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2022/01/05(水) 10:35

2022年 年頭挨拶 沖縄復帰50年 OSI研究会・百瀬恵夫会長&権代美重子理事長

投稿者:  牧田司

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百瀬氏(左)と権代氏

 特定非営利活動法人OSI(沖縄観光産業研究会)会長の明治大学名誉教授・百瀬恵夫氏と同研究会理事長・権代美重子氏連名による会員向け2022年 年頭挨拶を以下に転載します。

◇      ◆     ◇

 謹んで初春のお慶びを申し上げます。

 本年もどうぞよろしくお願いを申し上げます。

 沖縄は今年で、復帰50年を迎えます。戦後27年間におよぶ米軍統治に終止符が打たれ、かつ施政権が返還されてから、50年が過ぎました。しかし、本土との経済格差は依然解消せず、自立型経済の構築はなお道半ばというのが現状です。

 現在、沖縄経済は復帰後最大の落ち込みとなっています。2年ほど前までは天井知らずの勢いで伸びてきた観光業は、コロナ禍の影響でこれ以上ないほどの打撃を受け、今や惨憺たる有様です。

 政治的にも厳しい状況が続いています。2022年度の沖縄関係予算案は、前年度比326億円減(▴11%)の2,684億円と閣議決定がなされました。3,000億円の大台を割り込むのは12年度以来のことです。

 沖縄予算は新基地建設に反対する故翁長雄志氏が知事に就任して以降、減額傾向に変わっています。翁長氏と同じく新基地反対の玉城デニー知事に対しても、政府が大ナタを振るったのは、辺野古への移設反対派への見せしめであることは言うまでもありません。 

 沖縄振興策は、沖縄を戦火の渦とした「償いの心」に基づき、国の責務として始まったものでした。沖振法には「沖縄の自主性尊重」の文言があり、まさに償いの心と自主性の尊重が沖縄振興の基本理念となっています。しかし、安倍政権以降、日本政府による理念からの逸脱が、ひどく目立つようになったのは大変残念なことです。

 米軍普天間飛行場の返還を巡って、県民は四半世紀もの間、国策に翻弄され続けてきました。日本政府が一日も早く解決しなければならないのは沖縄の人々のための負担軽減であり、一日も早い米軍関係がもたらす危険性の除去であるはずです。

 特に辺野古の問題を巡っては国の強権性があらわになりました。基地と予算との露骨なリンクは地方自治の根幹を脅かすものであることは言うまでもありません。沖縄県民のみならず国民全体が圧力に屈せず、自主・自立を追求する意思を絶え間なく国内外に発信していくことが大切でしょう。

 OSI研究会としては、絶えず沖縄に関心を寄せ、復帰50年の2022年5月15日に向けて同県の観光産業振興に微力ながら協力させて頂きたいと考えています。

 なお、OSI研究会は、2003年(平成15年)に誕生し、今期で第19期(数え20年)を迎えます。長期にわたり、当研究会が存続できましたことは会員皆様方のご協力とご支援があったからにほかなりません。コロナ禍で、このところ会員の皆様とお目にかかる機会も少なくなり、誠に失礼を致しておりますが、今年はぜひ一堂に会する機会を持ちたいと考えております。その折にはどうぞご参集を賜りたくよろしくお願いを申し上げます。

 皆皆様のより一層のご多幸を祈り上げております。

「おーお明治」大学の誇り 百瀬恵夫名誉教授の「瑞宝中綬章」受章を祝う会に300名(2017/8/8)

書評 日本のお弁当文化 知恵と美意識の小宇宙 権代美重子著(2020/5/8)

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