創建は2月27日、災害被災神社再建・地域復興プロジェクト記者発表会&フォーラムを開催。第3回神社再建プロジェクトとして宮城県名取市の閖上湊神社に決定したと発表した。イベントには約100名が参加。古屋圭司衆議院議員(初代国土強靭化担当大臣)が応援に駆け付けた。
冒頭、挨拶に立った創建代表取締役会長・吉村孝文氏は、同社が12年前のリーマン・ショックの影響で創業来初めて25億円の赤字を計上したとき、破産状態にあった北海道・木の城たいせつとの出会いから神社再建プロジェクトを始めるに至った経緯について説明。「再建プロジェクトを通じてわが国の伝統建築工法を継承したい」などと熱く語った。
続いて登壇した閖上湊神社宮司・伊藤英司氏は「神社は3.11によってすべて流失した。氏子のすべては被災者。仲間の多くも亡くなった。神職を辞そうとも思った。復興はハード面では進んでいるかもしれないが、精神面ではまだまだ。今回の支援に深く感謝している」と声を詰まらせた。文章を読む手はブルブルと震えていた。
フォーラムでは、同神社に空気から水を製造する製水器を無償で提供するアクアム代表取締役社長・河崎悠有氏、被雷させない避雷針を開発したセイクン代表取締役・上野晃氏、元復興庁復興推進委員会委員・横山英子氏、木の城たいせつ代表取締役社長・吉村直巳氏が参加したフォーラムが開催された。
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記者は、同社の神社再建プロジェクトを取材するのは3回目だが、吉村会長とお会いするのは6回目くらいではないか。最初にお会いしたとき、もう10年くらい前だったかもしれないが、分譲戸建ての質の低下を嘆いていられたのを鮮明に覚えている。いっぺんにファンになった。
神社再建プロジェクトにもろ手を挙げて賛成したいが、力を入れれば入れるほど日本国憲法の〝政教分離〟の原則が絶壁のように立ちはだかる。吉村会長も息子さんの吉村社長さんも神社・寺院関係者も百も承知のうえだろうが、これをどうクリアするか。