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2025/09/13(土) 14:28

逆もまた真〝京都らしくないが、京都を知る人の評価高い〟大和ハウス「三条堀川」

投稿者:  牧田司

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「プレミスト京都 三条堀川」現地

 京都市中心部の田の字地区に位置するコスモスイニシア「イニシア御所南寺町」の次は、同社株の38.21%を所有する大和ハウス工業「プレミスト京都 三条堀川」だ。グループ会社の「イシニア」だけでなく、田の字型地区の他の物件とも異なる〝京都らしくない〟のが売りの一つでもあり、同社本店マンション事業部営業部第二課課長・小池裕樹氏(47)は「京都をよく知っている方の評価は極めて高い」と、市内での分譲実績では他のデベロッパーに負けない経験からか、売れ行きには自ら太鼓判を押した。

 物件は、京都市営地下鉄東西線二条城前駅から徒歩5分・烏丸線烏丸御池駅から徒歩10分、京都市中京区堀川通姉小路下る姉東堀川町の商業地域に位置する11階建て全85戸(一般分譲対象外4戸含む)。9月19日から登録受付し23日に抽選する第1期(35戸)の専有面積は43.05~107.72㎡、価格は4,290万~18,500万円。坪単価は400万円台の半ばになる模様。施工は共立建設。竣工予定は令和8年8月。

 現地は、堀川通に敷地西側が接道しているほか、南側と東側に幅員約4mの道路にそれぞれ接道。建物は東西軸が長い長方形。全85戸のうち専有面積が107㎡の南東角・北西角住戸が17戸あるのが特徴。

 主な基本性能・設備仕様は、ZEH-M Oriented&低炭素住宅認定、直床、リビング天井高2400ミリ、食洗機、フィオレストーンキッチン天板、ガス洗濯機・乾燥機「乾太くん」、ウルトラファインバブル給湯器、浴室タオル掛け2か所、トイレドア壁面セットバックなど。

 小池氏は、「6月から受付を開始した問い合わせ件数は約1,000件。モデルルームは京都らしくないのも特徴の一つで、京都をよく知る方の評価が極めて高い。11階建てなので竣工も早いが、急がず淡々と売っていく」と話した。市内での供給実績では「2013年から今回の物件が17棟目。大手デベロッパーの中では当社が1番か2番のはず」と、豊富な経験が商品企画に生かされ、販売につながっていることをほのめかした。

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 販売事務所のエントランス正面には、料亭のカウンター・テーブルによく用いられている数十万円はしそうな無垢材が床から天井まで縦に張られ、壁はマンションのエントランスホールと同じ仕上げとなる格子デザインになっていたので、〝ここも京都らしさの演出か〟と思ったのだが、107㎡のモデルルームは全くそうではなかった。京都由来といえば、小物として置かれていた茶道セットくらいだったのに驚いた。

 しかし、その企画意図はすぐ理解できた。逆もまた真なり。いかにも京都らしい設えを歓迎する人は多いだろうが、中にはそのような演出に辟易している層も少なからずいるはずで、「京都をよく知る人の評価が極めて高い」というのはその証左だ。

 モデルルームの玄関・エントランスの幅が約1.5mと広いのがとてもいいし、梁下を逆手に取ったデザイン処理も見事だ。写真を撮ろうと思ったら、小池氏は「写真はOKだが、モデルルームはオープンにしていないので、記事には載せないで頂きたい」と断られた。他社に真似られたくないのだろう。

 京都市の建築規制についても話しあった。緑被率を高めるとか公開空地を設けるとか、天井高を高くして居住性を高めた建築物には絶対高さ規制を緩和すべきという記者の持論について、小池氏は「それはマンション屋の考えること。歴史的、文化的価値を重視するのが京都。独特の価値観がある」とやんわりと否定、高さ規制にも理解を示した。

 このほか、いろいろ話しあううちに、小池氏は営業担当にありがちな〝売らんかな〟の単眼思考でなく、消費者目線から不動産の価値を測れる複眼の目を持っている方だと確信した。経歴が気になったので聞いた。「出身は新潟。入社してから東京をスタートに沖縄-福岡-熊本-大阪を経て京都は2年。(富樫氏の出身地の)北海道? ○○だが未経験」と笑った。「プレミスト船橋塚田」が素晴らしい物件だったことでは意見の一致を見た。「イニシア御所南」については「いい物件」と小池氏は評価した。

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現地(堀川通北側から)

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販売事務所エントランス

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 田の字地区は、「京都市の四条烏丸の交差点を中心として北端を御池通、東端を河原町通、南端を五条通、西端を堀川通に囲まれ、烏丸・河原町といった商業地区や観光地を擁するおよそ2平方キロメートルの地区を示す俗称」(ウィキペディア)だ。

 面積的には東京でいえば皇居や「大丸有」の2倍弱に該当する。京都市のホームぺ時から図表を紹介するが、町家特有の街並みと基幹道路を除いた地域の建築物の絶対高さが15mに定められていることなどから、1物件当たりのマンション規模は20~30戸台が多いが、年間10件くらいが供給されているというから大激戦区だ。

 坪単価は400万円超となっており、高瀬川のあるエリアは坪800万円くらい、エリアの外ではあるか鴨川沿いは坪1,000万円超となっているようだ。

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市のホームページから

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市のホームページから

京都好きには堪らない自然素材ふんだんに採用コスモスイニシア50周年「御所南」(2025/09/139/13)

実質10か月で300戸超の驚異的売れ行き大和ハウス「プレミスト船橋塚田」(2020/10/20)


 

 

 

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