「グレーシアウエリス横浜ゆめが丘」
相鉄不動産は7月22日、相鉄いずみ野線ゆめが丘駅前のマンション「グレーシアウエリス横浜ゆめが丘」のメディア向け見学会を行った。7月25日にオープンする駅直結の大規模複合商業施設「ゆめが丘ソラスト」のプレス説明会・内覧会の一環として行われたもので、「駅徒歩1分」×「総戸数100戸超」は同沿線で22年ぶりの供給。価格がいくらになるか注目される。
物件は、相鉄いずみ野線ゆめが丘駅から徒歩1分、泉ゆめが丘土地区画整理事業地内の第一種住居地域(建ぺい率60%、容積率200%)に位置する敷地面積約12,523㎡、10階建て全335戸。専有面積は55.80~88.38㎡、価格は未定。販売開始は9月上旬。竣工予定は2026年1月。売主は同社(事業比率は非公開)のほかNTT都市開発。設計・施工・監理は長谷工コーポレーション。デザイン監修はスタジオゲンクマガイ(鬼塚知夏氏)、共用部監修は乃村工藝社(林浩平氏)。販売代理は東急リバブル、長谷工アーベスト、相鉄不動産。
現地は、施行面積約23.9haの泉ゆめが丘土地区画整理事業地(施行期間平成26年8月から令和7年3月、事業費約109億円)に位置。。同駅圏では約600戸のマンションが予定されており、今回の物件はその第一弾。
建物は南向き・東向き・西向きを中心とする5棟構成(基準法では1棟)で、一般の人も利用できる芝生広場、遊歩道、複合用途施設(エリアマネジメントが入居予定)を整備することなどを条件に横浜市市街地環境設計制度の適用を受け、高さ規制25m⇒30mの緩和を受けている。
主な基本性能・設備仕様は、ZEH-M Oriented取得(予定)、二重床・二重天井、リビング天井高2380~2480ミリ、ディスポーザー、食洗機、良水工房、ソフトクローズ機能付き引き戸、浴室タオル掛け1か所、スロップシンク、Low-E複層ガラス、ウォシュレット一体型トイレなど。共用施設はエントランスラウンジ、ワークスタディラウンジ、富士ビューラウンジなど。
3月4日から物件ホームページを開設し、これまでのエントリー数は2,150件、モデルルーム来場者は320件。来場者の居住地は神奈川県が約8割(うち泉区内は22%、横浜市内が57%)、都内が11%、年代は30~40代が4割、50代以上が4割。
同社は「価格は未定だが、坪単価は近年分譲された沿線のなかでもっとも高くなりそう」と話している。
模型
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記者の最大の関心事は坪単価だ。同社担当者は明言を避けているので、以下は記者の予想。
同沿線ではバブル期には坪300万円の〝億ション〟も供給されたはずだが、近年では2016年分譲の「グレーシアタワー二俣川」(421戸)の坪280万円、2020年分譲の大京「ライオンズ横濱瀬谷」(144戸)の坪単価300万円が最高値だと思う。
これを上回るかどうか。比較する物件は見当たらないが、駅周辺には小さな飲み屋が1軒しかなかった羽沢横浜国大駅から徒歩1分の「リビオタワー羽沢横浜国大」(全357戸)は坪単価340万円だった。単純比較はできないが、「ゆめが丘ソラスト」の魅力を考えれば、坪300万円を突破する可能性が高いと見た。50代以上の人にも注目されているのは、後背地に大量の戸建て住宅地が広がっていることと関連する。
見学会でびっくりしたことが一つある。西向き住棟の4~5階住戸(南向き住棟の角住戸も含めると42戸か)からは富士山が眺望できるそうで、75~77㎡の3住戸は12,400ミリのワイドスパンで、うち2戸は風呂に入りながら富士山が眺められる。
記者は風呂嫌いなので、浴室から富士山が眺められる価値はいかほどかわからないし、富士山が見える特権は単なる僥倖で、誰も保証などしてくれない(国立市のマンションのように、自発的にその権利を取り下げるケースもないわけではないが)。
ところが、このマンションの西側は市街化調整区域に指定されている。線引き見直しによって市街化区域に編入され、西側エリアに同等の建物が建つ可能性は限りなくゼロに近いと思う。
これは改めて書くが、すべてが完結する「ゆめが丘ソラスト」からは、記者など比較にならないほど速い時速6キロの自動配送ロボットのサービスが受けられる。
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