大和ハウス工業の軽量鉄骨3階建て分譲住宅「セキュレア文京目白台2丁目」を見学した。護国寺駅から徒歩8分の戸建て住宅などが建ち並ぶ住宅街の一角に位置する全6棟で、低層3階建てマンションかタウンハウスの雰囲気がある。
物件は、東京メトロ有楽町線護国寺駅から徒歩8分、文京区目白台2丁目の第一種中高層住居専用地域(建ぺい率60%、容積率160%)に位置する全6棟。土地面積は114.47~128.01㎡、建物面積は132.46~133.98㎡、価格は16,990万~17,620万円。建物は軽量鉄骨3階建てで、10月20日に全棟完成済み。敷地境界から北側700ミリは6区画の所有者全員の共同利用地としている。
現地は、イチョウ並木が美しい不忍通りと目白通りからそれぞれ一歩入った住宅街で、日本女子大、目白台運動公園などにも近接。
各住棟とも南側の4m道路に接道。そこから700ミリの共同利用地を含め建物まで約10mセットバックさせ、大型車を含む2台分の駐車スペースを確保しているのが特徴。2層トップライト付きで太陽光、蓄電池、床暖房(LD)、食器洗浄機、ビルトイン浄水器、エアコン、防犯ガラスなどを装備。
各住棟のプランは、1階に5.1~6.0帖台の居室(一部はアクティブ土間、スタジオ)と浴室、洗面室、トイレなど、2階が21帖大のLDKとキッチン、トイレ(2帖大)、3階が9.2帖大の主寝室と7帖大の居室と2~3.5帖大のホール。
同社東京本店住宅事業部東京第五部住宅営業所店長(スムストック住宅販売士)・井上正樹氏は、「詰め込もうと思ったら建て方を変え、戸数を増やすことも可能でしょうが、居住者の車の出し入れ、2台駐車を考え、さらに北側の臨家との間隔を空けるなど周囲の住宅地に配慮した結果、このようなプランにしました。間口は2間しかありませんが、周辺の分譲マンション相場と比較して価格的な競争力はあるし、20帖以上を確保したLDK、9帖以上の主寝室、採光窓の多さはマンションには負けない。管理費、駐車料金もない」などと、販売に自信を見せていた。
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同社の都心の都市型戸建シリーズ〝セキュレア〟を見学するのは、昨年6月に見学した「セキュレア四谷三栄町」(8棟)以来だ。今回見学をお願いしたのは今年9月下旬に行われたメディア向け勉強会で、同社住宅事業推進部 営業統括部 分譲住宅グループ グループ長・本間生志氏が、この「セキュレア文京目白台2丁目」も自信たっぷりに話したからだ。
「四谷三栄町」のときもそうだったが、〝大和ハウスともあろうものが、都心の狭小敷地の3階建てを分譲してどうするのだ〟と正直思ったが、現地を見た途端〝さすが大和ハウス〟に改めた。全体敷地は正方形に近く、住棟配置は難しいだろうが、超ミニ開発も可能だ。同社はそうしなかった。街並みにもしっかり配慮している。
価格はどうか。1.7億円前後というのは決して安くはないが、仮にこの地でマンションを分譲したら坪単価は550万円くらいになるはずだ。20坪で1億円以上だ。それでも売れるかもしれないが、その広さにアッパーミドル・富裕層は満足するだろうか。
2層吹き抜けのトップライト、2帖大の2階トイレ、スロップシンク付きの「アクティブ土間のある家」のプランがよかった。
井上氏にはもちろん、本間氏にも同社広報にも感謝したい。いま都心部では敷地が20坪もない超ミニ開発が隠花植物のようにはびこっているが、この種の良好な都心の3階建てにもっと光が当たっていい。
またまた10年前の感動蘇る 大和ハウス 分譲・物流に関する勉強会 戸建てV字回復(2020/9/25)