「芝生懇談会」(第3回)
〝うちなんちゅう〟(沖縄人)の象徴で、世界遺産にも登録されている旧国宝の首里城が10月31日未明焼失した。この日行われた国土交通省の有識者からなる「芝生懇談会」(第3回)の冒頭、座長を務める涌井史郎氏(東京都市大学環境学部特別教授)は沈痛な面持ちで「首里城の焼失は慙愧に堪えない」と語った。
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涌井氏は「首里城は…」と自らの関係について話したのだが、会場となっている国土交通省の会議室はマイクの調子がよくないのか、記者の耳が悪いのか(おそらく両方)聞き取れなかった。
真意を会合の後に聞こうと考えたのだが、記者も6時ころに起き、いきなり首里城が真っ赤に燃えている映像をテレビで見せられ唖然とするほかなく、悪いことにこの日に限って朝食を摂らずに出かけたため、血糖値が下がり(記者は糖尿病と友だち)気分がすぐれず、会合が終わるまで待ちきれず退出したので、残念ながら涌井氏の真意は聞き出せなかった。
おそらく、涌井氏は首里城の復元にも関わっており、〝火災、防火についてきちんと対応策を提案すべきだった〟という自責の念がそのような言葉になったのだと思う。終始うつむき加減で声も小さく、いつもの涌井節は影を潜めていた。
会合そのものも何か新機軸が打ち出されるのではないかと期待したが、真新しいものは示されなかった。ゲストの話題提供として都市再生機構とランドスケープ・プラスの取り組み、事例紹介が行なわれたが、素人の記者だってすでに知っている事例も多く、さらにまた前述したように声が聞き取りづらく、収穫はなかった。ランドスケープ・プラスの平賀達也氏には自らがランドスケープデザインを担当した豊島区新庁舎の維持・管理などについてもっと掘り下げて話してほしかった。
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国交省に取材に行くのは久々だった。危惧していたことが現実のものとなっていた。中央合同庁舎2号館と3号館の間にあった喫煙室がなくなり、立派なスギ材によるベンチのみが置かれていた。かつてはいつ行っても少なくとも10人くらいは利用していたが、ベンチ室に入っている人は皆無だった。3号館のかつては喫煙室だったところも入り口にべたべたと見苦しい醜悪なガムテープで封鎖されていた。
もう馬鹿馬鹿しいから書かないが、これはファッショだ。
腹立ちまぎれにもう一つ。わがかみさんは「あれって(首里城)、木造の3階建てだって? だから燃えちゃうのよね」…これだから建築物の木造化は進まない。反論する元気もない。
これが公共建築物等木材利用促進法の〝見本〟
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