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2025/06/12(木) 17:08

素晴らしい 6億円(180坪)の大和ハウス5階建て「skye(スカイエ)錦糸町展示場」

投稿者:  牧田司

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「大和ハウスskye(スカイエ)錦糸町展示場」

 大和ハウス工業は6月11日、同社の住宅展示場としては最高価格となる約6億円の重量鉄骨造5階建て「大和ハウスskye(スカイエ)錦糸町展示場」を6月14日(土)にオープンすると発表。オープンに先駆け同日、メディア向け見学会を行った。

 同社は2013年から都市部の建て替え層をターゲットに5階建てまで対応可能な重量鉄骨造の戸建住宅商品「skye」を販売しているが、今回の「大和ハウスskye 錦糸町展示場」は、敷地面積が限られる都心部の土地を有効活用し、店舗、賃貸、インバウンドにも対応しているのが特徴。

 外壁には袖壁「アトラクティブウォール」やタイル外壁などを採用し、外観はスタイリッシュモダンなデザインとしている。

 1階は、賃貸収益を得られる店舗のほか、2台分駐車可能なビルトインガレージを想定。

 2階の約40坪の親世帯住居スペースは、リビングに坪庭を設置するなど、落ち着いた和モダンな空間とし、将来は賃貸スペースに変更することも可能。

 室内階段でつながる3階・4 階の約77.5坪の子世帯住居スペースには、同社の特長である2,720mmの天井高と吹抜けを組み合わせた開放的なLDK(42帖)を設置。4階には、バルコニーにつながるサウナを備えたバスルームや、シアタールームを想定した同社オリジナルの快適防音室「奏でる家」を採用。

 5階の約28.5坪のゲストルームは、インバウンドの民泊対応も可能とし、枯山水をイメージした和風庭園を設置している。

 見学会に臨んだ同社東京本店住宅事業部事業部長・岡田陽氏は、「施設は、当社過去最高価格となる6億円。勇気とノウハウの結晶。敷地のポテンシャルを最大限生かしたいという顧客のニーズに応え、増加するインバウンドにも対応したもの。当社の高額分譲戸建ての契約者の半数は外国人。都心部の分譲マンションの坪単価は1,000万円、2,000万円に上昇しており、この種の戸建て商品は富裕層に理解されるはず。これまで4階建ての受注は年間90棟、うち東京が40棟。平均単価は2.1億円。今回の展示場オープンにより東京の目標を60棟に引き上げる」と語った。

 施設は、墨田区錦糸4丁目(錦糸町住宅公園内)の重量鉄骨造5階建て延床面積約597㎡(180.88坪)。来場目標は年間1,000組。

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3階リビング

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5階和風庭園(手前が三重県産材の紫雲石)

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和風庭園

◇        ◆     ◇

 同社の富裕層向け戸建て商品「Wood Residence MARE-希-(マレ)」は素晴らしかったが、今回の「skye(スカイエ)」もまた引けを取らない。

 今回の「スカイエ」の価格は、「希」の約3億円の2倍だが、坪単価は「希」が345万円なのに対し、「スカイエ」は333万円。設備仕様は「希」のほうが高いと思うが、「スカイエ」のレベルが低いわけではない。

 記者がいいと思ったのは、トータルな質の高さだ。1フロア約40坪。天井高は3階まで2720ミリ。子世帯の吹き抜け空間の天井高は約5.6m、LDKは42帖、サウナ付きの浴室にはトレーニングスペースも併設されており、防音ルーム付き。キッチン収納部分に天然石をあしらったシステムキッチンはイタリア・バルクッチーネで、バックカウンター・収納を含めた総額は2,000万円とか。

 自然素材もふんだんに用いられている。それぞれのフロアには2m×1mの中庭や坪庭が配されており、床はタモ材、壁や寝室には塗り壁、組子、格子など。圧巻はラグジュアリーホテルをイメージしたゲストルームだ。10坪以上ありそうな和風庭園は奥山から渓谷、麓山(人里)、大海をイメージしたもので、景石、飛石、沓脱石、延石、延段には三重県産の紫雲石、栃木県産の芦野石、長野県産の諏訪鉄平石が採用されている。樹木はイロハモミジ、アカシデ、ヤマボウシ、ソヨゴ、クロモジ、ヒメユズリハなど。低木・地被は18種。

 仮に、この住宅展示場のモデルハウスをそのまま分譲したら、駅からの距離(徒歩7分)、錦糸公園に隣接した立地、開放的な接道条件などからして、マンションなら坪単価800万円として14.4億円で売れると思う。

 しかし、課題がないわけではない。同社は建設地を土地面積50坪、建ぺい率80%、容積率300%の商業系エリアを想定しているようだが、このような〝好立地〟の土地は、都心6区はもちろん23区内では〝希〟だろう。仮にあったとしても、土地の価値を最大限生かすなら、土地所有者は自宅兼店舗にはしないのではないか。ガラス張りは覗かれる心配もある。

 そこで考えた。都心部ではなく、準都心や郊外の住居系エリアの需要を取り込むことも可能ではないかと。さらにまた、調整区域の建築基準法34条の1号店舗としても建築できるのではないかと。「希」の受注は郊外や地方が中心のようだから、「スカイエ」の需要層である富裕層の中には、都心の喧騒から逃れ、海や山川の自然を満喫しようと考える人も多いのではないか。

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中庭(3階)

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3階キッチン(手前の横に長い部分は自然石)

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4階の会場から階下を望む

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現地

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