篠塚氏
三井不動産は8月1日、ロジスティクス事業に関する記者説明会を開催し、同社常務執行役員ロジスティクス本部長・篠塚寛之氏は2025年度に6物件の着工を予定しており、国内外の開発施設は78件、総延床面積約610万㎡、累計投資額は約1兆3,000億円に達し、今後もコンスタントに事業を展開していくと語った。
篠塚氏は、2024年度に竣工したのは「Mistui Fudosan Logistics Park(以下、MFLP)仙台名取Ⅰ」「MFLP名古屋岩倉」「MFLP東京板橋」「MFLP横浜新子安」の4物件で、2025年度竣工予定は「MFLPつくばみらい」「MFLP一宮」「MFLP尼崎Ⅰ」「MFLP仙台名取Ⅱ」「MFLP入間Ⅰ」の5物件、2025年度着工予定は「MFLP海老名&forest」「MFLP三郷」「(仮称)淀川区加島物流施設計画」「MFLP京都八幡Ⅰ」「(仮称)MFLP杉戸」「水戸ロジセンター」の6物件と説明。
この結果、竣工済みは58物件約465万㎡、開発中は20物件約145万㎡、合計78物件約610万㎡で、2012年の累計投資額は約1兆3,000億円にのぼると語った。
篠塚氏はまた、「&INNOVATION2030」の長期戦略に基づき、事業戦略は①街づくり型開発、課題解決型開発による付加価値創出②データセンターや冷凍・冷蔵倉庫の開発促進、工場・インフラ設備など事業領域の拡大③三井不動産グループの保有材の活用、グリーン電力の創出などESGへの取り組み強化-の3本柱を推進し、単なる物流施設にとどまらず、①データセンター②BTS 型(オーダーメイド型)物流施設③冷凍冷蔵倉庫④ラボ・研究開発施設⑤賃貸工場など、オフィス・研究開発・ラボといったマルチユース機能を備えた複合業務施設の開発を促進すると語った。
地域社会との共生・連携では、「MFLP船橋」の「MFLPプレミアムフェスタ2024」には来場者約5,000人、「MFLP・LOGIFRONT東京板橋」の「MIRAI FES」には来場者約3,000人が集まった。
事業領域の拡大については、2014年に参入したデータセンター(DC)については、世界のモバイルデータ通信量が今後5年間で年平均23%の成長を遂げると予想されていることを受け、現在の累計投資額約3,000億円を2035年までに約6,000億円に拡大する。「MFIP海老名」では、「MFIP羽田」に続きオフィス・研究施設が入居することが決まっている。また、新規事業「mitaseru」の製造工場を「MFLP船橋」に新設する。
ESGへの取り組みでは、「MFIP海老名&forest」には建物構造の一部に木材を採用し、三井不動産グループが所有する北海道の森林の木材を構造材や内装・仕上げ材に使用している。
「MFLP船橋」
「MFIP海老名&forest」
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