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2020/10/21(水) 12:46

after&withコロナに即応 三菱地所ホーム ウイルス除去に効果的な新商品など発売

投稿者:  牧田司

エアロテック概念図.jpg
エアロテック概念図

 三菱地所ホームは10月20日、after&withコロナの新しい生活様式に即応するため、全館空調システム「エアロテック」をグレードアップした「新・エアロテック-UV」、都市部の構造資材搬入の問題を解決するトラス床根太「スペーストラス」、マンションリフォームの新メニュー「STYLE-FORME(スタイル・フォルメ)」の3つの新商品を発売すると発表した。

 「新・エアロテック-UV」は、日機装が開発した空間除菌消臭装置「深紫外線LED」とエキスパンド光触媒フィルターを「エアロテック-UV」に装備することでウイルスの除去、消臭とVOCの除去、アレルゲンの除去を可能にするもの。

 従来品では年1回のランプ交換が必要だったのが、10年間機械交換の必要性がなくなり、年1回のフィルター洗浄も容易になるなどメンテナンス性も向上したのが特徴。価格は253.7万円(41.57坪、税別)。10月20日から受注を開始する。

 「スペーストラス」は、旗竿地や道路幅員が狭い敷地では長尺の構造資材の搬入は難しかった問題の解消を図るもの。根太を2分割し重さを108キロから37キロに軽くし、連結金物を用いて現場で組み立てることで、従来は4トントラックが必要だったのを2トントラックでも搬入可能とした。

 これにより、同社独自の構造部材を用いても7P(6.37m)スパンの空間が限界だったのを、最大8P(7.28m)×8P=約53㎡とRC造に匹敵する大空間を可能にした。無理な搬入に伴う事故リスクを回避し、施工者の負担も軽減する。

 「STYLE-FORME(スタイル・フォルメ)」は、新型コロナにより顧客のニーズが多様化しているのに対応するもの。従来の598万円から498万円に値段を下げ、オプションもプラスもマイナスも価格を明示する。オンライン打ち合わせを行うことで顧客の利便性も高める。

 発表会に臨んだ三菱地所ホーム代表取締役社長・加藤博文氏は「新型コロナによって時代の変化は加速しているなか、わたしどもは三菱地所という大きなブランドを背負っているが、会社としてはスモールプレーヤー。だからこそできる機動的、速さで時代の変化に対応していく。前回の『ROBRA(ロブラ)』もそうだが矢継ぎ早に様々な提案を行っていく」としたうえで、3つの新商品の開発経緯、狙いなどを説明した。

 「新・エアロテック-UV」については、「当社は2014年から『エアロテック-UV』を発売しているが、新型コロナによって換気、除菌の重要性がより一層高まっていることから、日機装さんの技術を採用することにした。日機装さんは早くから深紫外線LEDに着目され、2014年にノーベル物理学賞を受賞された赤崎教授、天野教授とともに技術開発されてきた。新型コロナは十分解明されておらず、新商品は見切り発車的な部分もあるが、現時点で一番有効なウイルス対策、除菌機能が付いた装置と考えている」と説明した。

 「スペーストラス」については、「コロナの影響で戸建てを求める顧客が増えている一方で、条件のいい土地情報が減少しているのに対応するため、従来だと検討しにくかった道路状況が悪い土地とか旗竿地でも資材の搬入を可能にした。職人さんの負担を軽減し生産効率、安全性にも貢献できる。時代の要請に合致している」と語った。

 「STYLE-FORME(スタイル・フォルメ)」については、「従来の定額制の『Re Dia』はフルリフォームを前提にしていたが、コロナ禍で様々なニーズが顕在化している中で、もっと分かりやすく、工期を早く、リーズナブルなものに進化できないかと考え開発した。オプションもプラスもマイナスもすべて明らかにした」と話した。

 日機装社長・甲斐敏彦氏は「当社は日本で50%以上の市場シェアを誇る血液透析装置を扱うメディカル事業を柱の一つとして展開している。深紫外線LEDの新型コロナに対する有効性は宮崎大学医学部との共同研究で実証した。10秒の照射で99.9%以上、1秒でも87.4%減少できることがイギリスの科学誌などで発表されている。今年1月に販売開始した『Aeropuer(エアロピュア)』は新型コロナに対応するために開発したものではないが、一般家庭でも求められる社会に変化したことを実感している。当初想定していた計画の数十倍の引き合いを頂いている状況」と述べた。

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加藤氏(左)と甲斐氏

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深紫外線LED(左)と新・UVクリーンユニットの仕組み

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「スペーストラス」施工例

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「スペーストラス」トラス接合イメージ図

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厳しい敷地条件イメージ図

◇      ◆     ◇

 冒頭、司会役を務めた経営企画部広報戦略グループ・横須賀直人氏は「安心で分かりやすい記者発表と質疑応答を行わせていただきます。先月はきれいな会場で、テレビ局さんにもおいでいただき、当社としては派手目な記者会見でしたが、本日はいつもの手作り風ではありますが、発表内容はなかなかの今風でありまして、私たちスタッフが心を込めて説明させていただきますので、ぜひぜひ大きく取り上げていただきたいと思います…また、皆さんのデスクの上には空間除菌消臭装置の「Aeropuer(エアロピュア)」を置かせていただきまして、確かなことは言えませんが、コロナ禍の今、もっとも安心な記者発表会ではないかと思っております」などと、いつものように軽妙洒脱な語りでもって切り出した。軽佻浮薄そのものの小生はこの言葉の意味するところを探ることで頭がいっぱいになり、前回の「ROBRA(ロブラ)」同様、盛りだくさんな内容に頭が空転するばかりだった。

 「新・エアロテック-UV」は専門用語が多く、トラックは4トンと2トンの区別もつかない小生にとって「スペーストラス」の開発がもたらす意味・価値がよく分からなかった。深紫外線LEDの新型コロナに対する有効性や、トラス床根太がRC造に匹敵する性能を持つことを信じるほかない。これによって世の中がどう変わるのか、読者の皆さんの判断に委ねることにする。

 それでも、マンションリフォームの新メニュー「STYLE-FORME(スタイル・フォルメ)」はよく理解できた。これは分かりやすい。間違いなく他社との価格的競争力がある。

 横須賀さん、リリースは9枚、コピペするのは容易ですが、そんなことしても意味がないのでここまでとしました。御社が意図したことを伝えられたでしょうか。一部分だけ文字を大きくしました。コロナ禍での記者発表・見学会の多さは三菱地所グループが断トツ。感謝します。

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記者発表会場(記者席には8畳用で6.4万円の「Aeropuer(エアロピュア)」が2人に1台、計10台置かれていた(日機装さん、LEDを照射すると右手前の人のようにウイルスが光る装置は開発できないか)

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