圧倒的な人気を呼んだあの美しい流線形の「青山」のファサードが「銀座築地」に登場する。大和ハウス工業が近く分譲する「プレミスト東銀座築地Arc Court」だ。坪単価も530万円くらいになると予想され、「築地」エリアでは最高値(従前は約500万円)を更新しそうだ。「築地」の近未来を先取りした〝唯一無二〟の記念碑的マンションになるか。
物件は、道路を挟んだ2棟構成。一方の「プレミスト東銀座築地Arc Court」は、東京メトロ日比谷線築地駅から徒歩4分、中央区築地7丁目の商業地域に位置する14階建て全117戸。専有面積は55.25~99.91㎡、価格は未定だが坪単価は520~530万円になる模様。竣工予定は令和3年3月上旬。施工は長谷工コーポレーション。
他方の「プレミスト東銀座築地Edge Court」は、東京地下鉄日比谷線築地駅から徒歩5分、中央区築地7丁目に位置する14階建て全63戸(事業協力者住戸4戸含む)。専有面積は50.05~70.15㎡、価格は未定だが、「Arc Court」よりは若干低くなりそうだ。竣工予定は令和2年5月下旬。施工は青木あすなろ建設。
販売開始は11月下旬から12月上旬。いずれも東京建物が販売媒介。
現地は、工場マンション・ビル化が進む古い木造店舗なども残る商業地域の一角で、日刊スポーツの印刷所・事務所ビル跡地。双方が道路を挟んで隣接しており、「Arc Court」からは近接する明石町の街並みや聖路加・あかつき公園の美しい緑が眺望できる。角地で前面道路が広いため、約2層分高さ規制が緩和されているのも特徴の一つ。
「Arc Court」の外観デザインは、三井不動産レジデンシャル「パークコート青山ザ タワー」とよく似た美しい流線形で、1階部分に車寄せなどを設置、住戸は2階以上。住戸プランは、99㎡の形状が1スパン(12戸)のほか、8m以上のワイドスパンの70㎡台が3スパン(37戸)、50~60㎡台が6スパン(55戸)。
もう一方の「Edge Court」は都市的なエッジの利いた対照的なデザインになっており、70㎡の1スパン(13戸)を除き50㎡台の4スパン(46戸)。
主な基本性能・設備仕様は、車寄せ、内廊下、コンシェルジェサービス、二重床・二重天井、リビング天井高2500mm、地下駐輪場、御影石浴室カウンター、デイスポーザー、食洗機など。
販売事務所長・齋藤拓氏は、「目指すのは、23haの築地市場跡地開発を見据えたワールドクラスのベンチマークになるようなハイグレードマンション。印象的な外観デザインにしたのも効果的で、予想以上の反響。最近は建築費の高騰で設備仕様レベルを落としている物件も周辺には多いが、当社はその逆、圧倒的な評価を得るはず。中央区では内廊下、車寄せ、コンシェルジュサービス付きの3つ揃った物件は過去に3物件(三井、住友、東建)しかない。当社の物件は4つ目となる」とほぼ1時間、物件の魅力について熱く語った。
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これで築地駅圏の6物件463戸のうち、旭化成ホームズの物件を除きすべて見学取材した(ワールドレジデンシャル「レジデンシャル築地」と大成有楽不動産「オーベルアーバンツ銀座築地」の記事は週明けの予定)。
同社の物件を取材する前は、坪単価は500万円を切ると思っていたが、齋藤氏は高値に挑戦すると断言した。確かに明石町・聖路加を眺望できる立地条件を考慮すれば、それもありか。
さらにまた、齋藤氏が力を込めたように、築地市場の跡地開発を考えれば、この街は一変する。高値挑戦する価値はある。今期売上高は4兆円を突破(予想)し、2055年には10兆円を目指す会社だ。他社と同じように目先の利益を追うのでなく(それが悪いと言っているのではない)、もっと中長期的な視点で富裕層向けマンションはどうあるべきかを世に問うべきだ。
99㎡のモデルルームのインテリアデザイン担当は三井デザインテックの黒須理枝氏。170万円もする屋久杉のテーブル、イタリアから空輸したガラスのアート、ボッティチェリの「ヴィーナスの誕生」を彷彿させる洗面の青みがかったガラスボウル、厚さ数ミリはありそうなステンレスの加工を施したワークトップなどは間違いなく一級品だ。
モデルルームを見て坪単価800万円と予想したが、ぴったりのはずだ。30坪で2億4,000~2億5,000万円などは富裕層にとって2戸も3戸も買える値段だ。全然驚かない。1フロア約682㎡(207坪)全てを坪1,000万円で分譲しても約21億円ではないか。記者は1戸44億円も55億円も取材している。目指すは〝パークマンション〟だ。
もう一つの「Edge Court」の70㎡のモデルルームのデザインはオーソドックスなもので、先進のIoT技術を採用しているのが特徴。同社は富裕層のセカンドハウスを想定しているようだ。
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