キッズデザイン協議会「第18回キッズデザイン賞 子どもを産み育てやすいデザイン部門」の奨励賞「キッズデザイン協議会会長賞」を受賞した小田急不動産の分譲戸建て「リーフィア狛江〈蒼翠の街〉」を見学した。全8戸をZEH仕様(ZEH5戸、Nearly ZEH3戸)とし、開発地の中央にクルドサックを設け、各住戸が向き合うよう安全性にも配慮した企画が評価された。表彰式は9月25日に行われる。
物件は、小田急線「狛江駅から徒歩9分、狛江市中和泉三丁目の第一種低層住居専用地域(建ぺい率40%、容積率80%)位置する全8戸。全区画に地役権(4.36~8.50㎡)が設定されており、分譲中の住戸(1戸)の土地面積は106.36㎡(約32.17坪)、建物面積は84.96㎡(約25.70坪)、価格は7,950万円。構造は2×4工法2階建て、建物は2023年8月下旬に完成済み。施工は三井ホームエンジニアリング。
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同社は、受賞が決まった時点でプレス・リリースを発表したが、コピペ記事を書きたくなく、自分の目で確認したかったので同社にお願いして、見学が実現した。物件を見て、各住戸に地役権を設定してクルドサックを設ける開発手法は珍しくないが、開発道路とクルドサックを居住者の交流の場にしようという企画意図がストレートに伝わってきた。残り1戸の価格は安いと思う。敷地面積は30坪強だが、クルドサックを含めれば50坪にも見える。
23区で市域面積がもっとも小さい狛江市は、以前住んでいた調布市に隣接し、好きな作家・宮尾登美子さんが住んでいたところなので、とても好きな街の一つだ。今回の受賞物件がある駅北口は、すぐ緑が豊富な住宅地が広がるのもいい。
あらゆる賞もそうだが、キッズデザイン協議会にはお願いが一つある。記者はこれまで同賞の受賞表彰式をリアルで取材してきたが、約2時間、黙って式の模様を眺めるのは苦痛だ(今年はオンライン参加にした)。
コピペ記事も書きたくないので、受賞したハウスメーカーやデベロッパーにお願いして取材したことはあるが、建築物などの受賞作はほとんど完成済みで、供用開始されているものばかりだ。結構気も使う。
発表から表彰式の間に、メディアや一般の人も参加できる審査員も参加した見学会を開催したら、同賞の意義や認知度が高まるのではないか。
残り1戸すこぶる好調小田急不動産の戸建て「世田谷喜多見」全10棟(2020/11/9)
建ぺい40%、容積80%の邸宅跡地に21区画売れ行き好調の小田急不「狛江」(2020/2/11)