「ルネタワー八王子」
総合地所は8月27日、同社初の「ルネタワー」を冠した超高層マンション「ルネタワー八王子」のメデイア向け見学会を実施し、8月30日から一般向け事前内覧会を開始すると発表した。免震・長期優良住宅認定を取得する予定で、全住戸の3割以上が80㎡以上となりそうで、商品企画が秀逸。来場者がどのような反応を示すか興味津々。販売開始は11月の予定。
物件は、JR八王子駅から徒歩5分、京王線京王八王子駅から徒歩11分、八王子市寺町の商業地域に位置する32階建て全499戸(販売対象479戸)。専有面積は30.68~127.15㎡、予定価格は1LDK(30㎡台)が3,000万円台~、2LDK(50㎡台)が5,000万円円台~、3LDK(70㎡以上)が7,000万円台~。着工は2024年11月、竣工予定は2028年2月上旬。売主は同社のほかジェイアール東日本都市開発(事業比率は非公表)。設計・施工は長谷工コーポレーション。販売代理は長谷工アーベスト。
現地は、ジェイアール東日本八王子支社跡地。敷地南側は中央線の線路。建物は免震構造・内廊下方式を採用。外観は桑都(そうと)と呼ばれていた八王子の歴史を表現するため、頭頂部にはティアラを配し、絹の縦糸と横糸をイメージしたデザインとしている。首都圏の長期優良住宅認定+階高30階以上としては0.3%(16物件)。13階以上の標準階住戸16戸のうち12戸は70㎡以上のワイドスパンで、妻住戸の114戸は9050mm×8900mmのスクエアプラン。
主な基本性能・設備仕様は免震構造、長期優良住宅認定、ZEH-M Oriented認定、二重床・二重天井、二重サッシ(線路に面した南側のみで内側は樹脂サッシ)、リビング天井高2600ミリ(31・32階のプレミアム住戸は2750ミリ)、ディスポーザー、食洗機(1LDK除く)、バックカウンター(一部除く)、浴室タオル掛け2か所などのほか、共用施設はパーティルーム、ワーキングラウンジ、防音室、スカイラウンジ、ゲストルーム、喫煙スペースなど。管理組合は理事会を設けない外部管理者方式を採用する。管理費の支払いなどはビューカードが利用できる。
6月下旬から物件ホームページを立ち上げ、これまでの反響数は約800件、モデルルーム見学予約数は約150件。うち約50%が市内居住者。
エントランスアプローチ
エントランスラウンジ
パーティールーム
ワーキングラウンジ
スカイラウンジ
防音室
リビングダイニング
120㎡モデルルーム
120㎡モデルルーム
120㎡モデルルーム
◇ ◆ ◇
物件概要や特徴などについて〝ルネタワー〟は同社初と担当者は説明したが、耳が遠くなった記者は〝夢タワー〟と聞こえた。伝統ある〝ルネ〟を〝夢〟に変更するのもありではないかと受け取った。物件ホームページやシアターのキャッチコピーを〝人生を、美しくするタワー。〟としているように、相当力が入った物件だ。共用部に喫煙コーナーを設けたマンションはそうない(三井不動産レジデンシャル「東雲」がそうだ)。
この日(27日)は、午前中に常磐線・千代田線金町駅圏の三菱地所・三菱地所レジデンス・三井不動産レジデンシャルの再開発商業施設の見学会があり、マンションも予定されているので、東京都の東の外れの金町と西の外れの八王子のマンションのどちらが高く売れるかを考えた。金町の概要は未定だが、来年に着工する予定で、単価は坪400万円を突破すると予想した。八王子は、東京駅を起点にすると金町より遠いが、街のポテンシャルは金町より高い(と思う)ので、当然坪400万円を超えると予想した。
ところが、見学会で配布された資料からすると、坪単価は400万円を超えるかどうかは微妙だ。同社は単価については触れてほしくないようなので、これ以上書かないが、同社の前身「安宅地所」時代を含めて40年以上〝ルネ〟を見てきた記者は、今回の物件は〝ルネ〟の最高峰だと思う(安宅地所を知っている社員はほとんどいないのではないか)。
モデルルームはよくできている。約80㎡はスクエアなのがいいし、約120㎡はオールオプションだが、デザインは白が基調で建具・家具にアール形状を多用しているのが目を引いた。とても美しい。外観デザインは絹織物を表現するため、縦糸と横糸をイメージしたルーバーを多用し、微細なデザインを施している。
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