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2026/04/20(月) 22:01

モビリティ、収納棚で差別化 グループ激戦地・立地難克服 ポラス「BASE88@越谷」

投稿者:  牧田司

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「BASE88@越谷」

 ポラスグループ中央グリーン開発は4月20日、分譲戸建て「BASE88@越谷」(6戸)の記者見学会を行った。「越谷」は同社グループの本拠地で、グループによる供給が多い〝激戦地〟だが、自動車、自転車、ベビーカーなどのモビリティ空間を最優先して企画し、アプローチ・玄関を「保管」から「収納」するスペースにし、全居室に多目的に利用できる本棚「ミセラック」を設置するなどの徹底した差別化が奏功。反響数は周辺現場の3倍に達している。画期的な物件だ。

 物件は、東武スカイツリーライン越谷駅から徒歩18分(バス8分バス停から徒歩5分)、越谷市宮本町5丁目の第一種低層住居専用地域(建ぺい率60%、容積率100%)に位置する全6棟。土地面積123.54~155.86㎡、建物面積96.67~103.50㎡、価格4,890万~5,790万円。建物は2026年2月に完成済。構造は木造2階建て(在来工法)。施工はポラテック。

 企画に当たっては、通常は区画割⇒駐車位置⇒コンセプト設定⇒間取り決定⇒外構⇒自転車置き場となるのを、今回はモビリティの「保管」から「収納」のコンセプトを最優先し、それから区画割⇒外構⇒間取り決定へ変更。「BASE88@」にはモビリティのタイヤをイメージするとともに、数字の「88」には末広がりと「無限大(∞)」の意味が込められている。

 車や自転車などの出入りを楽にするため北道路とし、アウトドア収納、外部コンセントを設置し、アプローチ・玄関回りに様々な工夫を凝らしている。全棟の全居室に本棚など多目的に利用できる収納空間「ミセラック」を標準装備しているのも特徴。

 エリアは、同社グループによる分譲戸建てが年間約50棟が供給されている激戦地。同社物件と差別化するため、土地面積は周辺現場の平均108㎡から平均133㎡に増やし、建物面積も平均97.54㎡から平均100.29㎡にしている。

 昨年10月31日から販売を開始し、全6戸のうち5戸を成約。残りの5,790万円の住戸については5月中に完売を目指すという。来場者は約70組で、約4割が越谷市民。都民は約2割。

 同社グループHPサイト閲覧数は周辺物件の約3倍。同業他社が視察に訪れるほどで、VRウォークスルー動画は45,000回以上、注文住宅検討者がデザインや仕様の参考にするため問い合わせるケースが散見されるという。

 同社ブランディング課マネージャー・杉山秀明氏は、「『BASE@』シリーズは2020年の第一弾『練馬光が丘』以来、今回が7現場目。これまでのお客さまからの声を反映しブラッシュアップした。モビリティは、通行の利便性、収納機能の適正化、管理設備の充実などのほか、全棟全居室に多目的に利用できる『ミセラック』を標準装備した」と語った。

 同社設計部企画設計課参事・諸橋健二氏は「アプローチ、モビリティ空間を最優先するため、配棟計画は敢えて北道路(4m)にした。駐車場は並列駐車とし、自転車は雨ざらしではなく、軒天の下に置けるようにし、出し入れに便利なスロープはこれまでの幅0.6mから1mに広げたほか、玄関は道具を収納する場所にするため様々な工夫を凝らした」と話した。

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モデルハウス

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エントランス・玄関

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自転車置き場(左)とスロープ

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「ミセラック」

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杉山氏(左)と諸橋氏

     ◇      ◆     ◇

 同社グループの〝牙城〟であり、社内競合が激しく、しかも「駅から徒歩18分」のハンディを商品企画によって克服した好物件だ。商品特性は上段で紹介したので詳細は省くが、記者が注目したのはモビリティ空間と「ミセラック」の演出だ。

 これまで50年近く、分譲戸建てを見学取材してきた。敷地が50坪、60坪が当たり前のバブル前は、わざわざ自転車置き場を設けなくとも問題はなかったが、いまは30坪どころか20坪、15坪の時代だ。駐車スペースを確保するのがやっとで、自転車が敷地からはみ出して置かれているのをよく見かける。

 今回の物件は、その問題を解消している。画期的なことかもしれない。

 「ミセラック」について。文庫本の想定収納冊数について聞いたところ、同社広報から次のような回答があった。

 ■棚のサイズ: 高さ2300mm /幅780mm /奥行240mm
 ■棚板の厚み: 20mm
 ■1段あたりの高さ: 170mm(文庫本150mm +遊び20mm)
 ■文庫本のサイズ: 高さ150mm /厚み15mm /奥行105mm 52冊(横)✕2列(奥)✕12段(高)=1,248冊⇒ミセラック1か所で文庫本を最大約1,200冊収納(棚板を増設)⇒3号棟では、ミセラックか所があるため、約6,000冊が収容可能と想定

 皆さん、いかがか。記者も取材後考えた。棚の幅と数、居室数をトータルすると総延長は15~20mになり、収納冊数は文庫本にすれば数千冊になるのではないかと。

 結果は予想した通りだ。多分、分譲戸建てでこのよう提案を行った物件は同社グループを含めて初めてかもしれない(かつてコスモスイニシアの物件で見たことがあるが、これほど多くはなかった)。

 以下は参考。いったい、一般の人は生涯でどれくらいの書籍(雑誌を省く)を読むか。AIに聞いたら、10~80歳で1,900~2,000冊ということだから、今回の「BASE88@越谷」は、平均的な人の蔵書が収納できる計算だ(本を読まない人は趣味の人形やら置物、飲んだウイスキーの空き瓶でも並べられる)。

 記者はどうかといえば、若い頃は週に2~3冊は読んだ。今は1週間に1冊がやっと(飲むのが忙しいし、夜はすぐ眠くなる。そもそも本を買うお金がない)。均すと年間100冊はどうかだが、今回の「BASE88」と同じ88冊くらいではないか。18歳から今年喜寿(77歳)まで約60年間で88×60=5,280冊だ(捨てたものは少ない。ほとんど全てが押し入れの段ボール)。

 いま読んでいるカルロ・ロヴェッリ「世界は『関係』でできている 美しくも過激な量子論」(NHK出版)は、原注を含め218ページしかないが、1週間近くかかってもチンプンカンプン。

 ただ、ダーウィンの「(見る、食べる、息をする、消化する…生きることに貢献する、といった)機能は、それらの構造の目的ではない。話は全くその逆で、それらの構造が存在するからこそ、生命体が生き延びられる。生きるために愛するのではなく、愛するから生きているのだ」という説には生きる意味を再確認できたし、東洋思想の「色即是空」と西洋を中心とした現代物理学は共通点が多いことや、ボグダーノフとレーニンの対立・論争に関する論述はとても興味深い。皆さんにもお勧めだ。

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エントランス・玄関

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現地(左は敷地北側から。隣接住戸は日照・開放感が確保されている。右は敷地南側から。手前の2党の南側は幅員7mの道路)

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