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2021/12/04(土) 12:35

土地の価値を最大限に引き出す好物件 コスモスイニシア「目黒学芸大学」

投稿者:  牧田司

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「イニシアテラス目黒学芸大学」コリドー

 コスモスイニシアが分譲中のタウンハウス「イニシアテラス目黒学芸大学」を見学した。駅から徒歩4分の第一種低層住居専用地域に位置するメゾネット型全15戸で、目黒通り沿いのインテリアショップ3店とコラボしたインテリアデザイン、限られた空間を有効利用したプランがいい。モデルルームには全て本物の観葉植物を配することで全体の美しさを引き立てている。土地の価値を最大限に引き出した好物件だ。

 物件は、東横線学芸大学駅から徒歩4分、目黒区鷹番二丁目の第一種低層住居専用地域(建ぺい率70%、容積率150%)に位置する地下1階地上3階建て全15戸。専有面積は60.94~87.05㎡、坪単価は480万円。2021年7月に竣工済み。施工は新三平建設。

 11月13日から販売を開始し、これまでに供給した全11戸を成約。残りの4戸は年明けに分譲する予定。9月上旬から建物内モデルルームをオープン、約2か月で130件の来場者を集めている。

 現地は、駅前東口商店街から一歩入った1低層の住宅街。住戸プランは全戸南向きで、地階・1階の66㎡が8戸、2階・3階の80~87㎡が3戸、60~65㎡が4戸。広いプライベートアプローチ、DEN、SOHO利用、グレーチング床のバルコニー、ルーフバルコニー、アトリエスペース、吹抜け、グラステラスなど多彩なプランを用意している。

 モデルルームは、目黒通り沿いのインテリアショップ「karf」、「ACME Furniture」、「souks」の3社とコラボ。「karf」はアンティーク家具を多用した北欧タイプ、「ACME Furniture」はミリタリーグリーンを壁クロスに用いた個性的な空間演出、「souks」は木・ガラス・金属・レザー・大理石などの異素材を組み合わせた斬新なデザインとなっている。

 一級建築士で同社分譲事業部分譲一部プロジェクトマネージャー・岡端知子氏は「全戸南向きで、構造、設備、デザインなどが高い評価を頂いている。残り4戸は60㎡、65㎡のタイプで年明けに分譲する予定」と語っている。

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「karf」モデルルーム

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「souks」モデルルーム

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「ACME Furniture」モデルルーム

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2階・3階の住戸は全てルーフバルコニー付き

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コリドー植栽マス

◇       ◆     ◇

 同駅圏では、モリモトが昨年分譲した全戸100㎡以上の億ション「ディアナガーデン鷹番」の現地を見ている。坪単価は500万円を突破していた。今回の物件は、住居表示は同じ「鷹番」だか、モリモトの物件とは駅の反対側で、タウンハウスなので坪500万円はしないと予測した。その通りだった。普通の低層マンションだったら、この単価では分譲できないはずで、リスクも伴う。価格を抑制し、かつ一定のニーズがあるタウンハウスにしたのは大正解だろう。

 東西軸が長い敷地形状を生かし、全戸南向きを実現し、住戸南側には植栽帯(グラステラス)、北側には石とタイルを敷き詰め、植栽マス・壁面緑化を施した広いコリドーを演出しているのも目を引いた。

 そして何よりいいのは、地域のインテリアショップとコラボして、それぞれ個性的なデザインを提案していることだった。使用されている家具・什器、クロスなどはそれほど高価なものではないと見たが、随所に本物の観葉植物を配することで、居住空間の美しさを一層引き出している。

 同じような緑の演出は、同社の「イニシア中央湊」でも見学しており、そのときも岡端氏に説明を受けた。双方とも岡端氏が商品企画・デザインに深く関わっているはずだと思い、改めて名刺の肩書を確認したら「一級建築士」とあるではないか。深くかかわっているどころか、これは間違いなく岡端氏が主導しているプロジェクトだ。ただの一級建築士ではない。今回は、モデルルームのコーディネートも行っており、販売のプロでもある。

 デベロッパーの皆さん、インテリアデザイナー・コーディネーターの皆さん、記者はこれまで何度も〝フェイクを止めよ〟と書いてきた。おもてなしの欠片もない、100円ショップで売っているようなまがい物の観葉植物がどれほどモデルルームを貧相なものにしているかを考えた方がいい。コスモスイニシアを見習ったほうがいい。

 モデルルームで驚いたものは他にもある。階段下をオープンスペースにし、シェルフで“見せる収納”を実現したのは同社の「代々木上原」でも見たのだが、今回は何と地階・1階の8戸を洗濯機置き場にしているではないか。階段下の床を下げ、そこにトイレを設けていた戸建てを見学したことはあるが、洗濯機置き場というのは初めて見た。意表をつくアイデアだが、これはとても合理的な考えだ。約1畳大のデッドスペースを毎日使うスペースに転換させると同時に、その分だけ新たなスペースを生み出した。これまた凄い!

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モデルルームの観葉植物(そんなに高価でもないし、手入れなども簡単)

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階段下の洗濯機置き場(左)と収納

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