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2026/05/16(土) 08:43

地盤沈下目立つ名古屋圏 三井不レジ「パークタワー栄」を取材して

投稿者:  牧田司

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「パークタワー栄」

 三井不動産レジデンシャルは5月14日、「パークタワー」シリーズ名古屋初の「パークタワー栄」のコンセプトルーム「栄レジデンシャルサロン」事前内覧会を5月16日から開始するのに先駆け、メディア内覧会を実施した。

 物件は、名古屋市営地下鉄東山線・名城線栄駅から徒歩10分、名古屋市営地下鉄東山線・鶴舞線伏見駅から徒歩8分、名古屋市中区栄二丁目に位置する敷地面積約1,121㎡の24階建て全95戸。専有面積は50.01~161.43㎡、予定価格は6,500万円(50㎡)、7,500万円(58㎡)、10,400万円(66㎡)、16,300万円(90㎡)、21,100万円(100㎡)、6億円超(161㎡)。竣工予定は2028年11月下旬。設計・監理・施工は矢作建設工業。販売予定は2026年7月上旬。2026年1月のホームページ開設以降、これまで500組を超える反響がある。

 特徴は、①名古屋の中心として発展してきた「栄」の歴史・文化・緑が交差する立地②高層階からは360度の眺望が望めること③デザイン監修に星野裕明氏(ホシノアーキテクツ)を起用④角住戸比率約88%-など。

 現地は、「本町通」など三方に接道。世界最大級のプラネタリウムを持つ科学館や美術館を擁する白川公園に近接。

 主な基本性能・設備仕様は、免震構造、直床、リビング天井高2650ミリ(1部除く、最上階のラグジュアリータイプ2戸は2750ミリ)、ディスポーザー、食洗機(20階以上はMieleの深型)、フィオレストーンキッチン天板・洗面所(一部)など。

 「栄レジデンシャルサロン」は、名古屋圏では珍しい360度の眺望が体験できる「Dynamic View LED」を採用している。

 同社中部支店営業室主管・古谷歩氏は、「平均専有面積は76㎡で、過去10年間に供給された都心3区の平均面積より15㎡広い。『栄』という限られた地区のランドマークにする」と語った。 

 三井不動産のビルや三井不動産レジデンシャルのマンションのデザイン監修を数多く担当している星野裕明氏のビデオメッセージも紹介された。星野氏は呉服の街だった「栄」をイメージしたシンボリックな意匠デザインにすると語った。

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エントランス

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コンセプトルーム

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「Dynamic View LED」

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古谷氏

◇        ◆     ◇

 取材の最大の目的は、今年の名古屋圏の地価公示上昇率は、東京圏と大阪圏だけでなく、地方4市(札幌、仙台、広島、福岡)にも、さらにまた、全国平均よりも下回っている-この地盤沈下の理由を探ることにあった。

 その理由の一つとして、先月の「ザ・ランドマーク名古屋栄」竣工内覧会の取材のときも感じたのだが、地元の大企業-トヨタ、JR東海、名鉄、中部電力(2021年にグループ入りしたエスコンは札幌などの地方で大活躍しているが)…などはマンションやビルなど街づくり・再開発で存在感を示していないということだ。中心的な役割を担っているのは、みんな東京や大阪などの〝外様〟ばかりだ。かつての中部圏は地元意識が強く、他者を寄せ付けない風土があった。〝今は昔〟だ。三重出身の記者は残念でならない。中日ドラゴンズが阪神、ソフトバンク、オリックス、日ハム、楽天、広島より弱いのは地盤沈下と関係はないのか。

 何かにつけ話題になる〝上げ潮〟の福岡は、七社会(九州電力、西部ガス、西鉄、JR九州、福岡銀行、西日本シティ銀行、九電工)が街づくりを牽引している。デベロッパーでは福岡地所がある。名古屋・中部圏と対照的だ。

 質疑応答では聞きたいことはたくさんあったが、聞けば記者の無知ぶりをさらけ出すことになるのでやめた。他の記者の方の質問に期待したがダメだった。結局のところ、何も知らないことを改めて思い知らされただけだった。

 ただ、全くの空振りだったかといえばそうでもなく、いくつか収穫もあった。その一つは、主催者としてあいさつした古谷氏は、今年1月に異動で名古屋勤務になったということだ。名古屋弁が聞けなかったのは残念だったが、古谷氏は「HARUMI FLAG」を担当しており、今回の物件を皮切りに名古屋圏の事業を強化する狙いがあると読んだ。

 もう一つは、「直床」の意味を知らないスタッフがいたということだ。つまり、名古屋では「直床」が多く、「二重床」は少ないのではないかということだ。

 さらに、もう一つ。取材が終わったのは15時で昼食もまだだったので、安くておいしい飲食店がないか関係者に聞いたところ「味仙」を紹介されたのだが、開店は17時とのことなので断念せざるを得なかった。東京の人気店ではありえないことだ。

 仕方がないので、タバコが吸えるカフェがないか探したのだが、栄駅まで1軒もなかった。駅地下のカフェはどこも禁煙なのはこの前の取材で確認している。これまた東京ではありえないことだ。(ギャラリーに近接する白川公園には「禁煙」の看板はかかっておらず、吸っている人がいた。記者も一服した)

 …ここまで書いてきて、読者の方に失礼な、退屈極まりない記事だと思う反面、いま一つ元気がない名古屋圏の現状を伝えているような気もする。

 肝心の坪単価について。予定価格から坪単価をはじくと429万円(50㎡)から696万円(100㎡)、1,230万円超(161㎡)とかなり差がある。

 これは、どこのタワーマンションでも同じだ。敷地条件、日照、眺望と関係がある。物件の周囲は10数階建ての建築物が多く、同レベルの12階以下の1フロア5戸の住戸は南東・南西の角住戸は70㎡台だが、それ以外は50㎡台だ。単価はかなり抑えられているという印象を受けた。比較するのは適当ではないが、沖縄では坪400~500万円の物件も供給されている。

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白川公園

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現地

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