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2023/03/27(月) 10:52

分譲含む戸建て・集合住宅のZEH化・緑化急げ プレ協 活動報告会で感じたこと

投稿者:  牧田司

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紅葉も許されず手足をもぎ取られたケヤキ(「BRIGE LIFE Platform南栗橋」の街路樹)

 プレハブ建築協会住宅部会は324日、リアル&オンラインの住宅部会活動報告会を開催し、飲食を伴う記者懇親会を4年ぶりに行った。

 2021年度のプラン推進委員会報告では、成果指標に掲げる12項目のうちオーナー満足度は72.7%(2025年度目標は75%)、戸建てZEH比率は66.9%(同80%)、新築戸建ての居住段階における1次エネルギー消費削減率は74.9%(同100%)、低層集合住宅ZEHM供給率は4.3%(同25%)、新築集合住宅の居住段階における1次エネルギー消費削減率は31.89%(同50%)、2013年度比の工場生産CO2排出量は51.3%減(同40%減)工場における再エネ電気の利用率は740.2%(同30%)などとなった。

        ◆     ◇

プレ協会員会社の戸建てのZHE化は着実に前進しているようだ。しかし、課題も多いことが分かる。

同協会のデータによると、2021年度のプレハブ住宅の総数は123,470戸で、全新設住宅着工戸数に占める割合は14.3%だ。一方で戸建て全体のZEH化は2割強であることを併せ考えると、市場の圧倒的多数を占める賃貸などの集合住宅、建売住宅などのZEH化は遅々として進んでいないことを浮き彫りにしている。国は、2030年までに建売戸建や集合住宅を含む新築住宅のZEHを実現することを目標に掲げているが、このままでは前途が危ぶまれる。

もう一つ、同協会や他の業界団体、デベロッパーに注文したいことがある。戸建て・集合住宅の緑化についてだ。

都市の緑化は、ヒートアイランド対策だけでなく良好な景観形成、健康寿命の増進、ストレス軽減、生物多様性空間の形成など都市環境の改善に大きな役割を果たしている。

世田谷区は平成22101日、都市緑地法に基づく緑化地域制度を導入し、同様の制度を定めている自治体はいくつかある。また、総合設計制度、地区計画などで植栽・緑化基準を定めている事例は少なくない。

しかし、いずれも規制は一定基準以上なので、一般的な住宅地の緑化は事業者、建築主の判断に任されているのが現状だ。欧米などでは費用対効果を定量的に計る指標が開発されているのに対して、わが国にはそのようなモノサシは定着していないのも都市での緑化が進まない要因の一つと思われる。

記者は、プレ協の活動報告会でも質問したのだが、トヨタホーム、東武鉄道、久喜市、イオン、早稲田大学の5者連携による先進的なスマートタウン「BRIGE LIFE Platform南栗橋」を見学した際、その目と鼻の先の信じられない光景に出合わせた。記事にも書いたので以下に紹介する。

「(BRIGE LIFE Platform南栗橋)のメインストリートの道路の街路樹は手足をもぎ取られ、葉っぱを付けることも紅葉することも許されず、墓標のような無残な姿をさらけ出していた。

さらにまた、現地手前の分譲戸建ての敷地はコンクリで固められ、樹木は1本も植えられておらず、緑といえば人工芝のみ。建物も出隅入隅などほとんどない総二階のデザイン性に乏しいものだった。畜舎だってもっとましではないかと思ったほどだ」

世界のトヨタとわが国を代表する鉄道会社、行政、大学が連携して素晴らしい街を整備している一方で、このようなことが平然として行われている-このあまりにも大きな落差をどう理解していいのか。分譲戸建てというのは、調整区域での開発であるため最低敷地面積は100坪と定められているのだが、緑化基準などはないのでこのような建売住宅が供給されているわけだ。このような事例は日常茶飯だ。

行政は、開発行為に関して最低敷地面積だけでなく緑化基準を定めるべきだし、ハスウメーカーもデベロッパーも自主的に緑化基準を設けるべきで、消費者もまた価格の安さに目を奪われず、物件の良否を見極める目を養わなければならない。

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敷地は100坪もあるのに地面はコンクリで固められている建売住宅

敷地100坪 建物30坪の平屋 ミラースHDの戸建て「南栗橋」企画ヒット(2022/11/13

ZEH供給比率70%達成へ プレハブ建築協会 住宅部会 2020年度活動報告(2021/3/23

 

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