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2023/05/09(火) 05:46

〝予約の取れない重松〟にしようではないか HIRAMEKIの最近のプロジェクト

投稿者:  牧田司

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九州八重洲「大野城市プロジェクト(ジョイナス大野城駅前)」

 ポラスグループの「NOEN KASHIWA SAKASAI-ノエン柏 逆井-」の記事で、似たようなものとして、HIRAMEKI・重松剛氏が設計を担当した「レーベンプラッツ大泉学園」を紹介した。重松氏に「ほかにこのような事例はありませんか」と聞いたら、重松氏は「他にもこのようなプロジェクトはあったと記憶していますが、どこの何という詳細までは把握しておりません」ということだった。ただ、建ぺい率30%、容積率50%の事例は「別荘ならともかく、戸建て分譲ではないのではないか」と話した。

 重松氏にHIRAMEKIが担当したプロジェクトについても聞いた。「都内では数少なく、小規模プロジェクトばかりがメインです」との回答で、次の4つのプロジェクトを紹介してもらった。素晴らしい物件ばかりだ。写真も添付してもらったので、以下に紹介する。

 セット「大鋸(だいぎり)プロジェクト」(2020年)

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 室町時代から大鋸引(おがびき)という職人たちが多く住んでいたことから名づけられた藤沢市大鋸」の荒れた山を再生する全4戸のプロジェクト。道路側から見て階段をジグザクにして出来るだけ階段を見せないように、樹木で覆いかぶさるようにしてもともとあった山のように再生しつつ住宅地化したもの。売主・セット社自慢の「作品」とか。

九州八重洲「春日原(かすがばる)プロジェクト」(2015年)

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 九州福岡の4戸のプロジェクト。庭を中央に集約し、緑を中心に暮らすような住宅地。

九州八重洲「大野城市プロジェクト(ジョイナス大野城駅前)」(2020年)

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 福岡県大野城市中央2丁目に位置する全6戸。土地面積は128㎡、延べ床面積110㎡の木造2階建て。「未来のオトナへ繋ぐ住宅群」をコンセプトに、駐車場+門扉は共有、全体敷地の中央に幅13m、奥行き7.5m、R7.5mの「園庭」を設置、建物は園庭が眺められるよう扇状に配置。南側に走る鉄道線路の騒音対策として「反射角」を利用して建物配置・形状を変え、シンボルツリー、外観ライトアップ、木材の多用、維持管理が楽な常緑低木の選定、駐車スペースの一部歩道空間化なども図っている。

日本エスコン「杉並プロジェクト(Park JADE 杉並和泉)(2015年)

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 方南町駅から徒歩8分、杉並区和泉四丁目に位置する全18区画。敷地及び延床が30坪程度の典型的な都市型戸建開発だが、緑で境界線を曖昧化し連続感のある空間を生みだす「路庭」、4戸1組の外部空間を作りだす配棟計画とし、神田川へ繋がるパスを設け、住民同士のコミュニケーションが発生する仕掛けを施しているのが特徴。太陽光発電により神田川の地下水を汲み上げ、路庭に沿って水のせせらぎも設けている。この年のグッドデザイン賞、キッズデザイン賞を受賞。

◇        ◆     ◇

 重松氏には、ランドスケープデザインが最高に素晴らしかった2016年分譲の総合地所「ルネテラス船橋」の見学取材で話を聞いている。敷地の緑化や外構にも力を入れており、芝生より安価でメンテフリーの「ダイカンドラ」を建物の際まで敷き詰めた住戸に驚愕したのを今でも思い出す。

 デベロッパー、ハウスメーカーの担当者の皆さん、「都内では数少ない」という重松氏に注文が殺到し、業界の〝レストランひらまつ〟になってもらおうではないか。いい加減、ぺんぺん草も生えない分譲戸建てをやめようではないか。

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重松氏(2016年撮影)

初めて見た30%・50%×200㎡の分譲戸建て まるで別荘 ポラス「柏 逆井」(2023/5/2)

敷地延長の難点を解消したプラン光る 総合地所「ルネテラス船橋」(2016/10/1)

タカラレーベン フェンス排除した驚嘆の戸建て「大泉学園」(2013/6/7)

 

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