東京建物は9月29日、退去テナントが残した内装や什器備品を生かし、新たなテナントに提供する「サステナブルセットアップオフィス」が2022年9月20日に完成したと発表。同社が保有・管理するオフィスビル「東京スクエアガーデン」12階に整備したもので、入退去時の手間を削減し、より柔軟なオフィス選びを可能にするのが目的。同様のオフィスは新宿センタービル、J-6ビルでも提供している。メディア向け内覧会を行った。
オフィスは、2013年3月に竣工した東京メトロ京橋駅直結の中央区京橋三丁目に位置する敷地面積約8,130㎡、24階建て延べ床面積約約117,000㎡の12階部分の525㎡。従前の間仕切り壁の約2割、カーペットの約6割を再利用し、什器備品35点をクリーニングしたうえで再配備した。
また、社員間のコミュニケーションがとれる空間づくりの一つとしてキッチンを設け、マイボトルやマイカップ、マイ箸などの洗浄、保管を容易にし、サーモス製の真空断熱ケータイマグ(ボトル)を提供することなどで、使い捨て容器の削減を目指す。
設計・内装デザインは、東京スクエアガーデンと同じく東京都中央区京橋に事務所を構えるディー・サインが担当。植栽は日比谷花壇が施工し、グリーンを多く設けることで緑視率を高めている。
これによりテナントの退去時の原状回復工事や入居工事の負担を減らすとともに、環境に配慮したオフィスづくりを行っている。
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いい取り組みだ。記者は全然知らなかったのだが、2台の「WEB会議BOX」がとてもいい。広さは一人で利用できるくらいしかないが、BOX内は音がほぼ完ぺきに遮断できる。音も漏れることがないので、大声で話しても外に漏れることがない。かなり高価なようで1台100万円くらいするそうだ。
一つ、いかがなものかと思ったのは日比谷花壇によるフェイクによるグリーン(植栽)だ。緑視率を高めることで癒し効果があるとのことだが、フェイクは逆効果という報告事例もある。記者は、同社が2018年に分譲し、人気になった「Brillia 一番町」で、本物の生け花がいけられていたのを見学取材している。
最近では、パソナ・パナソニック ビジネスサービス(PBS)のファシリティマネジメント事業の一つ「COMORE BIZ(コモレビズ)」を実装した三菱地所レジデンスのワークプレース「ザ・パークレックス天王洲[the DOCK]」を取材して感動した。コストをかけるだけの価値=生産性の向上が図れると思う。