黄色い花がオミナエシ(女郎花)、茶色の花がワレモコウ(吾亦紅)=目黒天空庭園で
オミナエシ(左)とワレモコウ(photoACから)
秋の七草-オミナエシ(女郎花)、ススキ(薄)、キキョウ(桔梗)、ナデシコ(撫子)、フジバカマ(藤袴)、クズ(葛)、ハギ(萩)-を皆さんはご存じか(覚えやすいのはオスキナフクハ)。特にオミナエシは希少種で、花屋にはまず売っていない。小さい頃、あちこちに咲いていたような気がするが、すっかり記憶から抜けている。だからこそ、ずっと気になっていた。万葉集にも「手に取れば袖さへにほふ女郎花この白露に散らまく惜しも」(詠み人知らず)と詠まれているように、どんな怪しい花だろうと。
そのオミナエシを先月9月29日、グリーンインフラ官民プラットホームが主催した「グリーンインフラ優良事例視察会」会場の首都高速道路大橋ジャンクション「目黒天空庭園」で観た。
庭園でたくさん咲いていたのだが、名前を知らないので、そばにいた若い女性の方に聞いたら「オミナエシ」と、一緒に咲いていた草花は「ワレモコウ(吾亦紅)」だと教えてくれた(すぎもとまさと氏のヒット曲・吾亦紅はよく知っているが、どんな花なのかは知らなかった)。
彼女にお礼の意味を込めて「オミナエシの花言葉は美人です」と話したら、彼女は恥ずかしそうに笑った。決して怪しい花ではない。可憐な黄色い花だ。
塚本正司氏の「主張する植物」(八坂書房)の一部と、写真で見学したグリーンインフラ国土交通大臣賞を受賞した「小田急線上部利用施設等」と「大橋の里の杜&目黒天空庭園」を以下に紹介する。塚本氏はその著で次のように我々に問いかけている。
「自然にはそれ自体に何かが備わっている。そこから切り取ったり、そこへ付け加えたり、改造したりして生じるものではなくてである…それは一度破壊されれば人為的に再び同じ姿に構築できないものであり、何ものにも代えがたい。そこから切り取り利用することによって生じる価値とは違う根源的な価値がある。だから自然に接したり浸ったりすると、あわただしく争うような気持が平穏で静かな心地になる。すばらしい景観や月、日の移ろいに遭遇すると、時に荘厳な気分となる。自然の中のさまざまな生命を発見すると、書に学んで応用する知識とは違う体験や官能としての知恵となる。多様な生命活動や不思議な生命力をみて、時に尊厳さを感じる」
ミカン
下北沢駅前の舗道ブロック(クラウドファンディングで整備。1枚4万円×1,200枚=4,800万円など全体で6,500万円集まったそうだ)
「シモキタエキウエ」
下北沢駅歩道空間(土地は区と小田急電鉄が所有)
下北線路街空き地
区が推進している雨庭
ボランティア活動拠点「relord」
おおはし里の杜
おおはし里の杜(高木は風のせいで高くは育たない)
首都高速大橋ジャンクション目黒天空庭園(面積は約7,000㎡。高木は691本、中木は1,201本)の田んぼ
メダカも泳いでいた
せせらぎも整備されている
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