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2019/10/12(土) 16:02

美術家の野老朝雄氏らの45作品掲出 COREDO室町テラス他 「めぐるのれん展」

投稿者:  牧田司

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COREDO室町テラス前地下歩道「街を表現するのれん」の展示(左は野老氏の作品)

 日本橋の魅力ある文化や地域資産を新しい形で発信するイベント「NIHONBASHI MEGURU FES」が、日本橋エリア各所で開かれている。COREDO室町テラス前地下歩道及び三越前駅地下歩道で開催中の「めぐるのれん展」では、美術家の野老朝雄氏らクリエイターによる12作品と、日本橋に居を構える企業の32作品が掲出され、総計約150㍍にわたる「のれんロード」が出現。訪れた人々の目を楽しませている。

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三越前駅地下歩道「企業を表現するのれん」の展示

 同イベントは東京都、日本橋文化交流フェスティバル実行委などが主催。9月27日、COREDO室町テラス開業に合わせて開幕した。

 COREDO室町テラス前地下歩道に掲出されたのは「街を表現するのれん」。のれんの捉え方自体が様々。多岐にわたる業界から参加した著名なゲストクリエイター7氏と、公募で入選した若手デザイナー5氏の、個性あふれる作品が並んだ。野老氏は「野老紋様暖簾」と題し、一つの円から広がっていく波紋のような紋様を染めで描いて、江戸時代から五街道の起点として人や文化が往来してきた日本橋を表した。建築家の長坂常氏は「のれん」を探求していく中で、帯で編むのれんを考案した。公募デザイナーたちも、3Dプリンターによる立体のれん、日本橋のグリッドに着目したデザインなど、若い感性で意欲作を寄せた。

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長坂氏の作品(左)と野老氏の作品

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3Dプリンターによる作品

 三越前駅地下歩道「企業を表現するのれん」の展示には、不動産業界からも三井不動産、野村不動産などが参加。自社のアイデンティティを表すとともに来街者を楽しませるという展示テーマのもと〝競演〟した。両作品とも「つながり」が表現されている。

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日本橋三越本店(左)と東レ

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   三井不動産「Connecting Line」(左)と野村不動産「結都」

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    JAXA「きぼうの窓」(左)と東京地下鉄「東京を走らせる力」

 また、10月11日にはFUROSHIKI TOKYO展がスタート。北野武氏、草間彌生氏、香取慎吾氏、ジャン・ポール・ゴルチェ氏をはじめとする日仏アーティスト・著名人らがデザインした風呂敷を展示した。「世界で最初のエコバッグ」としてそのデザイン性とともに風呂敷に着目し昨年パリで展示したオリジナル風呂敷を東京都内各地でお披露目しているもので、この日本橋会場は六本木などに続き4カ所目。タブレット端末で映像を見ながら5つの結び方に挑戦できる体験コーナーが設けられている。

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手前が体験コーナー

◇       ◆     ◇

 上記の記事は弊紙の女性記者が取材し書いたものです。小生は他の取材と重なり取材できなかった。「めぐるのれん展」のWebで全45作品を見た。

 好きなものを3つ挙げるとしたら関戸貴美子氏「ここが日本橋かあ」、Colliu氏「幕開け」、樋口裕二氏「三井不動産」だ。

 関戸氏の作品は思わず微笑みたくなる。出目金にも見える鯛を擬人化したデザインは街行く人にストレートに伝わるはずだ。小生なら「ここが日本橋かあ」の吹き出しを付けるが、これは蛇足か。Colliu氏の作品は、表(あるいは裏か)に現代人、裏(あるいは表か)に江戸の人々が暖簾をくぐる様子を戯画化しているのが面白い。樋口氏の作品は、説明文を読まないとデザインの意図が伝わらないが、三井不動産のロゴマークを面白くデフォルメしていると思う。

 ほかでは、角川英里香氏の東京地下鉄「東京を走らせる力」もいい。「東京」の文字の中に電車が走っているデザインが素敵だ。角川英里香氏のQUICK社「Hanabi」などもいいが、きりがないのでこのあたりで止める。今度、じっくり見ることにしよう。

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関戸貴美子氏「ここが日本橋かあ」

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Colliu氏「幕開け」

 「めぐるのれん展」は9月27日―11月4日 COREDO室町テラス前地下歩道(街を表現するのれん)、三越前駅地下歩道(企業を表現するのれん)。「FUROSHIKI TOKYO展」は10月11日―11月4日 江戸桜通り地下歩道ほか。

五輪エンブレム制作者の野老氏も参加 日本橋の街と企業の暖簾制作 三井不がイベント(2019/6/6)

会話ができ、音も香りも風も吹く 日本橋「未来ののれん展」11/11まで開催(2018/11/2)

 

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