「みいどまちびらき夜市」
小田急バスとブルースタジオは7月13日、「みいどまちびらき夜市」と銘打った店舗兼用賃貸住宅「なりわい賃貸住宅『meedo(みいど)』」街びらきイベントを開催。「Meedo」に入居する〝なりわい〟店舗のお披露目のほか焼き菓子、コーヒー豆、ヨーヨー釣り、ワークショップ、オリジナル雑貨、野菜市など趣向を凝らせた出店イベントに、来場者は想定1,000人の2倍強の2,000人超にのぼり、大賑わいとなった。
「meedo」は、JR三鷹駅から小田急バス28分晃華学園東「meedo」下車すぐ・京王線つつじヶ丘駅から京王バス7分徒歩1分、調布市深大寺東町2丁目の第一種低層住居専用地域、第一・二種中高層住居専用地域に位置する敷地面積約1,774㎡、木造2階建て延床面積約299㎡のA棟(住居5戸・店舗1軒)、延床面積約498㎡のB棟(住居8戸)。小田急バスが保有するバスターミナルに、ブルースタジオが企画・設計監理・運営を行うプロジェクトで、「住まいと商い・仕事が共存する“なりわい暮らし”」がコンセプト。2022年のグッドデザイン賞ベスト100を受賞した「hocco(ホッコ)」に続く第2弾。
かつてエリアには国分寺崖線の湧水用水・井戸があったことから、敷地内に設けた広場には井戸を掘り、せせらぎを設け、かまどベンチや停電時でも利用可能な自動販売機を設置し、有事の際は地域レジリエンスの拠点としても機能するようにしている。
夜市に参加した調布市多摩川に住む50代の男性は「子どもが梅ジュースのワークショップを体験しており、ここに来れば梅ジュースが飲めるというので家族3人で参加した。とてもおいしい。このように地域が盛り上がるのはとてもいいこと」と話した。その奥さん(30代ですよね、と声を掛けたらご本人は笑って否定しなかった)は「そんなに便利なところではないのに、こんなにたくさんの人が来ているのにびっくりしました」とイベントを満喫していた。
近くの分譲マンションを買ったばかりという小さな子ども連れの30代前半の夫婦も「凄い人が集まっている」と驚いていた。
夜市は15:00~20:00まで。出店したのは次の通り。「Paper&Print」(文房具販売・工場)「整体院はるかぜ」(整体院)「micro DELI&SHOP」(惣菜・スイーツ)「masala masara深大寺」(インド風カレー)「キミノコーヒー」(コーヒー豆販売)「焼き菓子chaco」(焼き菓子販売)「OYANEKO OYATSU」(焼き菓子 販売)「Sugar massege」(アイシングクッキーワークショップ)「MATOUKA」(アロマワークショップ)「sayanao」(シャカチャーワークショップ)「柴田真央」(雑貨販売)「地域農家さん」(野菜販売)。
井戸水をくみ上げる子どもたち
「キミノコーヒー」(コーヒー豆販売)
「柴田真央」(雑貨販売)
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イベントのお誘いには、「事前申し込みは不要で、お散歩ついでに、ちょっと涼みに、お酒を飲みに….」とあったので、暑い真昼を避けて夕方の4時から参加することにした。〝便立地、好立地〟でもないので参加者は少ないだろうから、近くのコンビニでウイスキーを買い、井戸から汲み上げた水を氷にしてもらって、どこかに腰かけて湧水ロックを楽しもうと。
豈図らんや。現地は人混みでごった返していた。立錐の余地もない。ありえない光景だ。どこからこんなたくさんの人が湧き出すのだろうと唖然とした。瓶ビールを買ったのだが、立ち飲みするほかなかった。
主催者もこれほど人が集まるとは予想していなかったようで、用意したパンフレット、うちわなどは足りなくなり、対応に追われていた。声を掛けるのもためらわれたので、湧水ロックはあきらめた。後で聞いたのだが、来場者は1,000人と読んでいたようだ。
皆さん、いかがか。仮に1,000人の来場だったら、1時間当たり200人だ。これなら余裕を持って対応できたのではないか。来場者はその倍だから常時400人以上が詰めかけていたことになる。この集客力、動員力はどこからくるのか。ヒントは〝なりわい〟だろう。
そこで考えた。このようなプロジェクトは、全国の住宅地の活性化、町おこしに活用できるのではないかと。1低層の用途規制を緩和し、調整区域の一号店舗と同じように空き家などを活用してはどうか。官民が連携すれば狭小敷地の併合・一体化も可能ではないか。「よそ者」「わか者」「ばか者」のほかに「高齢者」の知見を生かせば一石四鳥の町の再生が実現するのではないか。
せせらぎにはメダカが泳いでいた
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