「MARK IS 葛飾かなまち」(南西)提供:東金町一丁目西地区市街地再開発組合
「東金町一丁目西地区市街地再開発事業」の参加組合員である三菱地所は8月27日、先に竣工した「CROSS KANAMACHI」の第1期の商業施設「MARK IS 葛飾かなまち」のメディア向け事前案内会を実施した。入居するのは食品に特化した「ヨークフーズ」をはじめ日常生活に欠かせない店舗やエンタメ&スクール、ファション&ライフスタイル、サービス&ケア、フードフロアなど50店舗。従前も敷地内にあった「金町自動車教習所」も4階に開業済み。〝ないものはない〟充実ぶりに記者は唖然とした。施設は9月3日にグランドオープンする。
内覧会の冒頭、同社再開発事業部統括・山口義弘氏は再開発地域の概要や再開発に至った経緯などを説明。地域は三菱製紙中川工場が大正6年に建設され、平成15年に工場が閉鎖されてから工場跡地を中心に街づくりの検討が始まり、平成25年には東京理科大学が誘致され、マンションなどの大規模開発が進められてきた。
再開発の都市計画決定は令和元年。組合設立は令和3年。再開発面積は約24,755㎡、延床面積は約159,310㎡(建ぺい率約75%、容積率約452%)。参加組合員は同社のほか三菱地所レジデンス、三井不動産レジデンシャル。
街区名称「CROSS KANAMACHI」は、「金町駅周辺エリア」と「東京理科大学」、「葛飾にいじゅくみらい公園」の結節点として複数エリアが「クロス」する立地として、まちを活性化させる街区となることを目指し決定された。三菱地所の基幹商業施設ブランド「MARK IS」は静岡、みなとみらい、福岡ももちに続く4施設目。
第1期の「MARK IS 葛飾かなまち」は鉄骨造5階建て延床面積約40,370㎡。用途は50店舗、自動車教習所、施設駐車場など。入館者は年間約500万人、年間売上想定は約100億円。
今後、第2期工事として40階建てマンション約900戸、4階建て商業棟、公共施設などが令和12年(2030年)の完成目指し工事中。
山口氏
「PETEMO/Pet Plus」
「だがし家かかし」
3階フードコートイメージ_提供:㈱スペース
赤ちゃん専用スペース付きフードエリア
◇ ◆ ◇
記者はこの種の商業施設は取材以外ほとんど利用しない。50店舗のうち名前だけは知っているのはイトーヨーカ堂、ミスタードーナツ、マツモトキヨシ、Zoff、auショップ。島村楽器、ABC-MART、マクドナルド、丸亀製麺くらいで、家電販売のJoshinが阪神タイガースのスポンサーであるのを初めて知った。
内覧会でもっとも驚いたのは総合ペットショップ/犬猫生体販売の「PETEMO/Pet Plus」だ。おもちゃのような子犬が30~50万円、子猫が20万円前後もしていた。同社広報担当に飼育費も調べてもらったら、犬は年間30万円、ネコは年間16万円とか。30万円といえば、この前買ったジャケットの4着分だ。いつも利用する日高屋や酒・タバコ代に匹敵する。信じられない!
訳の分からないガチャコーナーのスペースが大きく、少しは分かる「だがし家かかし」の品揃えの豊富さにびっくりした。
自動車教習所は、教習者が逆走し、フェンスを突き破って地上に落下しないか心配だったので聞いたら「大丈夫。金町自動車教習所は過去49年間無事故」(担当者)だそうだ(今後無事故の保証はあるのか)。
フードエリアの客席数は450席もあった。埋まるのかどうかを聞いたら「理科大の学食は大盛況。いつも人であふれているので、その流れも期待できる。学生割引は現段階では考えていない」(担当者)とのことだった。自由内覧では丸亀製麺のうどんを試食させてもらった。この前、長野の取材のとき食べた信州蕎麦より安く、おいしかった。同社は三重県・伊賀に店舗を開設するそうだが、伊勢うどんとは競合しないのか。
分譲マンションは来年に着工するそうだ。気になる坪単価だが、北千住は500万円をはるかに突破しており、綾瀬も400万円超だから、ここも400万円超となるのは間違いない。
鳥瞰パース_提供:佐藤総合計画㈱
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