大東建託のTOBにより同社の完全子会社となるTHEグローバル社の今後の動静が注目される。昨日(4月30日)行われた大東建託2026年3月期決算説明会で同社代表取締役社長執行役員CEO・竹内啓氏が「分譲マンション事業拡大は当然の流れ」と語ったように、再びマンション市場での位置を占めることになる可能性が高いと見た。
THEグローバル社の2025年6月期決算は、売上高617億円(前期比128.4%増)、営業利益54億円(同208.1%増)、経常利益46億円(同50.4%増)、純利益36億円(同35.7%増)。売上の大半は賃貸マンションを中心とする収益不動産事業で。全売上高に対する比率は83%となっており、分譲マンションは14%。2025年の供給は5物件261戸。
しかし、同社は2025年6月30日現在、分譲マンション供給実績は100棟4,100戸超となっているように、コロナ前まではマンションデベロッパーとしての地歩を築いていた。2012年は16物件712戸、2014年は11物件534戸を供給している。コンパクトマンションが得意分野で、東京都中央区での供給は21物件740戸に上っている。辻村久信氏、永山祐子氏、鈴木エドワード氏、アシハラヒロコ氏、北原照久氏など建築家・デザイナーとのコラボ物件も多く供給している。
また、同社グループの創業事業であるマンション販売代理事業では、これまで262棟、10,100戸を超えている。
近年は大手デベロッパーの市場寡占化が進んでおり、かつてのような勢いを取り戻せるかは不明だが、全国区の知名度(ハウスコム)と、全国営業網を通じた情報収集力、潤沢な資金力、〝デザイナーズマンション〟を武器にすれば、中長期的には供給大手の一角に食い込むことは可能だと見た。
大東建託のTOBにより2025年5月に完全子会社になり上場廃止となったアスコットの2026年3月期決算は、売上高462億円(27/3月期計画660億円)、営業利益71億円(同79億円)。今後も収益不動産事業、物流施設開発、投資ファンド事業に注力し、THEグローバル社との棲み分けを行うと見られる。
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