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2022/03/04(金) 17:49

「タオル掛け2か所」に拍手喝采 大和ハウス&総合地所 初のJV「新小岩」

投稿者:  牧田司

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「プレミスト新小岩ルネ」

 大和ハウス工業(事業比率55%)と総合地所(同45%)が明日3月5日から販売開始する「プレミスト新小岩ルネ」を見学した。駅から徒歩17分と距離はあるが、総武線沿線の〝駅近〟マンションと比べて、坪単価にして100万円前後の差があり、住居表示が「中央一丁目」であることからも分かるように、区役所、小中学校、商業施設などの生活利便施設が整っている。嫌悪施設もない。

 物件は、JR新小岩駅から徒歩17分(新小岩駅からバス約6分徒歩2分)、江戸川区中央1丁目の準工業・近隣商業・商業地域な位置する15階建て全122戸。第一期一次(40戸)の専有面積は65.49~78.66㎡、価格は4,588万円~6,888万円(最多価格帯4,900万円台・5,200万円台)、坪単価は260万円。登録受付は3月5日~6日、抽選日は6日。竣工予定は令和5年6月。施工は長谷工コーポレーション。販売代理は長谷工アーベスト。

 現地は、企業の事業所跡地で、24時間営業のスーパー・西友に隣接しているほか、小学校は4分、中学校は3分、病院は4分、小松川境川親水公園は2分、区役所は3分。

 建物は1フロア3戸の南向きと、1フロア6戸の東向き2棟構成。住戸プランは60㎡台が70戸、70㎡台が52戸。主な基本性能・設備仕様は直床、リビング天井高は2450~2600ミリ、食洗機、浴室タオル掛け2か所など。共用施設としては、屋上緑化を施した屋上テラス「エアリ―テラス」のほか、最上階の「スカイラウンジ」、1階の「コミュニティラウンジ」 など。SDGsに貢献するためコンポストを提供し、バルコニーに置いて堆肥にできる取り組みも行う。

 販売を担当する大和ハウス工業・中川唯氏は、「沿線でたくさん供給されている〝駅近〟物件の坪単価は300万円をはるかに超えていますが、ここは駅から距離がある分、価格も抑えられています。3年前に当社が分譲した『プレミスト新小岩親水公園』のオーナー様たちは、流行に敏感でインテリアにこだわりを持たれる方が多く、そんな地元の皆様に評価いただけるよう、モデルルームにも力を注ぎました。リビング天井高(2500ミリ)は区内の他の物件より高くはあっても低くはないはずです」と語った。

 また、中川氏は電子錠を標準装備していることについて「この単価のマンションで着いているのは珍しく、区内の物件では他にないことも確認しました」と誇らしげに語った。

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新小岩ルミエール商店街

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小松川境川親水公園

◇        ◆     ◇

 このマンションについて両社は昨日(3月3日)、プレス・リリースを出した。そのままコピペしてもよかったのだが、そんな記事など何の「か・ち・も・な・い」と判断した。そこで、総合地所の広報担当の方に無理をいって、本日の見学が実現した。両社にお礼申し上げる。

 どうしてもモデルルームを見たかった理由はもう一つある。「プレミスト新小岩ルネ」という物件名に閃くものがあった。両社JVは初めてであり、「ルネ」もついているので、総合地所は単なる〝ぶら下がり〟ではなく、商品企画にもそれは現れているはずだと考えたからだ。

 その推測はズバリ的中した。坪単価はこれくらいだと思うが、72㎡のモデルルームはよくできていた。大和ハウスのオリジナル・オーダープラン「マイスタイルデザイン」を10階以上の住戸に導入するというのがその一つだ。

 それより記者が嬉しかったのは、浴室タオル掛けが2か所あったことだ。どんどん価格が上昇する一方で、いくらもしないタオル掛けが1つに減り、あるいは1つもついていない物件が増えていることを中川氏に話した。

 この点について、中川氏は「プレミストブラント向上のため、金額の高い低いで仕様設備に極端な差をつけるのはなくそうという動きが社内で出ています」と語り、タオル掛けは当初計画では1カ所だったのを2か所にし、今後は全ての物件に採用していくとのことだった。

 些細なことだが、こうしたデベロッパーの〝良心〟は消費者に響くと記者は確信している。先日見学した大成有楽不動産「オーベル習志野大久保」もそうだった。こちらも当初は1つだった「タオル掛けは2つ必要だね」と担当者同士で話し合って実現したと聞いた。拍手喝采。こうした動きが加速することを期待したい。

 これは、ゼネコンにもお願いだ。地価、建築費の上昇でデベロッパーからの〝価格下げ〟圧力が高まっているのは理解できるが、最小限必要なものは譲らないで頂きたい。コストを下げて粗利益率を高めても、売れなければ結局は利益率が下がることになる。その分だけブランド力の低下を招き、現場が苦労する。

 嬉しかったことは他にもある。建築現場の仮囲いに、江戸川区立第三松江小学校3年生が描いた図画が展示されていたことだ。数えたら138枚あった。素晴らしい作品ばかりだった。捨てないで額装でもして子どもたちにプレゼントしてはどうか。

 その小学校の校庭には河津サクラが咲いていた。♪ドキドキドン!一年生 ー サクラさいたら いちねんせい ひとりでいけるかな〜となりにすわるこ いいこかな♪-年甲斐もなく口すさんでいた。

 まだある。施工現場の仮囲いの中でタバコを吸っている人の姿が見えたので、「すいません、たばこ吸わせてもらえませんか」と声を掛けたら了承してもらった。図画の話やら最近のマンションの質が落ちていることやらのついでに、たばこのお礼に「長谷工さんの赤羽の施設はいいですよ」と話しかけたら、現場所長さんが「コムレジでしょ。見学を勧められているのですが…」と話した。所長さん、絶対見るべき。

 デベロッパーの皆さん、同業の記者の皆さん、どうですか。現場取材をするとこんな嬉しい体験ができる。見学会をどんどんやり、コピペを止めて街に出よう、現場を見よう!

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建設現場

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江戸川区立第三松江小学校3年生が描いた図画

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小学校に咲いていた河津サクラ

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