「花小金井35邸プロジェクト(仮称)」(手前は提供公園)
ポラスグループ中央住宅は4月24日、「花小金井35邸プロジェクト(仮称)」のメディア向け見学会を行った。エリアでは数十棟の戸建てが分譲されている激戦地で、同社物件は「東京ゼロエミ住宅」と「認定低炭素住宅」の認証を受けており、提供公園、ホワイエ、クルドサックによる街づくり、天井高2.7m、天然木のデザインウォール、挽き板フローリング、ソフトクローズ機能付き開き戸などで差別化を図っている。分譲開始は5月下旬。
物件は、西武新宿線花小金井駅から徒歩15分(バス8分徒歩5分)、西東京市芝久保町5丁目の第二種中高層住居専用地域(建ぺい率70%、容積率200%)に位置する全35戸。第1期(13戸)の土地面積は110.02~123.31㎡、建物面積は88.07~104.66㎡。価格は6,000万円台~。モデルハウス2戸は完成済み。構造・規模は木造2階建(2×4工法)。
敷地の従前は畑。東京ゼロエミ住宅(水準B)、認定低炭素住宅認定を取得しており、「太陽光発電システム」「蓄電池」「HEMS」、ハイブリッド給湯器、樹脂+Low-E複層ガラスなどを採用。このほかリビング天井高2.7m、無垢材のアクセント壁パネル、挽板フローリング、マルチラウンジ、DENなどを装備している。
同社マインドスクェア事業部東京西営業所営業課課長・井上鋭氏は「このエリアで供給を開始してから7件目の案件。これまで年間100棟くらいを供給している。当社初の『東京ゼロエミ』認証を受けた『東久留米』(6戸)は半年で完売した。今回の物件の反響は2カ月で約40組。地元居住者は24%で、広域からの反響が多い。これだけのスペックを搭載しているのは〝稀有〟だと思う」と自賛した。
用地担当の同営業所用地開発課係長・斉藤繁樹氏は「従前は畑。地主さんから2年前に取得した。周辺で宅地化が進み、管理するのが難しいということだったが、これだけの広さの土地は希少価値が高く、再用船して取得を決断した。競合も多いが、当社の認知度を上げ、供給シェアを上げる戦略的な意味も大きい」と語った。
また、ポラス暮し科学研究所住環境G課長・野田将樹氏は「今回の物件を供給する事業部は当社グループの中でも圧倒的に省エネ開発に熱心な部署。全棟を『東京ゼロエミ』にしたのは凄い。施工したのは注文住宅のグローバルホームなので〝注文仕様の分譲住宅〟でもある。ハイブリッド給湯器も搭載しており、当社の光熱費シミュレーションでは新省エネ基準の約55万円より半分以下の約17万円に抑えられる」とアピールした。
モデルハウス
モデルハウス
井上氏(左)と野田氏
◇ ◆ ◇
各氏が自画自賛したように、基本性能・設備仕様レベルは高いと思う。問題は、周辺にはエリアでの実績豊富な兼六ホームの「パークタウン花小金井第33期」(42戸)など数社数十戸の戸建てが分譲中で、価格も4,000万円台から7,000万円台まであり大激戦の様相を呈しており、今回の同社の物件レベルがよくわからないことだ。
天井高2.7m(階段ステップ15段)、ソフトクローズ機能付き引き戸、天然木を多用した仕上げなどはないはずだが、他社物件を見ていないので何とも言えない(小生を含めたメディアもまたデベロッパーの物件を取材しない。物件を観ないとレベルが高いのか低いのか判断できない)
「東京ゼロエミ」について。「水準B」(UA値0.46以下)の威力は凄いと思うが、〝見える化〟ができていないのは課題だ。光熱費が半分以下と説明は出来ても、快適性を体験できるようににし、その価値をお金に換算する仕組みを構築すべきだ。
「花小金井35邸プロジェクト(仮称)」完成予想図
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