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2026/03/31(火) 15:37

「7日で1層仕上げるPC工法」 部会〝七人の侍〟怪気炎 ブレ協 活動報告・懇親会

投稿者:  牧田司

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PC部会〝七人の侍〟黒沢氏(黒沢建設副社長=49歳、前列)をはじめみんな怪気炎を上げた((TKPガーデンシティ御茶ノ水で)

 プレハブ建築協会は3月30日、2025年度プレハブ建築協会活動紹介・懇親会を開催した。毎年、年度末に開催しているもので、住宅部会の5つの委員会・分科会のほか教育委員会、瑕疵担保保険推進委員会、PC建築部会、規格建築部会からそれぞれ報告がなされた。懇親会では、各部会長のほか関係者などメディアを上回る数十人が出席し、メディアとの交流を深めた。

 活動報告会では、プラン推進委員会委員長・本間克己氏は「2025年目標に向け大きく進捗した」と話した。会員11社のZEH供給率、ストック住宅断熱・省エネリフォームによる一次エネルギー消費量削減貢献量、工場生産のCO2排出量などは2025年目標数値を引き上げている。

 CS品質委員会委員長・三隅圭氏は、これまで個社で対応していたカスハラ対応を組織として対応することや、「夏季結露」についての情報収集を行ったことなどを話した。

 環境分科会代表幹事・武藤一已氏は、2024年の戸建ZEH、改修、工場生産段階の各指標は上方修正した2025年目標を上回る実績を上げたと報告。また、太陽光パネルリサイクルの方向性を協議し、首都圏の狭小住宅の現地視察を行い、「デザインメソッド」の実務への適用可能性を確認したと語った。

 住宅ストック分科会代表幹事・久保新吾氏は、2025年度の子育てグリーン事業の申請要件(解体を伴う躯体断熱工事は床・壁・天井の2種以上の対応)が厳しくなったため、利用件数は2024年度の62,572件から2025年度は45,625件へ大きく落ち込んだと報告。その要因として、会員各社が供給した住宅は品質性能が高い2000年以降が多く、消費者のニーズが乏しいからではないかと話した。また、「メンテナンスリフォーム」から「生活提案型リフォーム」へのシフトが顕在化したことも報告した。

 PC建築部会広報安全委員会委員長・黒沢亮太郎氏は、同協会の会報誌「JPA」2026年新年号にも掲載されている鴻池組施工の「プラウドタワー渋谷」の事例などを紹介し、「1層当たり7日間で積み上げる」「現場打ちコンクリート構造による施工は労働力不足、技術の伝承、労働環境や日数、SDGsなどの点から拡大は難しく、PC工法の採用に期待が高まってきている」とし、「報道関係者のみなさま、普及推進のためにPC建築部会へのご協力をお願いします」と語った(赤字は報告書でも赤字で強調されていた)。

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黒沢氏

◇        ◆     ◇

 報告会は質疑応答を含めて1時間30分。記者は、専務理事・臼井浩一氏をはじめとする11氏の各部会の報告を聞きながら、懇親会ではPC部会に突撃取材することを決めた。昨年の報告会もそうだったが、PC部会の威勢が際立って高かったからだ。

 黒沢氏は、左から臼井専務理事、住宅部会長代行・藤本清氏の次の3番目の最前列に陣取っていた。配布された報告書は全体80ページで、報告者は10人(均等割りで1人当たり8ページ)だが、同部会は3倍近い22ページ(27.5%)を占めていた。懇親会にも同部会からは少なくとも7人以上が出席しており、他の部会を圧倒していた。

 こんなメッセージを送られ、酒肴が供されたら(食品ロスを考えたら、肴は乾き物でいい。ウイスキーはサントリーの角は? )、書かないのは失礼だ。

 記者は建設のことはよくわからないのだが、ビルやマンションの場合は、基礎工事に約半年(規模が大きいものはそれ以上)、1層につき1か月くらい要する(もっと速く施工するゼネコンはある)のが一般的ではないか。1層7日間はその4分の1だ。「渋谷」は26階建てだから26×7=182日間だ。1層に1か月だと26×31=806日だ。工期は8割近く短縮されている計算だ。

 これから「PC工法」について勉強し、取材することに決めたのだが、現段階での「PC工法」についての基本的な知見や記者の認識などを紹介する。

 同協会のホームページによると、「PC(Precast Concrete)工法」には⓵壁式プレキャスト鉄筋コンクリート工法(W-PC工法)②ラーメンプレキャスト鉄筋コンクリート工法(R-PC工法)③壁式ラーメンプレキャスト鉄筋コンクリート工法(WR-PC工法)④プレキャスト鉄骨鉄筋コンクリート工法(SR-PC工法)があり、「現場作業がシステム化されており、施工精度の確保と工期の大幅な短縮を実現」「近年では多様化するニーズに応えて、様々なPC工法が開発され、高品質な建築物を多岐に亘る用途で多数建設しています」とある。

 国土交通省の建築物着工統計には、「構造」としては木造、鉄骨鉄筋コンクリート造、鉄筋コンクリート造、鉄骨造、コンクリートブロック、その他があり、「建築工法」としては在来工法、プレハブ(prefabrication)工法、ツーバイフォー工法がある(「PC工法」はない)。黒沢氏が副社長を務める黒沢建設のホームページには「PC」とは「Prestressed Concrete」とある。

 このように見てみると「PC工法」の概念を整理する必要はありそうだが、記者は「PC工法」についてはいいイメージを抱いていない。

 昭和30年代から50年代にかけて、絶対的な住宅不足を解消するために住宅公団(現UR都市機構)の中層団地が壁式PC工法で大量に建設された。面積は狭く、窓面は少なく、田の字型の均一の間取りが特徴だった。昭和50年代の後半以降は、消費者ニーズにあわないことから民間主導のRC造やSRC造が主流になった。

 しかし、RCもSRCもSもW(木造)もPC(木造はプレカット)が採用されない建築物は皆無のはずだ。あらゆる建築物はPC部材を用いて建設する。

 木造を例に取る。記者の先祖は大工だったようで、納屋には鋸(のこぎり)、鉋(かんな)、鑿(のみ)、指矩(さしがね)、玄翁(げんのう)、墨壺(すみつぼ)、釿(ちょうな)…などの大工用具がたくさんあった。小さいころは、建築現場もたくさん見たし、よく遊んだものだ。今の木造住宅はほとんどプレカット部材を組み立てるだけで、現場で鉋を削ることなどないのではないか。

 …PC部会の皆さんに聞きたい。建築物の「工法」の概念に「プレハブ工法」があるのにどうして「PC工法」はないのか。さらに言えば、最近は鉄やコンクリ、木の良さをそれぞれ生かしたハイブリッド構造が当たり前の時代になった。概念そのものを変える必要があるのではないか。

◇      ◆     ◇

 積水ハウスの「絹谷幸二 天空美術館」(梅田スカイビル タワーウエスト27階)で販売されていたかどうかは分からないが、記者がファンの故・絹谷氏デザインの赤のネクタイを、トランプの赤よりはましだと決断し、初めて締めた。先輩のF記者には酷評されたが、他の方はお世辞というかあきれ果てたのだろう。けなす人はいなかった。〝七人の侍〟もそうだが、みんな地味。

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出かける前にかみさんから「恥ずかしいからやめて」とダメ押しされたので、機嫌を取ろうと懇親会後、花を買い、cafeに寄って写真に撮った

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値段はいつも利用する日高屋の3倍近く

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