「レーベン守谷THE SQUARE(イーストコート)」(手前、奥が「ウエストコート」)
タカラレーベンの「レーベン守谷THE SQUARE(イーストコート)」が好調な売れ行きを見せている。守谷駅から徒歩11分の全141戸の規模で、今春に分譲開始して以降、これまでに120戸を契約済みだ。〝郊外苦戦〟の定説を覆している。
物件は、つくばエクスプレス線、関東鉄道守谷駅から徒歩11分、茨城県守谷市松並青葉一丁目に位置する7階建て全141戸。12月上旬に分譲予定の第3期2次(戸数未定)の専有面積は76.34~96.44㎡、予定価格は2,400万円台~4,600万円台(最多価格帯3,700・3,800万円台)。坪単価は152万円。竣工予定は2018年11月。設計・監理・施工は長谷工コーポレーション。
現地は、開発面積約41.7ha、総区画数約900区画の土地区画整理事業「ビスタシティ守谷」の一角。既分譲の「レーベン守谷THE BRIDEG」281戸と、今後分譲する「レーベン守谷THE SQUARE(ウエストコート)」132戸と合わせ全554戸の「ニコハピ プロジェクト」の第二弾。大規模商業施設「YORK TOWN MORIYA」が隣接。
わが国初の太陽光発電と「エネファーム」を組み合わせ、100%駐車場使用料金ゼロ、平均84㎡の広さ、始発駅、大規模商業施設に隣接していることなどが人気の要因。
販売担当の同社第2営業グループ第1営業部1課課長補佐・岩﨑良比呂氏は、「この物件は、『南大塚』とともに当社でもっともよく売れている物件の一つ。沿線には競合も多いが、始発駅で商業施設に隣接しており、圧倒的な広さが評価されている」と話している。
完成済みの「レーベン守谷THE BRIDEG」とあわせ17の共用施設が相互利用できるのも評価されているという。
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苦戦すると思われた郊外エリアのマンションを成功裏に終えた同社の事例はたくさん見てきたが、さすがに守谷では完売するまでに5~6年はかかるのではないかと考えていた。
その最大の理由はアドレスが茨城県になることだ。茨城の人は〝五十歩百歩〟と笑うかもしれないが、千葉県の人は利根川を越えることに相当の抵抗感を持っているはずだ。小規模物件なら地元需要だけで吸収できるかもしれないが、500戸を超える大型では早期完売は無理だと予想していた。
第二の理由は競合物件の多さだ。つくば沿線は八潮-三郷中央-南流山-流山セントラルパーク-流山おおたかの森-柏の葉キャンパス-柏たなかでマンションが途切れることなく供給されており、完成在庫も少なくない。同社の物件は単価は安いが、専有面積が広いだけに他社物件と比較してグロスの優位性はない。
それでも売れ行きがいいのは、岩﨑氏が話した通りだろう。先月取材した大和地所レジデンスの「千葉ニュータウン」と同じだ。商業施設に隣接し、面積が広いというのがユーザーに高く評価されている。
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