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2026/03/24(火) 18:10

トーセイ 無限の可能性秘める賃貸アパート新ブランド/業態似るサンフロンティア

投稿者:  牧田司

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T's Cuore BLISS自由が丘」 

トーセイの賃貸アパート事業の新ブランド「T's Cuore BLISS(ティーズ クオーレ ブリス)」の第一弾「T's Cuore BLISS自由が丘」を見学した。「コスパ」ではなく、「好き」だから選ぶという価値観を前面に打ち出した3階建て木造賃貸6戸で、1階は<料理好きが暮らす>、2階は<本好きが暮らす>、3階は<アート好きが暮らす>がコンセプト。一般的な賃貸アパートにはまずないプランだが、それだけに無限の可能性を秘めていると見た。

物件は、東急東横線自由が丘駅から徒歩6分、目黒区自由が丘1丁目の商業地域・第一種中高層住居専用地域に位置する敷地面積約112㎡、延床面積約224㎡、木造3階建て全6戸。専用面積は30.9535.29㎡、賃料は18.5万~20.9万円。竣工は2026227日。コンセプト企画はアーキセプトシティ(室井淳司氏)、設計は松本悠介建築設計事務所。施工は大悟建設。

現地は、様々なショップや飲食店が建ち並ぶ「サンモア通り」と「女神通り」から少し離れた東急東横線線路に近接した狭小敷地だが、敷地東側と南側の日照は確保されている。敷地南側は谷畑弁財天。

 1フロア2戸構成で、1階は約2畳大の土間付き<料理好きが暮らす>3435㎡。2階は冊数にしたら数千冊が並べられそうな本棚付きの<本好きが暮らす>3033㎡。3階は天井高約3mでロフト付きの<アート好きが暮らす>3333㎡。いずれもデザインは白が基調で、アール形状を多用、キッチン・カウンターを明るい窓側に設置しているのが特徴。

同社は202511月末時点で23棟の賃貸アパートを保有しており、202611月期以降に竣工予定の木造賃貸アパート用地を含めると37棟になる。

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1階の<料理好きが暮らす>

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2階の<本好きが暮らす>

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3階の<アート好きが暮らす>

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現地

        ◆     ◇

 〝自由が丘〟と聞いてどのようなイメージを描くかは人それぞれだが、物件を見学して、その商品企画意図を理解した。万人受けするプランではないが、1階の土間付きはカフェや趣味のアクセサリーなどを販売する〝なりわい賃貸〟にぴったりだ。2階の<本好きが暮らす>も本好きにはたまらないプランだ。3階の<アート好きが暮らす>は天井高3mが圧巻。

 2万円近い坪賃料は決して安くないのでリーシングがどうかだが、同社が賃借人をサポートすれば他の物件でも展開できる。登記は可能なのだろうか。

        ◆     ◇

同社の202511月期決算説明資料を読んだ。売上高946億円(前期比15.2%増)、営業利益223億円(同20.8%増)、当期利益147億円(同23.3%増)。セグメント別の売上高は、不動産再生事業が391億円、不動産開発事業が230億円、不動産賃貸事業が91億円、不動産ファンド・コンサルティング事業が90億円、不動産管理事業が90億円、ホテル事業が71億円だ。

業態・業績はサンフロンティア不動産とよく似ている。サンフロンティアの20263月期決算予想は売上高1,170億円(前期比13.4%増)、営業利益238億円(同12.0%増)、当期利益155億円(同9.4%増)。セグメント別では、不動産再生事業が813億円、ホテル・観光事業が214億円、不動産サービス業が140億円だ。

株式の時価総額はトーセイが1,499億円、サンフロンティアは1,297億円。株価は、本日(324日終値)時点でトーセイは1,540円、サンフロンティアは2,661円、サンフロンティアの株価が高いのは、伊藤忠商事が225日付でサンフロンティア株の公開買い付けを発表したことが大きいと思われる。

よく似てはいるが、ヒストリーは全然異なる。トーセイは、もともとはマンションや分譲戸建て、ビル事業が中心で、2006年に社名を東誠不動産から現社名に変更し、その後、不動産再生事業、不動産ファンド・コンサルティング事業、ホテル事業などに参入し、業容を拡大してきた。一方で、マンションは記者が取材した「相模原」の後は1物件しかなく、次の物件は2028年の「反町」しかないという。分譲戸建てもこの3年間は1戸もない。

サンフロンティアはどうか。1999年に設立した当時は不動産仲介が中心で、2001年にリプランニング事業(ビル再生活性化事業)を開始してから業績を拡大してきた。不動産開発(ホテル事業)はこの10年くらい前だ。最近、賃貸マンション事業に参入した。

いずれにしろ、名だたる中堅デベロッパーが相次いで破綻したリーマン・ショックを両社が乗り越えられたのは、リスクが大きいマンションなどの開発事業に手を出さなかったからともいえそうだ。

両社にはもう一つ共通点がある。先に伊藤忠商事がサンフロンティアにTOBを実施したことを紹介したが、トーセイは2024年に名古屋鉄道と資本業務提携を結んだ。首都圏と名古屋圏の不動産開発事業の拡大を狙ったものだ。

記者は三重県出身なので、名鉄都市開発を応援したい。これまでの首都圏マンション事業は仕入れなど課題も多い。同じ中部圏では中部電力グループ入りし、破竹の勢いにあるエスコンに負けないようにしてほしい。「THEパームス相模原パークブライティア」の記事も添付する。 

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