長谷工アーベスト東京支社販売企画部門担当、取締役兼執行役員・遊佐康人氏が2020年9月22日、肺腺がんで死去した。享年54歳。
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記者は遊佐氏のご逝去を先日10月10日知った。言葉を失った。
すぐ長谷工コーポレーション広報に連絡を取った。同社広報は「弊社から訃報のお知らせは出しませんが、メディアの方を含む長年お世話になりました関係者の皆さまには、担当者より個別にお伝えさせていただいております」とのことだった。
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記者が遊佐氏と初めてお会いしたのは20余年前、30歳になられたころではなかったか。当時、長谷工アーベストの社長をされていた故・久光龍彦氏に紹介されたような気がする。その後、都心並みの坪単価(記憶が正しければ確か坪260万円くらい)で早期完売させたことから業界の語り草になった日商岩井・双日「エアレジデンス新浦安」430戸も担当されているはずだし、30歳代の最年少で同社の部長職に就任したのも遊佐氏だったはずだ。(事実関係を確認できる久光氏も昨年末に亡くなられた)
遊佐氏に最後にお会いしたのは2010年1月の長谷工コーポレーション「ブランシエラ浦和」の取材のときだった。記事には次のようにある。
「見学会で最初に挨拶したのは同社都市開発部門の常務執行役員・吉田隆一郎氏で、技術について説明したのは同社技術推進部門の執行役員・河村順二氏、そして販売を担当する長谷工アーベストの販売の指揮を取るのが同社のエースの受託販売第四部門兼受注営業部部門長・遊佐康人氏だった。この日のために動員されたスタッフは総勢40人」
「遊佐氏は『ファジーな言い方で申し訳ないが、80平方㍍で5,000万円から6,000万円。価格に見合う、いやそれ以上の価値があることを確信している』と述べるにとどめた。その一方で『私は社内でマンション革命と呼んでいるぐらいだ』と、物件への強い思いを語った」
それ以来、遊佐氏にはお会いしていないが、記事を検索したら、「浦和」を含め4件がヒットした。
「武蔵浦和SKY&GARDEN」の記事には約6,000件のアクセスがあり、次のように書いている。
「対応してもらったのは、長谷工アーベスト受託販売第三部門販売二部販売第1チーム上席プロジェクトマネージャー・照井学氏だった」
「4月1日付人事異動で受託販売第三部門担当の執行役員から受託販売第二部門担当執行役員に就任した遊佐康人氏によれば、『照井は私の右腕。遊佐軍団の一番若い次長職』だという。記者は全然覚えがないが、遊佐氏は以前、照井氏を記者に引き合わせてくれたことがあるという」
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マンション販売業界の〝星〟が消えた。暗然として声が出ない。遊佐さん、さようなら。
献杯
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