「クリオ桜新町ザ・クラシック」
明和地所が分譲中の「クリオ桜新町ザ・クラシック」のモデルルームを見学した。同社の〝クリオ〟シリーズ1,000棟を記念する物件で、住友林業の耐候性、耐久性に優れた国産スギ材による外装材を採用し、田園都市線の駅から徒歩5分、1低層、72㎡以上の広さなどが人気になっており、全30戸のうち残りはわずか。文字通り同社の記念碑的なマンションになりそうだ。
物件は、東急田園都市線桜新町駅から徒歩5分、世田谷区新町三丁目の第一種低層住居専用地域(建ぺい率60%=角地により70%、容積率150%)に位置する3階建て30戸。専有面積は72.33~160.39㎡、7月に分譲予定の住戸(3戸)の価格は未定。竣工予定は2026年11月下旬。設計は三輪設計。施工はノバック。
現地は、桜新町駅から徒歩5分の4方道路に囲まれた第一種低層住居専用地域。従前は賃貸マンション。
建物は、住友林業が開発した耐候性、耐久性に優れた国産スギ材を活用した外装化粧部材「SUSTIMBER(サスティンバー)ー外壁」を2、3階の外壁部分に採用。1フロア7~12戸構成(うち100㎡超8戸)、8か所に「光庭」(ライトウェル)、プランター設置(2階以上)、屋上室外機など。
主な基本性能・設備仕様はZEH-M Oriented、内廊下方式、扁平梁、二重床・二重天井、リビング天井高2500~2550ミリ、梁下サッシ高2350ミリ、ディスポーザー、食洗機、ウルトラファインバブル、フィオレストーンキッチン・洗面天板、ドアノブ壁面後退、ワイドスパン(70㎡台でも最低6700ミリ)など。
同社営業担当者は、「4月下旬から分譲開始し、残りはわずか。世田谷区で2014年以降に分譲されたマンションは178物件で、うち田園都市線駅徒歩5分以内は19物件、1低層の物件は当社の物件を含めてわずか2物件。この希少性と、居住面積が広いのがお客様に評価されています」と語った。
エントランス
ラウンジ
◇ ◆ ◇
同社の創業は1986年4月。同社ホームページには、1994年5月、供給戸数10,000戸を達成、1996年9月、東京証券取引所市場第二部株式上場、2005年2月、供給戸数30,000戸を達成、2014年7月、供給戸数40,000戸を達成、2020年2月、供給戸数45,000戸を達成、2025年4月、供給棟数1,000棟を達成、供給戸数49,408戸(2025年3月期)などとある。
つまり、創業時の同社を知る役員・社員は一人もおらず、関係者もほとんどが後期高齢者ということだ。記者も数少ないそのうちの一人だろう。2005年2月に累計供給戸数30,000戸達成とあるように、それまで年間平均1,500戸を供給したことになる。まさに〝飛ぶ鳥を落とす〟勢いにあった。
そして今回、〝クリオ〟シリーズ供給棟数1,000棟記念の「桜新町」。1,000棟のうち記者はどれくらい見学取材しただろうか。数十棟はくだらないはずだ。その中で、記念碑的なマンションといえば真っ先に「クリオ レミントンヴィレッジ国立」(353戸、2001年12月竣工)を上げるが、首都圏初のディスポーザー付きマンションとなった「クリオ レミントンハウス三鷹」(102戸、1998年2月竣工)と〝好立地〟の「クリオレミントンハウス文京播磨坂」(81戸、2003年8月竣工)がベスト3か。最近では「クリオ川越大手町」(49戸、2023年6月竣工)、「クリオ湘南江ノ島グランマーレ」(65戸、2023年3月竣工)がいい物件だった。
同社営業担当者によると、「SUSTIMBER(サスティンバー)ー外壁」は国立競技場の屋根や「三井ガーデンホテル神宮外苑の杜プレミア」に採用されているものと同じで、分譲マンションに採用されたのは同社の物件のほか「パークホームズ城北中央公園」がある。
「三井ガーデンホテル神宮外苑の杜プレミア」は見学取材している。見出しに「〝杉乃木〟ホテル」と書いたように、とにかく美しい。素晴らしいホテルだ。今回の「桜新町」も経年による風合いが1低層の住宅街になじむはずだ。間違いなく同社の記念碑的マンションになる。
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