旅好きの女性が考案したオリジナルのインテリアを棟内モデルルームに採用したコンパクトマンションのトップランナー日鉄興和不動産の「リビオレゾン西日暮里」を見学した。SNSでの人気投票で1位になった「モロッコブルーの部屋」が約30㎡のモデルルームいっぱいに展開されていた。
物件は、東京メトロ千代田線西日暮里駅から徒歩10分、JR西日暮里駅から徒歩11分・田端駅から徒歩11分、北区田端新町2丁目の商業地域に位置する14階建て49戸。建物は2019年9月19日に竣工済み。第2期(戸数未定)の専有面積は30.14~55.70㎡、予定価格は2,800万円台~5,300万円台(最多価格帯3,400万円台)、坪単価は300万円弱。施工はリンク・トラスト。デザイン監修は南條洋雄氏。設計・監理はDi-Frame。販売代理は伊藤忠ハウジング。
現地は、高層マンションやビルなどが建ち並ぶ明治通りと国道58号線が交差する五差路から少し外れた商業地域。建物は1フロア3~4戸構成で、住戸は北向き(1フロア3戸)と南向き(1戸)。
「モロッコブルーの部屋」は、同社が運営する「+ONE LIFE LAB」(プラスワンライフラボ)とJTBパブリッシングが運営する「るるぶ&more.」が共同で立ち上げた「女性のための旅と暮らしの研究プロジェクト」の一つで、「旅先の素敵なインテリア」をテーマにしたワークショップで考案されたインテリアデザイン。上位2チームによるSNS上での人気投票の結果、1位に選ばれたもの。
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田端駅が最寄のマンションを見学するのは3年ぶり。地理が好きな記者はモロッコといえばすぐ首都のラバトが口をついて出るし、ショーン・コネリー主演の「風とライオン」、ハンフリー・ボガートとイングリッド・バーグマンが共演した「カサブランカ」を思い出すほどだから、旅好きの女性にもポピュラーな旅先であるのはよく分かる。
ただ、モロッコは文化的にはアフリカでありヨーロッパであるはずなのに、モデルルームに採用されていたカラーリングは無国籍でありアジアンテーストだった。銅製のポットやゾウの蝋人形、ただの木片、青い光を発するナイトランプ…記者のような年寄りには趣向がよく分からないが、もちろんターゲットは20~40歳代の若い単身女性だろうからこれはこれでいいのか。
約30㎡の正方形に近いモデルルームプランはよくできていた。間口は5900ミリあり、洗面・トイレはソフトクローズ機能付き引き戸が採用されている。リビング天井高は2500ミリ、二重床・二重天井。
「西日暮里」や「田端」の物件でなく、単身女性が住みたくなるようなエリアの物件に採用したらいいと思ったら、同社は他の物件にもインテリアオプションとして販売するという。坪250万円くらいのエリアなら申し込みが殺到するのではないか。そんなエリアはないか。
〝いま一つのリビオ〟巻き返しの狼煙 新日鉄興和不 銀座にギャラリー開設(2018/4/25)