野村アーバン 「おうちに帰ろ」川柳投稿キャンペーン
野村不動産アーバンネット 「おうちに帰ろ」川柳投稿キャンペーン
野村不動産アーバンネットは5月20日、同社の不動産情報サイト「ノムコム」の公式 Facebook ページ「おうちに帰ろ」 (http://www.facebook.com/ouchinikaero) の「いいね!」数が2万人を突破したのを記念して川柳投稿キャンペーンを本日(20日)から6月30日(日)まで行なうと発表した。
応募があった川柳の中から同社キャンペーン事務局が入賞作品を選定し、入賞者には最高3万円分のJCBギフトカードがプレゼントされる。
応募条件その他はキャンペーンサイト http://www.nomu.com/ouchi/enjoy/senryu/ へ。
不動産情報サイト ノムコムの「おうちに帰ろ」は、毎日の暮らしの中から「新しいふつう」を見つけ、「おうち」の楽しさ、魅力を再発見してもらうためのサイト。
ポラスグループ 4カ所目のプレカット工場「東北」稼動
ポラスグループ 木材プレカット工場 4カ所目の東北工場が稼動
右から中内代表、話を聞く村井知事、北大路プレカット事業部長
挨拶する中内代表
ポラスグループは5月10日、木材プレカットの生産で国内トップを誇るポラテックの子会社のポラテック東北が宮城県加美町に建設した東北工場が今年2月に稼動したのに伴い竣工披露パーティを行なった。震災後初めての宮城県外からの大型立地案件で、村井嘉浩・宮城県知事、猪股洋文・加美町長らも参加し竣工をを祝った。
東北工場は構造材が月産10,000坪(30坪換算で約330棟分)、垂木や間柱などの羽柄材が月産8,000坪で、将来的には加工機を増設して月産15,000坪(約500棟分)まで構造材の生産能力を高める。5月現在で工場の稼働は月産4,500~4,700坪。夏にはフル稼働を目指す。工場の敷地面積は約27,000㎡。地元採用は16名(新卒4名含む)。
冒頭挨拶したポラテック東北の社長も兼ねるポラスグループ代表・中内晃次郎氏は、「震災後、当社にできる支援は何かと考えたが、確実に復興に役立つものとしてプレカット工場の建設にたどり着いた。地元の優秀な人材も16人確保できた。加美町の魅力の一つといわれるようにしたい」と語った。
村井知事は、「震災後の住宅需要が逼迫しており、人がいない、材料が足りないという問題もあるが、工場建設は時宜にかなった事業。雇用も確保していただいたし、フル稼働するよう手伝っていく」と挨拶。猪股町長は、「雇用していただいた社員の一人は結婚したい人がいたが、非正規雇用だったため相手方の親御さんが首を縦に振らなかった。採用が決まってご両親に報告に行ったところ、その場で娘さんとの結婚の許可をもらった」と、工場建設に伴うエピソードを披露し会場を沸かせた。
新卒採用の一人、後藤涼太氏(18)は、「震災で多くの家をなくされた方がいるので手助けしたい。両親も就職を喜んでくれた。まだ分からない部分も多いが、先輩に学んでしっかり技術を身につけたい」と話した。
ポラテックは今回の工場の稼動により、茨城県、滋賀県、静岡県とあわせ4拠点で月産146,000坪(約4,800棟)の構造材加工能力を持つプレカット最大手としてシェア拡大を目指す。中内代表は「消費税の動向を見守りたいが、空白エリアの九州あたりが工場新設の候補」と、さらに拡大する意向を示した。
壇上で手を結ぶ関係者
後藤氏
有為転変、諸行無常…プロパストは再び輝くか
有為転変、諸行無常 …プロパストは再び輝きを取り戻すか
「ワザック流山おおたかの森」完成予想図
プロバストが販売代理をしている東日本ハウス「ワザック流山おおたかの森」を見学した。もともとプロパストが企画した物件で、東日本ハウスが事業を継承し、突き板フローリング、ソーラーパネル、活水化システムを付加して分譲するものだ。
物件は、つくばエクスプレス/東武野田線流山おおたかの森駅から徒歩3分、流山市流山都市計画事業新市街地地区一体型土地区画整理事業施工区域内に位置する10階建て全27戸の規模。専有面積は67.10~76.13㎡、1期(13戸)の価格は3,240万~4,120万円。竣工予定は2013年6月下旬。施工はりんかい日産建設。
◇ ◆ ◇
モデルルームを見た瞬間、同社が一世を風靡した一連のマンションがよみがえった。冒頭の突き板フローリング、ソーラーパネル、活水化システムを除けば、商品企画はプロパストのそれだった。
カラーリングはデザイン性を重視。リビングドアはソフトクローズ機能付き。キッチンの天井高はリビングと同じ 2420 ~ 2450 ミリ。洗面・トイレ手洗いカウンターもおしゃれなものを採用している。
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同社のこれまでの足跡をたどるとまさに有為転変、諸行無常の言葉がぴったりだ。
記者が同社のマンションを最初に見学したのは2002年竣工の「コンパートメント東京中央」(208戸)だった。まるでブティックのような販売事務所の造作や白と黒、赤を基調としたカラーリングに仰天した。
以来、「レゾンデパン大磯」(48戸)「プラティーク日本橋」(86戸)「ラ・マーレ白金」(67戸)「レジデンシア春日安藤坂」(105戸)「ラ・プラース ウエスト」(120戸)「オリゾン マーレ」(396戸)「ガレリア グランデ」(413戸)「リヴィエ マーレ」(207戸)「プラーサ ヴェール」(524戸)など主だったものを全て見学してきた。
同社はモデルルームの飾る花1本を探すのに都内の花屋を駆けずり回り、パンフレットを入れる紙袋は手垢の跡が目立たないようコーティング加工までした。敷地内の松の大木を残すため建物の形状を変えることもためらわなかった。記者はそうした同社のこだわりとマンション事業に対する熱い思いに共感するものがあった。
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同社は2006年12月、ジャスダックに上場。株価が暴騰した。その矢先、サブプライム、リーマン・ショックが同社を襲った。マンション事業だけでなく流動化事業などにも手を広げていた同社の経営を直撃。瞬く間に〝死に体〟状態に転落。2010年には法人税などの滞納により同社の銀行口座や保有する販売用不動産などが都や国税局から差し押さえされ、同年5月、民事再生法の適用を申請した。負債額は554億円だった。上場は廃止せず、その後、債務の株式化、債務免除などで2011年2月18日付で民事再生手続の終結決定がなされた。
今後の事業展開については、同社の強みであるデザイン力やプレゼンデザイン力を生かして不動産企画事業や販売代理業務を展開し、事業規模の大きなプロジェクトに関しては、共同事業のスタイルによりコスト負担を抑制しつつ事業拡大を図るとしている。
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デザイナーズマンションの草分け的な存在である同社が再び輝きを取り戻すことができるのか見続けたい。現在、自社分譲の「レジデンシア新横浜」(40戸)は1カ月も経過していないにもかかわらず約半分が売れているという。
ポラス子育て応援分譲第1号「育実の丘」入居イベント
ポラス 子育て応援分譲住宅第1号の「育実の丘」で入居者イベント
「育実の丘」入居者イベント
ポラスグループが昨年9月に販売した埼玉県子育て応援分譲住宅認定第1号の「育実の丘」の入居者イベントが4月27日に行なわれたので取材した。
団地は一部建設中の建物もあったが、ほとんどが完成しており、集まったのは約100人。メインイベントは「シェアイベント」。商品の売買を行うフリーマーケットやガレージセールではなく、子どもの成長に伴い、着れなくなってしまった洋服や乗れなくなった自転車などを自宅前のカースペースに置き、ほしい人にあげる交換会だ。名刺や家族カードを交換しながら入居者同士で挨拶していた。同社が経営する「味亭」の鴨汁うどんも全員に提供された。
イベントの来賓として挨拶したさいたま市緑区坊之在家自治会長・田邊修作氏(71)は、「ここの自治会は緑区内で2番目に大きい1,761世帯。コミュニティの取り組みは19年から強化しており、夏祭りに持ちつき大会、日帰りバスツアー、防犯パトロールなどを行なっている。みんな盛況で夏祭りなどには常時500人ぐらいが参加する。若い方が増えるのはいいこと。老荘青の三位一体が大事」と話していた。田邊氏は元埼玉県草加警察署長。署長時代は24時間態勢で「晩酌などやったこことがない」そうだ。
自治会長の田邊氏
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この種のイベントを取材するのは初めてでとても新鮮だった。子育てファミリーを支援するにはデベロッパーがしっかり仕掛けを行なわないといけないことがわかった。
一つ気が付いたのは、同社ばかりでなく他のデベロッパーもそうだが、敷地内には自転車置き場がないことだ。都市型戸建ては敷地が30~40坪ぐらいしかないが、おそらく親子で自転車は3台はあるはずだ。どこに設置するかは課題だが、これは必須要件ではないか。
シェアイベント
ゆとり世代の8割が中古住宅を検討 三井リアルティ
ゆとり世代の8割が中古住宅を検討
三井不動産リアルティ調査
ゆとり教育を受けた20歳代の〝ゆとり世代〟の8割が中古住宅を検討-こんな興味深い意識調査を「三井のリハウス」を展開する三井不動産リアルティがまとめ発表した。
住みかえ意識調査の第4弾となるもので、首都圏在住の “ゆとり世代” と呼ばれる22~25歳の社会人男女310名とその世代を子に持ち、住宅購入経験のある50~59歳の男女310名を対象にインターネットで住まいと距離に関する意識調査を実施したもの。
調査によると、結婚後に親との「近居」を望む “ゆとり世代” は約3割にとどまる一方で、子供との「近居」を望む “親世代” は約6割にのぼった。
また、 “ゆとり世代” はマイホーム購入時に約8割が中古住宅を検討し、7割以上は親からの資金援助を期待していないが、 “親世代” は2人に1人が子供のマイホーム購入時に資金援助をすると回答し、「資金援助をするので近くに住んでほしい」という希望を持っていることが分かった。
同社は、この結果について「『失われた20年とともに成長し堅実・安定志向』と言われている “ゆとり世代” の特徴が表れる結果となった」としている。
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ゆとり世代の約8割が中古住宅を検討し、7割以上が親からの資金援助を期待しないという結果は驚きだ。中古住宅が新築より安いというのが最大の理由だろうし、取得能力からいっても中古のほうが取得しやすいからだろう。これは賢明な選択だ。耐震性などに問題のある中古は敬遠したほうがいいが、中古だからといって基本性能が新築より劣るということはない。親に頼らないというのは、自立心が旺盛とも取れるが、親の懐具合をきちんと把握しているからだろう。
その一方で、親世代は資金援助を考えており、近居を望んでいるという結果もやや驚きだ。援助額は平均で約500万円だ。500万円しか援助できないのもまた親世帯の寂しい懐具合を示している。
もう一つ、注目したのはマイホームの購入を将来的に望まないゆとり世代は、「購入したくない」(20.3%)と「あまり購入したくない」(15.2%)と合わせると35.5%にものぼることだ。その理由は明示されていないが、〝飲まず食わず〟でせっせせっせとマイホームの頭金を貯めたわれわれ団塊世代からすると理解できない。
マイホーム取得だけが人生の目標ではないのは確かだが、日本国憲法でいう「すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する 」(第25条)生存権は闘い取らないと国は保障してくれないのは確かだ。富裕層は分譲だろうが賃貸だろうが選択肢は多いが、一般的なサラリーマンにとって選択肢は多くない。賃貸はあらゆる面で分譲よりはるかに劣る。中長期的に見ても賃貸は冷遇され続けるのではないかと思う。
劣悪な居住環境だからといって心まで貧相になるとは限らないが、住居は人生を豊にする、心を豊にする生活の基本だ。人格形成に大きな影響を与えるのは間違いない。「健康で文化的な最低限の生活を営む」ことを諦めないでほしい。
大和ハウス マンション大手に迫る一の矢、二の矢
大和ハウス工業 コスモスイニシアを子会社化
大手の一角に迫る一の矢、二の矢放つ
大和ハウス工業は4月16日、コスモスイニシアが実施する第三者割当増資をを約95億円で引き受けると発表し、発行済み株式数の約64%を取得することで子会社化すると発表した。
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最近の大和ハウスの動きからしてコスモスイニシアを子会社化するのはありうることだと思っていたので、あまり驚かなかった。大和ハウスは確かにマンション供給大手ではあるが、首都圏に限ればいわゆるメジャー7のブランドにはやや遅れを取っていると見ている。5年先、10年先を見越した布石というか一の矢を同社は放った。
その一の矢とも言うべきなのは、 “ ブラウド ” ブランド構築の最大の功労者ともいうべき野村不動産の元副社長・高井基次氏の招聘だ。高井氏は昨年10月付でマンション事業を統括する上席執行役員マンション事業推進部統括部長に就任した。高井氏は「これまで地方をずっと回ってきたが、底力のある会社だと思った。それぞれの地域の一番情報を取得できる力がある。すぐにとは言えないが、しっかり基盤づくりを行う」「直販部隊を整えることや再開発にも力を入れていく」と意欲満々だ。同社はまた、女性だけの商品企画プロジェクトチーム「Natural Eye (ナチュラル アイ)」を立ち上げた。同業他社と同様、女性の視点でマンションの商品企画提案を行っていくものだ。
今回のコスモスイニシアの子会社化は二の矢とみていい。コスモスイニシアはバブル崩壊とリーマン・ショックによる2度の経営難を強いられたが、首都圏でのこれまでのマンション供給は量ではトップクラスだし、戸建てでもコンスタントに供給している。最近ではリノベーションマンションにも力を入れている。商品企画力も大手に負けないものがある。再び勢いを取り戻す可能性はある。
記者はさらに首都圏での同社の地位を不動のものにする三の矢が放たれるとみている。それはやはり商品企画に関することだろうと考えている。
それにしても最近の大手各社のマンション市場の覇権争いは熾烈を極める。中長期的には市場から評価されるのは10社ぐらいに絞られるのではないかと見ている。
アキュラホーム 間伐材採用した学習机天板寄贈
アキュラホーム
間伐材を採用した学習机天板2,056枚を小学校に寄贈
カンナ掛けを実演する宮沢社長
アキュラホームとグループ会社のオカザキホームは4月17日、子どもたちに木の素晴らしさを伝える「木望(きぼう)の未来プロジェクト」として2012年度は間伐材を採用した小学校学習用机の天板2,056枚を15の小学校に寄贈し、そのうち7校で木の良さを伝える出張授業「ふれあい授業」を実施したと発表した。
「木望の未来プロジェクト」は次代を担う子どもたちへ「森のすごさ」「木の素晴らしさ」「物づくりの楽しさ」の理解を深めてもらうことを目的に2010年からスタート。間伐材を加工し製作した小学校学習用机の天板を小学校に寄贈して古い机を再生している。アキュラホーム・宮沢俊哉社長自らが〝カンナ社長〟として「ふれあい授業」の講師を務める。
東建不販 足立区のサ高住の管理運営受託
東京建物不動産販売
足立区のサービス付き高齢者住宅の管理運営受託
東京建物不動産販売と日比谷花壇は4月17日、「足立区西新井6丁目サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)計画」の賃貸借及び運営についての基本合意書を締結したと発表した。
同計画は、日比谷花壇が事業主及び賃貸人、東建不販が賃借人及び管理運営事業者、やさしい手がサービス提供事業者として参画する異業種3社のコラボレーションによるプロジェクト。
東武大師線大師前駅から徒歩9分に位置し、62戸の居室と訪問介護事業所を併設したサービス付き高齢者向け住宅。24時間365日の有人管理体制で、緊急時対応、安否確認、生活・介護相談のほか、短時間随時介護サービスや食事提供サービス、アクティビティサービスなどの生活支援サービスを提供する。
東建不販は、東京建物が開発したサービス付き高齢者向け住宅「グレイプス浅草」の管理運営を受託しているほか、「グレイプスふじみ野」、「(仮称)コーシャハイム千歳烏山A棟・B棟・D棟」の管理・運営業務の受託が決まっている。
住まいサービス ワンストップ提供 三菱地所グループ
住まいのサービスをワンストップで提供する
「三菱地所のレジデンス ラウンジ」開設
「三菱地所のレジデンス ラウンジ」
三菱地所グループは4月12日、住まいに関する様々な情報・サービスをワンストップで提供する「三菱地所のレジデンス ラウンジ」を千代田区有楽町にオープンした。オープンに先立ち報道陣向けに内覧会を行った。
同ラウンジは、住まいの購入・マンション管理・リフォーム、賃貸・売却など住まいに関するあらゆるニーズにワンストップで対応するもので、常時 3 名のコンシェルジュが要望に応じる。このほかライブラリー機能、イベント機能を備え、情報発信拠点となる。
同社グループが展開する住まいの情報をデジタルサイネージやiPadで提供するほか、気軽に来場してもらえるようソファとテーブル席も用意し、カフェサービスも行う。年間の来場者目標は3万人。
内覧会に臨んだ三菱地所・杉山博孝社長は、「2011年に発表した中長期ビジョンで『住宅ブランドナンバー一』を目指すとしたが、これからは仲介・リフォームなどを含めた個別事業を線で繋ぐバリューチェーンを強化していく」と話した。
ラウンジば、JR有楽町駅から徒歩1分の新有楽町ビル1階、面積は約241㎡(73坪)。営業時間は平日は11:00~20:00、土日祝日は10:00~20:00(定休日は水曜日)。フリーダイアルは0120-520-291。
ラウンジ内
◇ ◆ ◇
この種の施設は三井不動産が昨年4月、目黒駅前に「三井の住まいモール」を開設し、11月にも横浜に開設した。住友不動産は一昨年末に、山手線沿線に5カ所の「総合マンションギャラリー」を設けた。
三菱地所はこれらに次ぐものだが、規模と数では劣るのは明らかだ。やはり他社にはない〝三菱地所らしさ〟をどうアピールし、三菱ファンをどう獲得するかだろう。問われるのはサービスの質だ。
杉山社長
◇ ◆ ◇
記者はバブルが弾けた当たりから、マンションや戸建て事業を展開する企業の価値は、戸数とか売上高の多寡ではなく「人に優しい」「環境に優しい」というキーワードが大きな尺度になると考えてきた。この考えは間違っていなかった。
戸建てトップの積水ハウスは2001年に「5本の樹計画」を打ち出し、2008年には「エコ・ファースト企業」に認定され、2009年には「グリーン・ファースト」を発売するなど、人と環境にやさしい最先端企業であることをアピールしてきた。ユニバーサルデザインの取り組みでも他社より抜きん出ている。アットホームなCMとともに同社が「人と環境に優しい」企業であることは誰もが認めるところではないか。
三井不動産もバブル崩壊後、大変身した。バブル前は「業界ナンバー一」を誇示していたが、その後は「CSナンバー一」「ソリューションナンバー一」を幹部は口にしてきた。そして2010年に新たな環境コミュニケーションワードとして「& EARTH」を策定し、地球環境への取り組みを一段と強化してきた。
三菱地所はどうか。同社は2007年9月、ブランドスローガンとして「人を、想う力。街を、想う力。」を策定した。「人」とは同社の全てのステークホルダーを表した言葉で、同社の事業領域である「街」を舞台に新たな価値を創造し、環境との強制に挑戦するという想いが込められたものだ。
同社は積水や三井と異なり住宅事業が主力でないためにやや遅れを取っている観は免れないが、「住宅ナンバー一」を目指す下地は十分備わっていると思う。マンションの戸数ではない。「OIKOS吉祥寺」や「スマートセレクト構想」「カスタムオーダーマンション」などはどこにも負けない取り組みだし、「空と土プロジェクト」はいかにも三菱地所らしい取り組みだ。
記者は三菱地所ホームが同社のお客さんとともに山梨県の限界集落で稲刈りをするのを同行取材したが、同社が建てる住宅の構造材の国産材利用率を50%に引き上げ、さらに高めようとしていることに感動すら覚えた。
「 OIKOS 」も「カスタムオーダーマンション」も三菱地所ホームの売上高は同社グループ全体の売上高のコンマ以下かせいぜい2~3%どまりでしかないが、これこそが同社がアピールしたい「人を、想う力。街を、想う力。」ではないかと思う。
◇ ◆ ◇
先にラウンジではカフェサービスもあると書いたが、何とそのカフェは昨日の三井ホームの新商品発表会で記者団に振舞われた「DeLonghi(デロンギ)」と同じだった。昨日は「そんじょそこらのまずいコーヒーではない」と書いたが、値段に換算すれば「800円の価値がある」と三菱地所の広報担当者らに話した。とにかくおいしい。内覧会のすぐ後でコーヒー専門店で飲んだものとそれこそ雲泥、天と地ほどの差があった。コーヒー専門店の料金は500円(それ以外のサービスもあるが)だったから800円というのは妥当な値段だと思う。
このコーヒーを飲むためだけにラウンジに立ち寄る勇気のある人はそういないだろうが、ぜひお勧めだ。
「DeLonghi(デロンギ)」のコーヒー(昨日の三井ホームは紙カップだったが、今日は陶器製)