ポラスグループの住宅の引渡し前の品質検査、定期巡回サービスによるアフターメンテナンス業務、地盤調査などの事業を手掛ける住宅品質保証は12月20日、木造住宅などに使われる一般流通材と住宅用プレカット加工機の利用によるオリジナル構造部材「合せ柱」、「重ね梁」とCLT耐力壁を使用した木質構造による3階建て本社屋構造見学会を行った。
本社屋は、越谷市越谷一丁目、敷地面積約895㎡、3階建て延べ床面積約1,729㎡。準耐火構造木質構造建築物(ポラスオリジナル合わせ柱・重ね梁・CLT耐力壁)。設計はポラテック。施工期間は2019年8月20日~2020年3月7日。総工事費は約6億円(土地代除く)。階高は約4m。
組み立て部材は、一般流通材を住宅用プレカット加工機により加工した部材を使用するため工期や手間を省き、部材の長さを6m以下に抑えたため搬入路の狭い土地での建築を可能にしたほか、合わせ柱は住宅用の柱(105角)を9本束ねることでコストを抑え、もえしろ設計による現しも合わせ柱1本で可能とした。
6m以下の部材を組み合わせて構成される重ね梁は、住宅用の梁部材を重ねて繋ぎ合わせることで、H=480~1200ミリの最大16mまで実現した。
CLTは3層4プライを利用し、置くだけで施工完了とするなど施工の省力化を図り、同時にW1~4mの4種類のCLTと接合金物を効率的に配置することでコストの削減を図っている。
完成後は約200名が勤務し、フリーアドレス、ペーパーレス化、データのデジタル化、AI活用などを進め、無駄を省くなどして生産性を上げる。床は木製フローリング仕上げとなる。
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せっかく構造見学会をしてもらったのに、構造や施工のことはさっぱりわからないので、上段のようなコピー&ペーストの記事になってしまった。
CLTの部材はこれまで見てきたものと違い薄いものが使用されていたが、これは床材としては利用せず、耐力壁のみに採用し、合わせ柱や重ね梁との効率的な配置、効果的な金物と組み合わせることで省力化、コスト削減を図ったためのようだ。
もっとも関心がある素人でも木でできた建築物であることが分かる現しについては、カーテンウォール越しに合わせ柱やCLT耐力壁が見えるように設計され、道路に面した建物の角を中心にシンメトリーとすることで美しい外観にしたという。
コストについては、事務所ビルの建築費が分からないので総工事費6億円(単純計算で坪115万円)が高いのか安いのか分からない。ただ、同社関係者も話したように木造建築物のよさは他にもたくさんある。そのよさを数値化できるようにならないか。
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