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2018/05/30(水) 16:54

ボタニカルが最高 4つの商品・開発を発表 三菱地所ホーム

投稿者:  牧田司

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「3Dティンバーフレーム」を搭載した浜田山ホームギャラリー

 三菱地所ホームは5月28日、記者発表・見学会を行い、①二対の壁柱と梁、隅柱、金物を組み合わせたオリジナル「3Dティンバーフレーム」を搭載した浜田山ホームギャラリーを公開②建築とグリーンを一体で考える新しい空間デザイン「ボタニカル リラクゼーション」の発売③国産材FSC認証材を注文住宅の床構造用合板に標準採用④「定額制戸建リフォーム」発売開始-の4つを発表した。

 発表会に臨んだ同社・加藤博文社長は、住宅着工が伸び悩む中、2017年の2×4工法のシェアは過去最高の11.3%に達するなど健闘しているとし、4つの新発売・開発を通じて他社にない独自性を発揮して受注拡大に結び付けたいなどと話した。

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加藤社長

◇       ◆     ◇

 発表会には加藤社長を始め、月田徹執行役員が商品企画について、中島秀敏取締役常務執行役員がリフォーム事業などについて説明したが、冒頭、前座であるはずの司会役を務めた経営企画部広報戦略グループ・横須賀直人氏が絶妙な弁舌を披露して主役の座を奪った。加藤社長も「へんな紹介をされて、やりづらくてしょうがない」と脱帽した。

 書きたいことはたくさんあるが、まずは横須賀市の話を紹介する。「本日は分かりやすい(最近、同社は『三菱地所ホームはやすい』というキャッチコピーの広告を展開中)記者発表にするために、お茶とお菓子を提供させていただきました。(お菓子で買収できるなどと)甘いことは考えておりませんが、食べていただきながらお話を伺っていただければ理解が深まると思います。説明にはインスタ映えする加藤社長などを揃え、心を込めて説明させていただきます。どうか大きな記事を書いていただきたい」(多少、記者が手を加えました)

 そのお菓子を食べながら聞く記者は皆無だったはずで、記者も朝食を食べ、血糖値が下がりだしたときにお菓子を食べるわけにはいかないし、普段からほとんど食べないが、せっかくなので家に持って返った(これは〝住みやすい〟でも〝暮らしやすい〟でもなく〝値段が安い〟か)。

 横須賀氏は記者発表会の司会の見本だ。もっともっと発表会を仕掛けるべき。

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横須賀氏

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会見場で報道陣に供されたお茶とお菓子

◇       ◆     ◇

 さて、何から書くか。もう業界各紙が書いているはずなので最小限にとどめたいのだが、横須賀氏が「大きく書け」というから、声を大にして言いたいことから書く。

 「ボタニカル リラクゼーション」が最高にいい。木や植物の効用などについては街路樹を含め人一倍書いてきたつもりだが、植物を家の中に取り込む仕掛けは同社が一歩も二歩も他社をリードした。同社は初年度の販売目標として「3D」「ボタニカル」「定額戸建リフォーム」とも20~30棟と少なめな数字を上げたが、三菱地所グループ全体で取り組めば飛躍的に伸ばせると確信している。施工能力を高め、営業部隊を拡充すべきだと思う。

 その傍証を紹介する。記者は、マンションや分譲戸建ての販売事務所・モデルルームのフェイクの観葉植物をやめよと口を酸っぱくして言ってきた。

 それが通じたかどうかは分からないが、最近では、積水ハウス「品川」、東建「一番町」、大成有楽不「鷺沼」、コスモスイニシア「練馬田柄」「成城」、ポラス「法典」、住友不動産「中野」などは本物の観葉植物を配していた。例外なく売れ行きも好調だ。

 「浜田山ホームギャラリー」では、キッチンでハーブを植え、食べることも隠し味にできることも提案しており、犬猫用のワンニャン草も植えられるようにしていた。手入れが不要の自動潅水システムを採用したのもいい。壁は一部フェイクもあったが、ぜひ、メンテフリーの「サントリーミドリエ」(他社もあるかもしれないが)を参考にしていただきたい。決して高くない。何しろ坪単価120万円だ。お金持ちにそれくらいの提案をしないでどうすると言いたい。

 水の音が聞こえる機器も提案されていたが、ならば一歩進めて「五感に訴える」仕掛けもいいのではないかと思う。

 朝は富士山8合目の涼風とコケコッコーの声で目覚め、昼はチャイコフスキーの舟歌を聴き、夜は「吠えろライオンズ」(ヤクルトファンは東京音頭)で酒を飲み、寝るときは冷え切ったスープのような夫婦仲を劇的に改善する催淫剤のじゃ香の香りを嗅ぎながら、深海魚のつがいの画像を観るのは最高ではないか。外観の格子デザインには1/fゆらぎ(エフぶんのいちゆらぎ)を採用しているくらいだから、全然問題ないはずだ。

 「3D」は、旭化成ホームズが先にモデルハウスを建設した「のきのま」と発想が近いものだが、それぞれ一辺4.5メートル、3.5メートル、サッシ・天井高約2700ミリの大開口は圧巻。ただ、これは緑などで視界を遮ることができる100坪くらいの敷地でないと難しい。狭小敷地では、外からは見えないが、内からは見える遮光フィルターはどうか。

 「定額リフォーム」は30坪で540万円。これも同業他社と比較して安いはずだ。エアロテックはオプションだが、これを搭載して飛躍的に伸ばせるのではないか。

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2週間に1度の水やりでOK

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こちらは自動潅水

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ハーブが育てられるキッチン(これはフェイクだが)

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ワンニャン草(右隣りは犬猫の棲家)

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1/fゆらぎ(エフぶんのいちゆらぎ)を採用した格子デザイン

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浜田山の道端で摘んだドクダミ

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フェイクの馬と本物のはずの騎手(京王線新宿駅でJRAのイベント=これを見ていただければ「フェイクをやめよ」という意味が分かってもらえるはず)

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