰も不思議に思わなかったはずだ。

 選手村としての内装は、キッチンを付けないのは分からないではないが、ダンボール建具や3点ユニットバスを採用するとは…ビジネスホテルと一緒だ。世界トップクラスの選手に失礼ではないか。有名なサッカー、バスケットボール、メジャーリーグの選手は絶対泊まらないと思う。アメリカでは紙のドアは当たり前かもしれないが、この前見た末長組のウォルナットのリビングドアは重さ60キロだった。いっそのこと、伴茂さんの〝紙の家〟にしてはどうか。

 分譲する住戸のリビングの標準天井高は2500ミリで、サッシ高は身長が高い選手が頭をぶつけるような1800ミリということはないようだ。

聞きたいことは不明オリ・パラ選手村の街の名称「HARUMI FLAG」来春分譲(2018/10/31)

東京オリンピック・パラリンピック選手村「施設・設備の仕様は非公開」なぜ(2017/8/1)

 

 

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