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2024/12/07(土) 00:13

調整区域の平屋41棟 敷地300㎡超が好調 〝地域のタカラ〟目指せ

投稿者:  牧田司

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「レーベンプラッツ加須はなさき公園」(CUBEプラン)

 MIRARTHホールディングス(ミラースHD)グループのレーベンホームビルドは12月6日、埼玉県加須(かぞ)市の市街化調整区域内の平屋建てプロジェクト「レーベンプラッツ加須はなさき公園」見学会を行った。調整区域開発規制の逆手を取って全41区画を300㎡以上、建物も約100㎡とすることで豊かな暮らしを提案した企画がヒットし、9月から販売開始した25棟のうち13棟が契約済み。これほど大規模な平屋住宅地の開発はわが国初ではないか。来年8月の竣工を待たず完売する可能性もありそうだ。

 物件は、東武伊勢崎線花崎駅から徒歩7~9分、埼玉県加須市花崎字蓮田の市街化調整区域(建ぺい率60%、容積率200%)位置する全41区画。土地面積は構造・工法は木造1階建て(木造軸組み+パネル工法)。売主は同社のほか川口土木建築工業(一部)。12月中旬に分譲予定(戸数未定)の土地面積は302.74~303.57㎡、建物面積は98.54~101.44㎡。既契約の価格は3,600万円台から4,000万円台の半ば。全体竣工予定は2025年8月。

 主な基本性能・設備仕様はリビング天井高は3m台から最大4.4m、床暖房、食洗機付き。

 現地は、低層戸建てや畑などが混在するエリアの一角で、道路を隔てた隣接地は戸建て住宅街。従前は畑、あるいは荒れ地。同社は川口土木から土地を取得した。

 9月から分譲開始し、これまで供給した25棟のうち13棟が契約済み。契約者の属性は、居住地は地元加須市を中心とする近隣各市が過半を占め、都内居住者もあるという。年代は30代から60代以上のシニアまでまちまち。毎週30件の来場があるという。

 見学会でレーベンホームビルド代表取締役社長・有田卓二氏は「調整区域開発の第三弾? 探しているのだが難しい。ここはたまたま市街化区域に隣接しており、下水道なども整備されていたので許可が下りた」と語った。同社開発部企画課課長代理・瓦田しのぶ氏は「『南栗橋』をさらにブラッシュアップした」と、同社不動産事業本部戸建営業部戸建営業1課部長・下田裕一氏は「販売が好調。皆さんの声も聴きたい」とそれぞれ話した。

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左から下田氏、同社総合企画本部経理財務部次長・東海林卓氏、有田氏、同社不動産事業本部開発部設計課係長・安田氏、瓦田氏

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左から下田氏、有田氏、東海林氏

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〝レディ・ガガ〟こと高荒氏(右)と有田氏

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見学会

◇        ◆     ◇

 花咲徳栄高校しか知らなかった花崎駅に初めて降りた。取材時間まで1時間近くあったので、どこかカフェか飲食店でタバコを吸おうと思ったが、2、3あった飲食店はすべて営業時間外。

 仕方なく早めに現地に着いた。待つこと30分超。所在なくあちこちぶらつき、時間をつぶした。会見は広場で始まった。小生の後方から〝タカハラ〟の言葉が聞こえた。パブロフの犬だ。これに鋭く反応した。後ろ振り返った。すぐ後ろに〝レディ・ガガ〟ことミラースHD執行役員グループ事業リーディング室長・高荒美香氏がいるではないか。同社が昨年、グッドデザイン賞を受賞したこの「加須」の物件で提案した「CUBEプラン」は高荒氏が所属する部署の提案だった。「CUBEプラン」は6帖大の居室で、多目的に利用できるよう独立した出入り口が設けられており、トイレ付き。

 開発地は2年前に取材した「レーベンプラッツ南栗橋」と同じ調整区域開発だろうと思ったが、その通りだった。「南栗橋」と比べ今回の「加須」は生活利便施設が乏しく、大きなハンディを抱えており、同駅圏の分譲戸建ての相場2,000万円台の倍以上という価格であるにもかかわらず売れる理由はよくわかる。100坪の住宅地など松濤、田園調布、大和郷くらいしかないのではないか。これほど大規模な平屋住宅地の開発はわが国初ではないか。

 有田氏は、住宅地内にパン屋やカフェを誘致するプランがあることを明かしたが、銀行からの融資が下りないのだそうだ。ならば、同社が「一号店舗(都市計画法第34条第1号)」として建物を建設し、住居と資金・賃金を保証し、全国から職人を募集したらどうか。島田和一社長、それが御社が目指す〝地域のタカラ〟になるのではないか。

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「CUBEプラン」

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モデルハウス

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モデルハウス

     ◇      ◆     ◇    

 こんなことを言っても詮無いことだが、この日午前中に行われた三井不動産レジデンシャルの「日本橋サロン」リニューアルオープン説明会には40人くらいが参加したのではないか。それからでもこの平屋建てプロジェクト見学会には間に合ったはずだが、取材したのは小生を含め2人とはどういうことか。現場を見ない限り〝平屋人気〟の理由は絶対わからないだろう。

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