「レーベン京都河原町五条ONE SUITE」
タカラレーベン(事業比率40%)・パナソニックホームズ(同35%)・積水化学工業(同25%)の3社JVマンション「レーベン京都河原町五条ONE SUITE」のモデルルームを見学した。京都市の中心地「田の字地区」の玄関口に位置する11階建て(高さ規制31m)の大規模物件で、敷地南側に寺院がある関係で、南側住戸の日照が担保され、共用施設が充実しているのが特徴。販売担当者は「田の字エリアでこの価格で分譲できる最後の物件」と強調した。
物件は、京都市営地下鉄烏丸線五条駅から徒歩4分、京都市下京区の商業地域、近隣商業地域(建ぺい率80%、容積率574.07%)に位置する11階建て全186戸。第2期(戸数未定)の専有面積は50.68~85.03㎡、予定価格は5,300万円台~10,500万円台(最多価格帯7,300万円台)。竣工予定は2026年9月上旬。デザイン監修はウイ・アンド・エフヴィジョン。施工は日本国土開発。
第1期(72戸)の契約会を9月6日に実施し40戸が契約済み。申込者の7割が京都市内居住者で、その他は東京都を中心に広域に広がっておいる。これまでのエントリー数は約1,000件。
現地は、市内中心地の「田の字地区」の玄関口にあたる五条駅が最寄り駅で、敷地形状は凸型に近く、底の部分に当たる北側が高さ規制31mの五条通に面しており、突き出た部分は駐車場に当てられている。駐車場の左右(建物の南側)は長さ数十メートルにわたって墓地が広がっている。
標準階の住戸は内廊下を挟んで南向きが10戸、北向きが8戸。プランは南西角の85㎡台が10戸、南東角の81㎡台が10戸、北東角の74㎡台が10戸。このほかは50~60㎡台。
主な基本性能・設備仕様は直床、リビング天井高2400ミリ、ガス洗濯機・乾燥機「乾太くん」など。共用施設はフィットネスルーム、ゴルフシミュレーションルーム、ゲストルーム、マルチルーム、屋上テラス、ラウンジなど。
同社マンション事業本部西日本支社営業推進部第2営業部1課・上田遼氏(26)は、「おそらく、田の字地区を中心とするエリアでこの価格で買える最後のマンションになるはず」と語った。
ラウンジ
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価格については詳しくは触れない。現地を見ていないし(見る余裕がなかった)、価格は市場(消費者)が決めるものだ。ただ、上田氏が語ったように、単価は割安感があると思う。今後は、調整区域だろうが土地代がただだろうが、坪単価250万円以下はありえず、建築費・人件費の上昇を考えると、早晩300万円になるのは間違いない。
ましてや、この物件は京都駅から歩こうと思えば約20分の至近距離だ。関係者によると田の字エリア内は坪400万円を軒並み突破しており、とくに人気の高いエリアの物件は坪800万円しているそうだ。
そして何よりこの物件の特徴は、隣接する墓地はほとんど永代所有権が設定されているので、他の用途に転用される可能性がない、つまり、マンションの南側に面した住戸の日照が担保されているということだ。商業地域立地で、敷地の南側数十メートルにわたって高い建物が建たないマンションなど100に一つあるかないかだろう。第1期に申し込んだ人は圧倒的に地元居住者が多いのは、この日照権が担保されている実利を選択したからだろう。同社もまたそこにターゲットを絞り込んだと思われる。
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