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2021/10/31(日) 20:37

イチョウ並木と緑道に隣接 徒歩10分圏に11公園 アンビシャス「府中武蔵野台」

投稿者:  牧田司

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「アンビシャス府中武蔵野台」

アンビシャスが竣工販売を開始した「アンビシャス府中武蔵野台」を見学した。駅から徒歩12分の全35戸で、京王線沿線の調布駅から府中駅まで物件の数にして十数物件、戸数にして1,000戸くらいが供給されている大激戦地で、坪単価250万円の安さと、他にはない住環境を〝売り〟に挑戦する。

物件は、京王線武蔵野台駅から徒歩12分、府中市押立町三丁目の第1種中高層住居専用地域に位置する6階建て全35戸。第1期(9戸)の専有面積は66.0069.57㎡、価格は4,390万円~5,840万円、坪単価は250万円。竣工は1029日。設計・監理は谷口建築企画一級建築士事務所。施工は菊池建設。

現地は、イチョウ並木が美しい白糸台通りと緑道に面した二方角地。徒歩10分圏内に大小11の公園があり、保育園・幼稚園、小・中学校、商業施設も近接。多摩川へは徒歩15分。

主な基本性能・設備仕様は、二重床・二重天井、リビング天井高24002500ミリ、ホーローキッチンパネル、食洗機、浴室ボーダーフルミラー・調光LED照明など。

販売を担当する同社事業部兼営業推進部次長・鈴木好美氏は「反響は100件弱。大激戦のエリアですが、どこにも負けない自信があります。お客さんから『他のマンションと比べ、ものが違う』と仰っていただいています」と話している。

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白糸台通り

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エントランス

       ◆     ◇

住民自身がそう思っていないのに、商・住・工混在の街を「本当に住みやすい」と祭り上げ、根拠などまるでないのに〝マンションは駅から7分以内は買うな〟と売らんがための本を出版しようと勝手だが、それに対して異を唱えるのも記者の勝手だ。雨垂れ石を穿つ-そんな流言飛語が通用しなくなるまで小生は徹底して批判し続けるつもりだ。

なぜか。私事だが、バブルが発生する前、上の子どもが小学校1年生、下が1歳のときだ。賃貸住宅が手狭になったので、都内の郊外マンションを〝購入〟した。かなりの倍率だった。建物が完成し、内覧会も済ませ鍵ももらった。

入居まで1か月の夜中。いつものように酒を飲んでいた。突然上の子が起きだし〝お父さん、友だちと別れるのは嫌だ〟と泣きじゃくった。夢でも見たのだろうと思ったが、これには堪えた。購入をキャンセルした。もちろん手付金も放棄した。
 あのときの選択が正しかったのかどうかよく分からないが、子どもの通学のことを最優先に考えるのはどこの家庭でもそうではないか。多摩センターを選択したのも、歩車が完全に分離されており、学校の行き帰りに交通事故に遭う心配が全くなく、緑環境が素晴らしいのを知っていたからだ。

さて、今回の「武蔵野台」。現地は、これまで何度か取材しているのでよく知っていた。駅から少し坂はあるが、白糸台通りの道幅・歩道は広く、樹齢数十年のカエデ、イチヨウ並木が延々と続いている。

現地は、その美しいイチョウ並木と緑道に面した角地だった。販売担当の鈴木氏と通学区である小学校と中学校方面に向かって歩いた。ここにも素晴らしいケヤキ、ヤマモモ(雄株か雌株か不明)、コブシ、その他の高木が植わっており、舗道はインターロッキング舗装。車は少なく、信号は1、2か所あっただろうか。真夏でも木陰の中を通って通学できるはずだ。畑もあった。子育て環境はこれ以上望めないほど整っていた。徒歩10分圏に大小11の公園があるのにはさすがに驚いた。多摩川にも徒歩15分だ。

いまマンション業界は「駅近」「賑わい」の〝カエル(買える)〟の大合唱だ。デベロッパーはどこも都心への交通便、生活利便施設の充実度を物件広告でアピールする。同社も今回「行政サービス水準総合1位」、隣接他市との比較において「公園数1位」「保育園数1位」「図書館数1位」「病院数1位」などと謳っている。

これはこれで必要なことだと思うが、マンション選好基準にもう一つ「緑被率」「みどり率」(緑環境)を加えていただきたい。「みどり率」とは、地域全体に占める緑が地表を覆う部分に公園区域・水面を加えた面積割合のことで、東京都全体では52.5%で、区部に限ると24.2%だ。府中市のみどり率は39.8%(多摩市は53.9%)と高い数値を示している。

冒頭に書いた「本当に住みやすい街」ナンバーワンの街の緑被率は13.8%だ。1人当たりの公園面積は3.2㎡で、府中市の7.1㎡(多摩市は16.2㎡)の半分以下だ。「緑被率」「みどり率」の視点からみれば最悪の街ということになる。つまり、ものごとは裏返して観ることが必要で、メディアが無批判にこの種のフェイクニュースを鵜呑みにするのは自殺行為だ。

かなり脱線した。「武蔵野台」の話に戻す。基本性能・住戸プランは、当然でもあるが、全部で7タイプあるうち角住戸の4タイプが優れている。68㎡のEタイプはワイドスパンで7面採光、69㎡のFタイプは8面採光だ。
 共用部では、エントランスラウンジの坪庭付き群青色デザインタイル、エレベータ基内の布張りが印象的だ。

敷地南側前方に走っている中央自動車道の騒音が心配だったが、防音壁があるためか、窓を開けても気になるほどでもなく、窓を閉めれば全く聞こえない。住戸によっては富士山も展望できるという。

冒頭にも書いたが、成否のカギを握るのは買えない・買います・買う・買うとき・買えば・買えのカエルの大合唱に抗して、「緑被率」「みどり率」(緑環境)の価値をどれだけユーザーに訴えられるかだろう。

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現地近くの緑道

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