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ゆとり世代の8割が中古住宅を検討

三井不動産リアルティ調査

 

 ゆとり教育を受けた20歳代の〝ゆとり世代〟の8割が中古住宅を検討-こんな興味深い意識調査を「三井のリハウス」を展開する三井不動産リアルティがまとめ発表した。

 住みかえ意識調査の第4弾となるもので、首都圏在住の “ゆとり世代” と呼ばれる22~25歳の社会人男女310名とその世代を子に持ち、住宅購入経験のある50~59歳の男女310名を対象にインターネットで住まいと距離に関する意識調査を実施したもの。

 調査によると、結婚後に親との「近居」を望む “ゆとり世代” は約3割にとどまる一方で、子供との「近居」を望む “親世代” は約6割にのぼった。

 また、 “ゆとり世代” はマイホーム購入時に約8割が中古住宅を検討し、7割以上は親からの資金援助を期待していないが、 “親世代” は2人に1人が子供のマイホーム購入時に資金援助をすると回答し、「資金援助をするので近くに住んでほしい」という希望を持っていることが分かった。

 同社は、この結果について「『失われた20年とともに成長し堅実・安定志向』と言われている “ゆとり世代” の特徴が表れる結果となった」としている。

 

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 ゆとり世代の約8割が中古住宅を検討し、7割以上が親からの資金援助を期待しないという結果は驚きだ。中古住宅が新築より安いというのが最大の理由だろうし、取得能力からいっても中古のほうが取得しやすいからだろう。これは賢明な選択だ。耐震性などに問題のある中古は敬遠したほうがいいが、中古だからといって基本性能が新築より劣るということはない。親に頼らないというのは、自立心が旺盛とも取れるが、親の懐具合をきちんと把握しているからだろう。

 その一方で、親世代は資金援助を考えており、近居を望んでいるという結果もやや驚きだ。援助額は平均で約500万円だ。500万円しか援助できないのもまた親世帯の寂しい懐具合を示している。

 もう一つ、注目したのはマイホームの購入を将来的に望まないゆとり世代は、「購入したくない」(20.3%)と「あまり購入したくない」(15.2%)と合わせると35.5%にものぼることだ。その理由は明示されていないが、〝飲まず食わず〟でせっせせっせとマイホームの頭金を貯めたわれわれ団塊世代からすると理解できない。

 マイホーム取得だけが人生の目標ではないのは確かだが、日本国憲法でいう「すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する 」(第25条)生存権は闘い取らないと国は保障してくれないのは確かだ。富裕層は分譲だろうが賃貸だろうが選択肢は多いが、一般的なサラリーマンにとって選択肢は多くない。賃貸はあらゆる面で分譲よりはるかに劣る。中長期的に見ても賃貸は冷遇され続けるのではないかと思う。

 劣悪な居住環境だからといって心まで貧相になるとは限らないが、住居は人生を豊にする、心を豊にする生活の基本だ。人格形成に大きな影響を与えるのは間違いない。「健康で文化的な最低限の生活を営む」ことを諦めないでほしい。

大和ハウス工業 コスモスイニシアを子会社化

大手の一角に迫る一の矢、二の矢放つ

 

 大和ハウス工業は4月16日、コスモスイニシアが実施する第三者割当増資をを約95億円で引き受けると発表し、発行済み株式数の約64%を取得することで子会社化すると発表した。

 

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 最近の大和ハウスの動きからしてコスモスイニシアを子会社化するのはありうることだと思っていたので、あまり驚かなかった。大和ハウスは確かにマンション供給大手ではあるが、首都圏に限ればいわゆるメジャー7のブランドにはやや遅れを取っていると見ている。5年先、10年先を見越した布石というか一の矢を同社は放った。

 その一の矢とも言うべきなのは、 “ ブラウド ” ブランド構築の最大の功労者ともいうべき野村不動産の元副社長・高井基次氏の招聘だ。高井氏は昨年10月付でマンション事業を統括する上席執行役員マンション事業推進部統括部長に就任した。高井氏は「これまで地方をずっと回ってきたが、底力のある会社だと思った。それぞれの地域の一番情報を取得できる力がある。すぐにとは言えないが、しっかり基盤づくりを行う」「直販部隊を整えることや再開発にも力を入れていく」と意欲満々だ。同社はまた、女性だけの商品企画プロジェクトチーム「Natural Eye (ナチュラル アイ)」を立ち上げた。同業他社と同様、女性の視点でマンションの商品企画提案を行っていくものだ。

 今回のコスモスイニシアの子会社化は二の矢とみていい。コスモスイニシアはバブル崩壊とリーマン・ショックによる2度の経営難を強いられたが、首都圏でのこれまでのマンション供給は量ではトップクラスだし、戸建てでもコンスタントに供給している。最近ではリノベーションマンションにも力を入れている。商品企画力も大手に負けないものがある。再び勢いを取り戻す可能性はある。

 記者はさらに首都圏での同社の地位を不動のものにする三の矢が放たれるとみている。それはやはり商品企画に関することだろうと考えている。

 それにしても最近の大手各社のマンション市場の覇権争いは熾烈を極める。中長期的には市場から評価されるのは10社ぐらいに絞られるのではないかと見ている。

アキュラホーム

間伐材を採用した学習机天板2,056枚を小学校に寄贈

 


カンナ掛けを実演する宮沢社長

 

 アキュラホームとグループ会社のオカザキホームは4月17日、子どもたちに木の素晴らしさを伝える「木望(きぼう)の未来プロジェクト」として2012年度は間伐材を採用した小学校学習用机の天板2,056枚を15の小学校に寄贈し、そのうち7校で木の良さを伝える出張授業「ふれあい授業」を実施したと発表した。

 「木望の未来プロジェクト」は次代を担う子どもたちへ「森のすごさ」「木の素晴らしさ」「物づくりの楽しさ」の理解を深めてもらうことを目的に2010年からスタート。間伐材を加工し製作した小学校学習用机の天板を小学校に寄贈して古い机を再生している。アキュラホーム・宮沢俊哉社長自らが〝カンナ社長〟として「ふれあい授業」の講師を務める。



東京建物不動産販売

足立区のサービス付き高齢者住宅の管理運営受託

 

 東京建物不動産販売と日比谷花壇は4月17日、「足立区西新井6丁目サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)計画」の賃貸借及び運営についての基本合意書を締結したと発表した。

 同計画は、日比谷花壇が事業主及び賃貸人、東建不販が賃借人及び管理運営事業者、やさしい手がサービス提供事業者として参画する異業種3社のコラボレーションによるプロジェクト。

 東武大師線大師前駅から徒歩9分に位置し、62戸の居室と訪問介護事業所を併設したサービス付き高齢者向け住宅。24時間365日の有人管理体制で、緊急時対応、安否確認、生活・介護相談のほか、短時間随時介護サービスや食事提供サービス、アクティビティサービスなどの生活支援サービスを提供する。

 東建不販は、東京建物が開発したサービス付き高齢者向け住宅「グレイプス浅草」の管理運営を受託しているほか、「グレイプスふじみ野」、「(仮称)コーシャハイム千歳烏山A棟・B棟・D棟」の管理・運営業務の受託が決まっている。

長期優良住宅の東京建物「Brillia 仙川」 単価は270万円前後

 


「Brillia 仙川」完成予想図 完成予想図

 

 東京建物が5月下旬に分譲する長期優良住宅の「Brillia 仙川」を見学した。分譲坪単価はリーズナブルな270万円前後になる模様だ。

 物件は、京王線仙川駅から徒歩3分、調布市仙川町3丁目に位置する10階建て全45戸(地権者住戸8戸含む)。専有面積は67.15~79.69㎡、価格は未定だが坪単価は270万円前後になる模様。竣工予定は平成26年1月中旬。設計・施工は大末建設。

 現地は、駅から徒歩 3 分、甲州街道と安藤忠雄ストリートが交差する角地から1区画隔てたところで、角地に建つ住友不動産が分譲して話題になった「安藤忠雄マンション」の隣接地。

 長期優良住宅認定を受けており、耐震等級2を取得しているほか、間取り変更可のSI対応、天井高2600ミリ、2100ミリハイサッシ、床下収納付きなどが特徴。同社のユーザーユーザーの声を企画に生かす東京未来建物会議「LISTEN (リッスン)」による収納や引き戸(両側ソフトクローズ機能付き)などにも工夫がなされている。

 

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 坪単価はリーズナブルなものだ。隣接する住友不動産のマンションは「安藤忠雄」のプレミアム付だから高いが、東建は長期優良住宅で対抗している。

 どちらを選択するかは悩ましいが、仙川の街は素晴らしいと自信を持って言える。仙川駅は各駅停車駅ではあるが、再開発が行われた結果、街並みは急行停車駅の千歳烏山やつつじが丘よりきれいだ。安藤忠雄ストリートもいい。

細田工務店「グローイングスクエア狛江」

 全国住宅産業協会(全住協)の第3回「優良事業賞」受賞

 


「グローイングスクエア狛江」

 

 細田工務店の戸建て分譲団地「グローイングスクエア狛江」が全国住宅産業協会(全住協)の「第三回優良事業表彰」の「優良事業賞」を受賞しした。

 この賞は、良質な住宅供給および住環境の整備を促進すること等を目的とし、住宅性能やデザイン、周辺環境との調和などに優れた事業を表彰するもので、今年で第三回。「グローイングスクエア狛江」は、「戸建分譲住宅部門(中規模)」で、街づくり・プランニングの両面における綿密な通風計画、環境を配慮した設備仕様や、外観の高いデザイン性などが高く評価された。「CASBEE- すまい戸建」の最高等級であるSランクを全棟で取得している。

 物件は、狛江市東野川2丁目に位置する全20区画。敷地面積は120.56~123.11㎡、建物面積は91.08~97.70㎡。

 他の受賞案件は、戸建分譲住宅部門では「リストガーデンダイヤモンドパーク」(大規模=リスト)、「ウィルローズヒルズ赤塚公園」(中規模=グローバル・キャスト)、中高層分譲住宅部門では「グローベル ザ・ステーション新座 グランフォーティアム」(中規模=グローベルス)、「アジュールコフレ大森パークフロント」(小規模=アーパネットコーポレーション)、「ウィルローズ蔵前リバースイート」(小規模=グローバル・エルシード)、「エコヴィレッジ朝霞中央公園」(小規模=りブラン)、不動産関連事業部門では「ジョイナス高宮【戸建賃貸】」(九州八重洲)、企画・開発部門では「サンベストヴィレッジ浮間公園」(SD建築企画研究所)、「デユフレベース南麻布」(サジェスト)、「日神パレステージ初台オペラ通り」(日神不動産)がそれぞれ受賞した。

 

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 悲しいかな、全住協の優良事業賞を受賞した11案件のうち見学したのは同社の戸建てとリストの「リストガーデンダイヤモンドパーク」しかない。

 

細田工務店 「狛江」出足好調 新春5.6日で来場30組(1/7)

リスト 街並み・設備仕様に評価 日産野球場跡地の戸建て(2012/9/4)

住まいのサービスをワンストップで提供する

「三菱地所のレジデンス ラウンジ」開設

 


「三菱地所のレジデンス ラウンジ」

 

 三菱地所グループは4月12日、住まいに関する様々な情報・サービスをワンストップで提供する「三菱地所のレジデンス ラウンジ」を千代田区有楽町にオープンした。オープンに先立ち報道陣向けに内覧会を行った。

 同ラウンジは、住まいの購入・マンション管理・リフォーム、賃貸・売却など住まいに関するあらゆるニーズにワンストップで対応するもので、常時 3 名のコンシェルジュが要望に応じる。このほかライブラリー機能、イベント機能を備え、情報発信拠点となる。

 同社グループが展開する住まいの情報をデジタルサイネージやiPadで提供するほか、気軽に来場してもらえるようソファとテーブル席も用意し、カフェサービスも行う。年間の来場者目標は3万人。

 内覧会に臨んだ三菱地所・杉山博孝社長は、「2011年に発表した中長期ビジョンで『住宅ブランドナンバー一』を目指すとしたが、これからは仲介・リフォームなどを含めた個別事業を線で繋ぐバリューチェーンを強化していく」と話した。

 ラウンジば、JR有楽町駅から徒歩1分の新有楽町ビル1階、面積は約241㎡(73坪)。営業時間は平日は11:00~20:00、土日祝日は10:00~20:00(定休日は水曜日)。フリーダイアルは0120-520-291。


ラウンジ内

 

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 この種の施設は三井不動産が昨年4月、目黒駅前に「三井の住まいモール」を開設し、11月にも横浜に開設した。住友不動産は一昨年末に、山手線沿線に5カ所の「総合マンションギャラリー」を設けた。

 三菱地所はこれらに次ぐものだが、規模と数では劣るのは明らかだ。やはり他社にはない〝三菱地所らしさ〟をどうアピールし、三菱ファンをどう獲得するかだろう。問われるのはサービスの質だ。


杉山社長

 

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 記者はバブルが弾けた当たりから、マンションや戸建て事業を展開する企業の価値は、戸数とか売上高の多寡ではなく「人に優しい」「環境に優しい」というキーワードが大きな尺度になると考えてきた。この考えは間違っていなかった。

 戸建てトップの積水ハウスは2001年に「5本の樹計画」を打ち出し、2008年には「エコ・ファースト企業」に認定され、2009年には「グリーン・ファースト」を発売するなど、人と環境にやさしい最先端企業であることをアピールしてきた。ユニバーサルデザインの取り組みでも他社より抜きん出ている。アットホームなCMとともに同社が「人と環境に優しい」企業であることは誰もが認めるところではないか。

 三井不動産もバブル崩壊後、大変身した。バブル前は「業界ナンバー一」を誇示していたが、その後は「CSナンバー一」「ソリューションナンバー一」を幹部は口にしてきた。そして2010年に新たな環境コミュニケーションワードとして「& EARTH」を策定し、地球環境への取り組みを一段と強化してきた。 

 三菱地所はどうか。同社は2007年9月、ブランドスローガンとして「人を、想う力。街を、想う力。」を策定した。「人」とは同社の全てのステークホルダーを表した言葉で、同社の事業領域である「街」を舞台に新たな価値を創造し、環境との強制に挑戦するという想いが込められたものだ。

 同社は積水や三井と異なり住宅事業が主力でないためにやや遅れを取っている観は免れないが、「住宅ナンバー一」を目指す下地は十分備わっていると思う。マンションの戸数ではない。「OIKOS吉祥寺」や「スマートセレクト構想」「カスタムオーダーマンション」などはどこにも負けない取り組みだし、「空と土プロジェクト」はいかにも三菱地所らしい取り組みだ。

 記者は三菱地所ホームが同社のお客さんとともに山梨県の限界集落で稲刈りをするのを同行取材したが、同社が建てる住宅の構造材の国産材利用率を50%に引き上げ、さらに高めようとしていることに感動すら覚えた。

 「 OIKOS 」も「カスタムオーダーマンション」も三菱地所ホームの売上高は同社グループ全体の売上高のコンマ以下かせいぜい2~3%どまりでしかないが、これこそが同社がアピールしたい「人を、想う力。街を、想う力。」ではないかと思う。

 

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 先にラウンジではカフェサービスもあると書いたが、何とそのカフェは昨日の三井ホームの新商品発表会で記者団に振舞われた「DeLonghi(デロンギ)」と同じだった。昨日は「そんじょそこらのまずいコーヒーではない」と書いたが、値段に換算すれば「800円の価値がある」と三菱地所の広報担当者らに話した。とにかくおいしい。内覧会のすぐ後でコーヒー専門店で飲んだものとそれこそ雲泥、天と地ほどの差があった。コーヒー専門店の料金は500円(それ以外のサービスもあるが)だったから800円というのは妥当な値段だと思う。

 このコーヒーを飲むためだけにラウンジに立ち寄る勇気のある人はそういないだろうが、ぜひお勧めだ。


「DeLonghi(デロンギ)」のコーヒー(昨日の三井ホームは紙カップだったが、今日は陶器製)

 

激化するマンション顧客囲い込み競争(3/28)

アドレスは「中央区明石町」

大成有楽+大成の免震「オーベル明石町レジデンス」

 


「オーベル明石町レジデンス」完成予想図

 

 大成有楽不動産と大成建設の「オーベル明石町レジデンス」を見学した。横浜・山手や神戸とともに外国人居留地として文明開化を先駆けた由緒ある中央区明石町の一角にあり、建物は大成建設も自ら事業主となりハイブリッド免震工法を採用。「『ひとつ上の安心』という価値」がコンセプトのマンションだ。

 物件は、東京メトロ有楽町線新富町駅から徒歩3分、または日比谷線築地駅から徒歩6分、中央区明石町に位置する12階建て全88戸(非分譲1戸含む)。専有面積は58.59~80.83㎡、価格は未定。竣工予定は2014年2月下旬。設計・施工・監理は大成建設。

 現地は冒頭に書いた通りだが、聖路加国際病院、聖路加ガーデンがある街といったほうが分かりいいかもしれない。現地の目の前には100年の歴史があるという明石小学校があり、周辺には浅野内匠頭邸跡、芥川龍之介生誕の地、慶應義塾大学・立教学院・女子学院・明治学院発祥の地、ガス街灯柱、アメリカ公使館跡など歴史をしのばせる石碑などが随所にある。

 緑も豊かで、聖路加看護大学の敷地内や街路樹にはメタセコイアを筆頭にユリノキ、シナノキ、スズカケ、クスノキなどの大木が植わっている。

 建物は、大成建設の地震の揺れを建物に伝わらないようにする積層ゴムのほかに地震エネルギーを弾性すべり支承で吸収するハイブリッド免震「TASS構法」を採用。外観は細かな縦リブを持つタイルを採用。基壇部に重厚な山形タイルを配しているのが特徴。エントランスには江戸切子の工芸品や銀座の街並みをモチーフにしたデザインアートが掲げられる。

 住戸は1フロア4戸ずつ2ブロックに分離し、サッシは2300ミリのハイサッシを、キッチン・洗面化粧台カウンターには御影石(一部を除く)をそれぞれ採用。グレード感を高めている。

 モデルルーム見学は完全予約制とし、アンケート記入からシアターまで個室で対応しているのも特徴で、これまで地域に縁のある人を中心に400件を超える来場がある。

 大成建設都市開発本部開発事業部課長・藤野明氏は、「大成有楽との共同事業の1号案件として、先に長期優良住宅の『横浜白楽レジデンス』を分譲(完売済)したが、今回が2号案件。 ゼネコンとして先進的な機能の提案を目指し、『ひとつ上の安心という価値』をコンセプトとした共同事業をやっていきたい」と語った。年に1~2件程度のペースで共同事業を行う模様だ。

 

◇     ◆     ◇

 

 価格が決まっていないのが残念だが、この「明石町」のポテンシャルの高さをどこまでアピールできるかがポイントだ。少なくとも他の中央区の物件よりは上だ。


左の壁に掲げられているのがデザインアート(完成予想図)

三井ホーム新商品「cafe+( カフェ・プラス)」を発売

トレンドリーダーなママに訴求

 


外観パース

 

三井ホームは4月11日、新商品発表説明会を開き、注文住宅企画型新商品「cafe+(カフェ・プラス)」を4月13日(土)から沖縄を除く全国で発売すると発表した。

 同商品は、子育て期にある30歳代の一次取得者を主な対象とした新商品で、子育てママは「自分の時間と有効なスペースがあったら何に使うかという問いに対し、子どもが未就学以下でも子どもが小学生以上でも友人、お客様が使うもてなしの場とする答えが2番目に多いことに着目。そこで、コストパフォーマンスに優れたブランとするとともに〝居場所としてのカフェ〟を提案した。30のベースプランに「ウェルカム・カフェ」「タタミ・カフェ」「クラフト・カフェ」「フィットネス・カフェ」「ブック・カフェ」の5つのカフェスペースを設置。5つのスタイルにそれぞれ2つの形状や大きさの異なるプランを用意することで無限大のライフスタイルに対応できるのが特徴。「カフェスペース」は1.5~3.5畳大。

 発表会に臨んだ長谷裕・専務取締役は「当社がこれまで弱かった一次取得層向けの30歳代の子育てファミリーがターゲット。2,000万円から2,500万円の受注比率はは現在約26%。この層向けは競合も厳しいが、コストパフォーマンスが高い商品なのでお客様に支持されるはず」と語った。

 プロトタイプの参考価格は延床面積約146㎡(44坪)で24,825,150円(坪単価56万円)。太陽光発電、蓄電システムなどはオプション。販売目標は年間300棟。


ウェルカム・カフェ

タタミ・カフェ

クラフト・カフェ

 

◇     ◆     ◇

 

 同社が新商品を発表すると聞いて、間違いなく第一次取得層をターゲットにした低価格の商品だろうとおもった。その通りだった。なぜ、そう考えたかだが、同社を含めハウスメーカーの取材は多くはないが、どうして2×4トップの全国区の「吉永小百合」の三井ホームは単価の低い商品をあまり供給しないのか不思議に思っていた。三井不動産レジデンシャルは億ションの「パーク・マンション」もあれば、基本的に一次取得層向けの「パークホームズ」、さらにはコンパクトの「ハークリュクス」まで揃えている。三井ホームがアッパーミドルや富裕層向けに特化するというのは記者は理解できない。吉永さんは富裕層にぴったりだが、なかなかどうして庶民的な方だし若年層にも人気のはずだ。

 記者団からは、「これまで高級路線を歩んできたが、路線変更ではないか」「消費税の駆け込み需要を狙っての商品か」「この商品のシェアを伸ばすのか」などの質問が相次いだ。その都度、長谷氏は「路線変更ではない」「消費税の駆け込みが結果として出るかもしれない」「この商品だけを伸ばすのではない」と応えた。これまた当然だ。競争が厳しい第一次取得層向けに注力して他を減らしたら意味がない。ここは三井ブランドを生かして従来弱かった分野も伸ばそうという戦略に間違いない。

 同社によると、フリーの注文住宅と企画型注文住宅の受注比率はおおよそ7:3だという。フリーは平均43坪で坪単価は約81万円、企画型は35坪で坪単価は66万円だ。今回はさらに安い単価で受注増を狙う。

 


フィットネス・カフェ

ブック・カフェ

 

◇     ◆     ◇

 

 この種の商品はかつてUR都市機構が「αルーム」として舗道に面したマンションの1階に設けたことがある。広さは6畳大ぐらいあった。店舗は禁止だが、習い事やギャラリーなどを想定したものだった。最初のうちは入居者はその条件に沿った使い方をしていたが、そのうちにほとんどやらなくなった。

 これは、分譲時に抽選で購入者を決めたことに問題があった。購入するのが最優先になったため、周辺の居住者とのコミュニケーションを図る目的の人が必ずしも購入できたわけではなかったからだ。

 今回の同社の新商品は、需要はあると思う。同社も想定しているように街のトレンドリーダーなママに訴求できれば息の長い商品になるはずだ。

 

◇     ◆     ◇

 

 記者発表会でおいしい「DeLonghi(デロンギ)」のコーヒーがもてなされた。そんじょそこらのまずいコーヒーではない。もちろん「cafe+(カフェ・プラス)」の発表会にあわせた同社の粋な計らいだ。これにも驚いたのだが、記者団もいつも通りたくさん詰め掛けた。40~50人ではなかったか。そこで4月1日付で常務執行役員に就任した前三井不動産広報部長・山本実氏に聞いたが、山本氏も「びっくりした」とその記者団の多さに驚いた。

 デベロッパーもたまにはおいしいコーヒーでも振舞えばもっとマンション見学会の人数が増えるかもしれない。

国交省「都市再構築戦略検討委員会」に期待

 


「都市再構築戦略検討委員会」

 

 国土交通省は4月9日、第1回「都市再構築戦略検討委員会」(委員長:奥野信宏氏)を開催した。地方都市の活力の維持・向上等を目指し、中長期的な視点で都市構造の再構築に向けた戦略を検討するためのもので、6月下旬までに予算要求、税制改革要望としてまとめる予定だ。

 

◇     ◆     ◇

 

大都市もまた深刻な問題を抱えてはいるが、大都市と地方都市の格差が拡大し、地方都市は人口の減少、高齢化、経済の停滞など危機的な状況にある。地域の再生・活性化は待ったなしだ。「都市再構築戦略検討委員会」といかめしい名称だが、今流行の言葉で言えば「都市再構築戦略」はリノベーションプランだ。委員のメンバーにデベロッパー代表がいないのは残念だが、素晴らしいプランが提案されることを期待したい。

 以下に各委員の発言をほぼ発言順に紹介する。記者席はお尻が痛くなる硬い丸椅子のみで、そこにずっと背筋を伸ばし2時間近く座りっぱなし。聞き取りにくい発言もあり、記者のメモる力も退化しているので正確でないこともあることを了承いただきたい。議事概要は国交省からホームページに公表される。

奥野信宏氏(中京大学理事)  私は「アジサイ型集約都市」と呼ばれる人口が2,000人から5,000人ぐらいの単位の一次生活圏を確保するコンパクトシティがテーマになると考える

根本祐二氏(東洋大学大学院教授)  これまでの都市計画が成功したのか失敗したのか、何ができて何ができなかったかをきちんと総括することが必要。DID(人口集中地区)についてももう少し分析すべき(この点については国交省は第3回会合で報告すると答えた)

辻琢也氏(一橋大学大学院教授)  コンパクトシティを形成する要件を明確にすべき。地方都市は農業もそうだが商業・サービス業の空洞化が著しい。今後民間レベルで自立的な都市を維持できるのか

寺島実郎氏(日本総合研究所理事長)  再構築には三つの〝柔らかな〟視点が必要。一つは高齢化の問題を深く洞察すること。 65歳以上を高齢化人口と呼ぶが、私は高齢化人口を生産人口に組み込むことも必要だと考える。二つ目は技術革新要素を取り入れることだ。コンビニと携帯は都市を劇的に変えた。三つ目は移動という要素だ。リニアは遠い世界でなくなった。固定観念で考えず、柔らかな発想で考えることが必要

若林資典氏(みずほコーポレート銀行産業調査部長)  ハード・ソフト両面に分けて考えるべき。ハードでは未利用地の利用などを規制も含めてお金のかからない方法が必要。住宅ローンなどは地域によって異なっていい

村木美貴氏(千葉大学大学院教授)  「身の丈にあった再整備」「規制できるのか」「コンパクトな暮らしやすさ」などについてもっと論議すべき

岸井隆幸氏(日本大学教授)  広域的な視点で地方都市のあり方を考えるべきだし、地方を鼓舞するシステムも必要。車社会の是非も考える必要がある

藤木正和氏(三協立山社長)  人口42万人の富山市はよくやっている。高岡市も学びたい

小澤吉則氏(長野経済研究所調査部長)  人口10万人以下の都市は工場が去り若者がいなくなる構造が深刻。10万人以上の都市はシャッー商店街化が止まらない。中心市街地の空洞化はとめどなく広がっている

正田寛氏(太田商工会議所会頭)  太田の街は人口が若干増えている

藤沢久美氏(シンクタンク・ソフィアバンク代表)  アテンションエコノミーが注目されているように、自治体によってはいろいろチャレンジして成功しているところもある。そういう事例に学びたい

 

◇     ◆     ◇

 

 記者は寺島氏が「もっと柔らかな視点が必要」と発言したことに注目した。今から3年前、国交省の「建築法体系勉強会」で学習院大学教授の櫻井敬子氏が同じような発言をしたのを思い出した。櫻井氏は「建基法も都市計画法も息の詰まる法制度。もっとおおらかにアイデア、仕組みを考えてもいいのではないか」と語っていた。

 寺島氏も櫻井氏も専門は都市計画ではないが、専門外の有識者から見ると都市計画法も建築基準法も窮屈な法律に見えるようだ。そのために、寺島氏が語った「全国一律の平板な空間しかできない」という指摘は的を射ていると思う。

 この点について、検討委員会の終了後、国交省都市局長・川本正一郎氏が「これまでの都市計画のツールは市街化区域と調整区域に分け、用途地域を決めていく税や金融と切り離した形で進めてきたが、これでいいのかという疑問もある。既存のツールにとらわれず論議していただきたい」と一歩踏み込んだ発言をしたのに注視したい。

 また、根本委員が「施設」と「機能」の文言について言及し「論点がクラクラしている」と発言したのにも興味をそそられた。根本委員は、本来街の機能を維持すべき手段である施設が自己目的化していると指摘したと記者は理解した。

 門外漢の記者の考えを言わせてもらえば、戦後の都市計画は出発時点で間違っていたと思う。都市計画法の理念にある「都市計画は、農林漁業との健全な調和を図りつつ」(第2条)というのは名ばかりで、都市と地方、都市と農村を対立軸として考えたことが間違いだったのではないか。「市街化を促進すべき地域」「市街化を抑制すべき地域」という文言にそれが端的に示されている。

 

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