「MFLP ICT LABO 2.0」
三井不動産は2月13日、2017年9月に開設した「MFLP ICT LABO」(約130㎡)を拡大移転し、約10倍の面積を有する「MFLP ICT LABO 2.0」をMFLP船橋&GATE内にオープンすると発表した。約45名の報道陣が詰めかけた。
トラックコンテナの商品が搬出されるところから積載されるまで〝人の手を一切介さない〟日本初の物流ICT体験型ショールーム「フルオートメーション物流モデル」を展示する。
発表会に臨んだ同社常務執行役員 ロジスティクス本部長・三木孝行氏は「事業のステートメントは〝ともに、つなぐ。ともに、うみだす。〟。既存の枠にとらわれない価値を創造し、ソリューションパートナーを念頭に展開している。今回の施設は、深刻な人手不足、社会課題を解決するため30以上のICTを連携させ、コンサルも行う。日本初の試み。既に稼働している『Ⅰ』『Ⅱ』に加え、2021年6月に竣工する『Ⅲ』でもって全体で約5.5万坪の街づくり型施設が完成する」と話した。
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「MFLP ICT LABO」も取材しているが、今回の「MFLP ICT LABO 2.0」はスケールが全然違った。
記者がいちばん気に入ったのは10体くらいある中でもっとも大きいIHIのロボットだった。パワフルで正確無比の働きぶりにあ然茫然仰天するほかなかった。北朝鮮の軍隊だってあれほど一糸乱れぬ動きはできないはずだ。最大20キログラムの荷物を1日24時間365日上げ下げ(稼働)できるそうだ。値段はシステムを含め7年間で3,000~4,000万円とか。
耐用年数か償却年数か7年とは意外と短い気がしたし、固定資産税も潤滑油などのメンテナンス費用も掛かるだろうが、一体3,500万円として単純に賃金(年間コスト)をはじいてみた。
3,500万円÷7年=500万円(年間)だ。平均的なサラリーマンの年収よりも安いではないか。しかも、働き詰めで不平不満を漏らさない。夏の暑さにも冬の寒さにも負けない。ストレスをためずサボタージュとも無縁。労働基準法に背馳することもなければ、セクハラやらパワハラで経営者は訴えられることもない…などを考えると、このロボットは普通の労働者の10倍、いや100倍の働きをする。100倍とすると5億円だ。上場企業の社長だってこれほど稼げる社長はそういないはずだ。三木氏が「日本初」「日本一」と何度も強調したのもよく分かった。
かつて同社野球部で活躍した志村氏、溝口氏、福田氏は同じ事業部に籍を置いていた。「ICT LABO」第一号が開設したとき溝口氏も福田氏は「もうわれわれの出番ない」と話した通りの展開になってきた。もちろん〝出番〟は野球のことだけではない。
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三井不動産レジデンシャルはさすがというべきか。4年前の「MFLP船橋Ⅰ」の竣工見学会のとき、〝海に近く、イケヤ、ららぽーとに近接しているのだから、ここにマンションを建てたら坪単価180万円でも売れる〟と考えたものだが、この日、取材を終え帰るとき、三井不動産レジデンシャルのマンション計画の看板が目に入った。すでに工事が始まっていた。
概要を調べたら、南船橋駅から徒歩3分の20階建て全231戸とあった。専有面積は58.64~77.72㎡。施工は長谷工コーポレーション。2020年6月上旬に販売するようだ。
4年前と比べ状況は一変した。坪単価は200万円を下回ることはない。坪210万円はどうだろう。この単価だったら70㎡で約4,500万円。そんなに的を外していないはずだ。同社は高値追求をしないと読んだ。
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「ICT LABO 2.0」と同じ建物内の保育施設やオープンオフィスも併設されている「&GATO」も見学し、食事も摂った。おにぎり1個とコーヒーで180円(隣接するコンビニには酒も売っていたが、さすがに買う勇気はなかった)。
びっくりしたのは2階の喫煙所。壁には「Smoke Solution」とあった。これはどういう意味か分からなかった。
同社はビル・商業施設だけでなく、ときにはマンション共用部にも喫煙室を設けるくらいだから、吸う人の人権もしっかり考えている。三木常務、これは〝吸う人と吸わない人双方が共存できる施設〟と受けとめていいのでしょうか。
わずか7年間でオフィス面積と肩並べる360万㎡開発 三井不のロジスティクス事業(2019/11/6)