三井ホーム「新宿北モデルハウス」
三井ホームが新宿・新大久保駅前の「ハウジングステージ新宿」内に先に完成させた「新宿北モデルハウス」を見学した。昨年4月に発表した「ラングレー」と同じコンセプトで、北欧のパイン材を用いた総木製窓と、ウエスタンレッドシダ―のウッドパネルと深い陰影を演出する軒の外観デザインが特徴の3階建てだ。
「ラングレー」のモデルハウスは昨年4月にも浜田山住宅展示場で見学し、記事にもしているのでそちらを参照していただきたい。
他社のモデルハウスがほとんど外観は木なのか鉄なのかコンクリなのか分からないのに対して、同社のモデルは明らかに木で出来ていそうな外観なのが木造ファンの記者は気に入った。
それと、これが最大の特徴でもあるのだが、「浜田山」のそれと異なるのは延べ床面積313㎡(94坪)の3階建てであることで、3階部分約31坪を全てベッドルーム(20.7畳大)・パウダールーム(8.3畳大)・ドレッシングルーム(7.2畳大)に充てている提案がいい。これほど広い夫婦のみの(あるいは一人か)空間提案を見たことがない。これは支持されるはず。さらに言えば、同じくらいの夫婦別室の提案もあっていいが…。
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新宿・新大久保駅前にある「ハウジングステージ新宿」内のモデルハウスを見学したのは今回で3度目(ほかに何棟か見ているのだが、取材目的でなかったので書かない)。明らかに富裕層向けだった。
すぐ比較したのは、積水ハウスのモデルハウスだった。積水のモデルハウスについては6月5日付の記事で「最高に素晴らしい。カッシーナとコラボし、一分の隙もないモノトーンの空間を見事に演出している。モデルハウスを芸術品の域まで高めた商品だ。
何に例えるべきか迷ってしまうのだが、ミロのヴィーナス像はどうだろう(実在の女性に例えると差しさわりがある)。
だがしかし、あまりにも美しく近づくことも触れることもためらわれそうで、金持ちでも品格がない人は怖気づくのは必至で、住みこなすのは容易なことではないのではないか」と書いた。
今回の三井ホームのモデルハウスは確かに美しいのだが、こちらはうつせみの人、例えば同社のCMに長く登場した吉永小百合さんとか現在の菅野美穂さん(最近お笑いタレントと結婚した三井不動産のCMに出ていた何とかさんはちょっと違うか)も「素敵!」と声を上げそうな、絵画で言えば小磯良平の描く凛としたかつ楚々とした美人画のような美しさだ。
一つ難点を指摘すれば、1階の階段室には観葉植物が置かれていたのだが、みるからにフェイク。これはいかがなものか。三菱地所ホームの「ボタニカル」をテーマにした「浜田山ホームギャラリー」や、家の中に中低木を取り込んだ「ONE ORDER」を意識したのかもしれないが、それを超えないと意味がない。せっかくの素晴らしい空間が台無しだ。
いずれにしろ、三菱地所ホーム、積水ハウス、三井ホームの3つのモデルハウス(住友林業も加わるか)がこの住宅展示場内の富裕層向け三重奏を奏で、かつ三つ巴戦を演じるのではないか。住友不動産のモデルハウスは秋に完成するのでぜひ見学したい。
リビング階段の下の観葉植物が気になった
積水ハウス モデルハウス(バスルーム)
木の美しさを全面に 天井高3m実現 三井ホームが新商品「LANGLEY(ラングレー)」(2018/4/11)