野村不動産は10月30日、「プラウド代官山猿楽町」の事業説明会と「プラウド六本木」の竣工見学会を行った。「代官山猿楽町」はエリア最高単価の坪900万円ながら一般分譲の8戸が即日完売、他の7戸も契約済み。圧倒的な人気となった。「六本木」は業界内で話題になった物件で、全35戸のうち残りは1戸のみ。双方とも秀逸な商品企画が富裕層に評価された。
「代官山猿楽町」は、東急東横線代官山駅から徒歩5分、渋谷区猿楽町の第二種低層住居専用地域に位置する地上4階地下1階建て全15戸。第2期(2戸)の専有面積は109.69・131.93㎡、価格は24,500万・35,000万円。坪単価は900万円。入居予定は平成30年9月下旬。施工は三井住友建設。外観・エントランス・インテリアデザイン監修は三菱地所設計。
現地は、駅を降り商業エリアを抜けた低層住宅街の入り口に立地、「代官山 T-SITE」に隣接。電線を地中化し周辺の住環境と調和させるとともに、全戸分地下駐車場、住居面積100㎡以上、プライベートパーキング・エントランス・ロッカー付き、2400ミリのハイサッシなどの商品企画が会社経営者、ライセンサーなどに評価された。
第一期(6戸)は最高2倍、平均1.33倍、第二期(2戸)は最高4倍、平均3.5倍で即日完売した。最上階住戸4戸は全て坪1000万円(グロス5億~7億円)。
契約者の年収は1億円~10憶円が約50%、年齢は50歳~60歳代か42%、60歳超か25%、現住所は渋谷区が33%、目黒区が17%、その他23区が25%、その他が25%。
「六本木」は、大江戸線六本木駅から徒歩4分の高台、全戸100㎡以上、天井高2700ミリ、ハイスペックなどが人気となった。残りはモデルルームとして公開している1戸のみ。
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先日、同社の広報担当者に「代官山猿楽町は坪700万円でどうですか」と鎌をかけた。「牧田さんは何も見えてないね」と一蹴された。記者だってそんな安値で売らないのは百も承知。「800万円でどうですか」と畳みかけたら、広報マンはヒラヒラと手の甲で振り払った。
「…」記者はまさか坪900万円になるとは全然予想していなかった。4年前、現地近くで分譲されたNTT都市開発「ウェリス代官山猿楽町」は坪585万円だった。単純比較はできないにしろ、何と5割高だ。それが倍率が付く即日完売とは…。
モデルルームは142㎡。玄関サイドのプライベートエントランス、プライベートロッカーにはうなってしまった。オーダーメイドだから提案できるプランだが、このプライベートエントランスと住戸のエントランス双方を合わせたスペースは15畳大くらいあったのではないか。
パレスホテルに使用されているという御影石のシルバー・ギャラクシーの床、シーザーストーンのキッチンカウンター、ドンプラハの水栓、トルコ・ヴィトラ社製の洗面ボウルなども目を引いた。
「六本木」については、昨年の記事を参照していただきたい。完成した建物の住戸と共用部分のチェリー材の突板が最高だった。
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この前、都心部の一等地のマンションは軒並み坪1,000万円をこえるのではないかという記事を書いたが、その通りの展開になってきた。野村不「六本木」のマンションに近接する東急不動産「ブランズ六本木 ザ・レジデンス」(51戸)も坪1,000万円近いそうだ。
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