三菱地所レジデンスの「ザ・パークハウス十条」の取材を申し込もうと思い、ホームページを見たら「お陰様で全戸完売となりました」とあった。
そこで、同社に確認した。ホームページ開設は昨年9月、12月にオンライン事前案内開始を開始し、3月に第1期、5月に第2期をそれぞれ販売し、5月末で完売した。反響は1,926件、来場は297件だった。
物件は、JR十条駅から徒歩4分、北区上十条1丁目に位置する11階建て全64戸(販売対象は41戸)。専有面積は25.74~70.30㎡、坪単価は353万円。竣工予定は2023年2月中旬。売主は同社のほか首都圏不燃建築公社。施工は村本建設。
同社によると、当初は8月完売を目指していたが、東急不動産・日鉄興和不動産の駅前再開発タワーマンション「ザ・タワー十条」578戸(事業協力者住戸184戸含む)との相乗効果があったという。
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なぜ「ザ・パークハウス十条」を取材しようと思ったのかといえば、昨年末、同社の「ザ・パークハウス板橋大山楠ノ杜」を取材したとき、同社担当者がこの「十条」にも触れ、単価は360万円くらいになりそうなことを聞いていたからで、小生もそのとき「板橋大山」のほうがいいとは思ったが、単価的には「十条」もほぼ互角だろうと予想した。
前段で紹介した「ザ・タワー十条」と一緒に取材を申し込もうと考えていたのだが、「ザ・タワー十条」は、個別取材には対応しないとのことだった。(見学会を行う場合は声を掛けてくれるとのことだった)
ならば、三菱地所レジだけでもと見ようと考えたら上段の結果だった。
業界関係者内では周知の事実のようだが、みなさんは「ザ・タワー十条」の予定価格をご存じか。東急不動産に聞いても「価格は未定」としか返ってこないはずだから。ここでは書かない。
小生はその予定坪単価を聞いて、東京建物の2015年分譲の「Brillia Towers目黒」を思い出した。添付した「目黒」の2つの記事を読んでいただきたい。
恥をさらすようだが、最初に書いた2014年8月の段階では坪単価は550万円がアッパーだろうと予想した。記事にはアクセスが殺到し、1万件をはるかに突破した。その当時、業界紙の記者のみなさんは坪400万円台の半ばを予想していた。小生の予想は桁外れに高かった。
それでも実際の分譲単価600万超を大幅に外した。あれから首都圏のマンション単価は軒並み高騰した。
さて、「十条」に戻る。三菱地所レジと駅前再開発タワーは比較にもならないかもしれないが、タワーが噂されている単価通りになったら、その周辺の再開発物件だけでなく、準都心部のマンション単価設定に大きな影響を与えるのは必至だ。台風の目だ。
皆さんは小生の単価予想など歯牙にもかけないかもしれないが、結構当たる。東急不動産の「豊洲」だって、業界関係者は〝坪単価400万超えは絶対無理〟と言われていた時から400万円超はありうると思っていた。モデルルームを見学した時点でそれを確信した。ものの見事に的中した。
東京建物「Brillia Towers目黒」の坪600万円が意味するもの(2015/4/2)
東京建物 目黒駅前の再開発マンション 坪単価は500万円超か(2014/8/22)
反響3000件超 ランドスケープ抜群 三菱地所レジ他「板橋大山大楠ノ杜」(2021/12/11)
「愛」をテーマに坪400万円に挑戦 7月下旬にモデルオープン 東急不ほか「豊洲」(2019/6/14)