ポラス 2020年3月期 4期連続売上げ増 利益も過去最高 今期も増収増益予想
ポラスグループは6月29日、2020年3月期決算を発表。売上高は2,256億円(前期比4.3%増)、経常利益は153億円(同11.9%増)、純利益は43億円(同12.9%増)となり、売上高、経常利益、純利益はいずれも過去最高を記録した。
主力の戸建売上棟数は前期比3.3%減の3,728棟。内訳は分譲戸建住宅が前期比1.4%減の2,529棟で、契約平均価格は前年度の4,106万円から33万円減の4,073万円。マンションは「ルピアグランデ浦和美園」(全340戸)が竣工完売するなど前期比84.3%増の468戸、注文は7.8%減の617棟、賃貸・集合住宅18棟114戸。ポラテックは売上高808億円、経常利益47億円、純利益29億円で減収増益。
今期業績予想は、売上高2,300億円(前期比1.9%増)、経常利益170億円(同10.4%増)、純利益47億円(同7.4%増)を見込んでいる。ポラス商圏内の2020年度の戸建分譲市場は、前年比95.6%の約21,000棟を予想する一方で、同社グループは前期比118%の2,980棟目標にしている。
ポラスグループ代表・中内晃次郎氏は、「2020年3月期は創業50周年を迎えた記念すべき年。消費税増税や新型コロナウイルスの影響がある中でも、テーマ性のある街づくりの充実やポラス初の大型マンション竣工、プレカット事業では名古屋工場の稼働、ヘルシンキ木材調達拠点の設立などによる販売、生産量が拡大した。4期連続で売上高を更新し、経常利益、純利益と併せて過去最高の業績となった。今期は時代の変化をチャンスと捉え、地域特性を活かした新しい街づくり提案、ポラス単独展示場の拡充、プレカット生産拡大など、創意工夫の観点で新しい時代に先駆けた『住まい・暮し』を提供し続け、シェアNo.1エリア、市場占有率の拡大を進めていく」とコメントした。
中央住宅代表取締役社長・品川典久氏は、「地域と一体となり『テーマ性の高い街づくり』に取組んできた結果、契約戸数は2,515棟と過去2番目の契約となった。今期は分譲住宅契約2,980 棟を実現する」とコメントしている。
ポラス2019年3月期 売上高2,163億円 分譲戸建て契約2,654棟 ともに過去最高(2020/6/29)
ヒューリックが特別協賛する将棋棋聖戦 藤井聡太七段が初タイトル獲得へ王手
昨日(6月28日)行われていた日本将棋連盟の8大タイトルの一つ第91期「ヒューリック杯棋聖戦」五番勝負の第2局のネット中継をずっと見た。ご存じのように、17歳の高校生の藤井聡太七段が現役最強とされる渡辺明棋聖(36)に快勝。史上最年少初タイトル獲得に王手をかけた。
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記者も昔はよく将棋を指した。日本将棋連盟が認定するアマ初段(3万円もするのでお金は払っていないような気がする)くらいの力だろうが、藤井さんは第1局も第2局も圧勝だったような気がする。
驚いたのは、タイトル名にもなっているようにわが業界のヒューリックが「特別協賛」していることだった。同社が協賛していることは全然知らなかった。
同社のホームページで確認したら、社会貢献活動の一環として2018年から「ヒューリック杯清麗戦」とともに特別協賛している。
将棋人口は1,200万人といわれる。その〝宣伝効果〟はいくらになるか同社広報に問い合わせたら、「役員などが将棋ファンであることも多少あるかもしれないが、業界他社があまに支援していない分野でもあるわが国の伝統的な芸術・文化活動を支援する目的で協賛したもの。協賛金? 公表していません。宣伝効果? 宣伝を目的にはしておりません」との回答があった。
アキュラホーム 「今期売上高は過去最高で、利益も前期上回る見込み」宮沢社長
宮沢社長(同社提供)
アキュラホームは6月16日、ZOOMによるオンライン記者発表会を開き、宮沢俊哉社長は「新型コロナの影響でお客さんとの商談が止まり、展示場の閉鎖で新規顧客も92%減少したが、様々な工夫を凝らした結果、今期(2021年2月期)の売上高は過去最高となり、利益も前期を上回る見通しが立った」と述べた。
具体的な対応策では、「社員や家族の安心・安全を最優先するためリモート中心に切り替えた。顧客対応も従来は5,000万円の費用をかけて1,000人規模のイベントを行ってきたが、リモート商談では150万円の経費で5,000人くらい集客できることが分かった。無駄を徹底して省くことで固定費の削減もできた」と話した。
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同社はこの日、直近の業績や、新型コロナに関する対応策などを公表した。
4月の緊急事態宣言前には全国130か所以上のモデルハウスを含む拠点を休業し、従業員のリモートワークを徹底。お客様と従業員の安全・安心を第一に事業を進めてきた。総合展示場への来場は、3月は対前年比30%減、4月85%減、5月は92%減と激減している。
同社はこのため、無駄を徹底的に見直し、今期10億円の直接原価のコストダウンに取り組んでいる。また、全国の展示場のうち5拠点の戦略的撤退を決定するなどして固定費の削減にも取り組み、結果、従来より20%低い価格で住まいが提供できる見込みとしている。
一方で、オンライン相談会やセミナーによる集客、お客様との商談などを積極的に行い、集客も大きく改善。今期の事業計画も下方修正することなく、営業利益は計画を上回る見込みという。
これらの回復状況を踏まえ、社員への夏季賞与は昨年夏の賞与月数を11%上回る水準で支給するとともに、取締役は年俸の30%を、執行役員は夏季賞与の20%を自主返上することを決定した。
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記者は、先月5月30日に行われた同社のZOOMによる耐力壁実証実験も視聴しているが、今回の発表会では思わぬハプニングもあった。
小生のパソコンの画面に発表会の会場が映し出されたとたん、白髪の老人が大写しされた。髪は孫正義さんと同じくらい後退しており、その分だけ大きい額はてかてかと光り利発そうに見えなくもなかったが、寝起きに不意打ちを食らったように胡乱な目は焦点が定まらず宙を泳いでいた。
何かの間違いではないかと思ったが、よく見るとそのお年寄りは〝業界名物男〟の称号を献上してもいいくらいの先輩記者だった。すぐZOOMの扱いに慣れていないからだろうと判断した。
〝人の振り見て我が振り直せ〟…老人斑がやたらと増え、貧相ななりを見るのが嫌になってきた小生は絶対真似しないことを改めて決意した。どうしたら自分の顔が映るのかまったく知らないが…。
先輩記者からメールが届いた。「持病持ち コロナになれば ピンコロリ」
小生の返句。「もうよして 桃色マスク いちころな」
積水ハウス 2021年1月期1Q 増収増益 戸建住宅は新型コロナの影響受け減収減益
積水ハウスは6月4日、2021年1月期第1四半期決算を発表。売上高5,980億円(前年同期比25.3%増)、営業利益508億円(同48.8%増)、経常利益475億円(同36.2%増)、四半期純利益306億円(同29.5%増)となった。
セグメント別では、戸建住宅事業は新型コロナウイルス感染症の拡大により、売上高713億円(前年同期比16.2%減)、営業利益54億円(同39.0%減)となり、賃貸住宅事業は売上高892億円(同7.3%増)、営業利益87億円(同2.2%減)となった。リフォームは減収減益。
一方、建築・土木事業は、2019年10月に連結子会社となった鴻池組の建築や土木工事の売上が計上されたため売上高849億円(同583.9%増)、営業利益94億円となった。このほか不動産フィー事業、マンション事業、都市再開発事業、 国際事業などが増収増益。
2020年3月5日に公表した2021年1月期の連結業績予想は据え置いた。
レオパレス21 2020年3月期 当期純損失803億円に拡大へ 大幅下方修正
レオパレス21は6月4日、2020年3月期の業績予想を前回発表の2019年11月8日から修正。売上高4,335億円(前回予想4,473億円)、営業損失364億円(同278億円)、経常損失364億円(同278億円)、当期純損失803億円(同304億円)と大幅に下方修正した。
賃貸事業の2020年3月期通期の平均入居率は80.78%(前年同期比△7.56ポイント)に低下し、賃料収入などが減少し、法人税等調整額(損)214億円、特別損失として補修工事関連損失243億円、減損損失76億円をそれぞれ計上したため。
2019年3月期は、売上高5,052億円、営業利益73億円、経常利益70億円、当期純損失686億円。
三井不リアルティ「三井のリハウス」取扱件数 34年連続全国No.1 鳩居堂と同じ
三井不動産リアルティは6月4日、不動産売買仲介「三井のリハウス」グループが34年連続全国No.1を達成したと発表した。
2019年度の全国売買仲介取扱件数は、2013年度の42,550件を超える過去最多の42,818件(前年度41,533件、前年度比3.0%増)となり、1986年度から2019年度まで34年連続の全国No.1となった。
不動産関係では、東京都中央区銀座5の文具店「鳩居堂」前の路線価が同じ34年連続日本一。
三菱地所 持続可能性に配慮した調達コードにある型枠パネル 木材使用率100%へ
三菱地所は6月1日、オフィスや住宅などの建設時に使用する型枠コンクリートパネルに持続可能性に配慮した調達コード(注)にある木材(認証材並びに国産材)と同等の木材を使用すると発表した。2020年4月以降配布する見積要項書への記載から開始し、同社グループとして2030年度までにその使用率を100%にする。
当社グループは、長期経営計画2030 で「三菱地所グループのSDGs(Sustainable Development Goals)2030」を設定し、実現のための重要テーマとして「Environment」「Diversity & Inclusion」を掲げている。今回の取り組みはその一環。
同社によると、国内で使用される型枠コンクリートパネルの多くは南洋材(マレーシア、インドネシア等)が原料となっており、先住民の土地収奪や環境破壊等が問題視される違法伐採木材が含まれていることがNGO 等から指摘されているという。
同社は、実地調査を行い、盲点になりやすい点(報酬や日常生活に関する事項等)について、見積要項書に記載することで、発注先に対し協力会社を指導(周知)するよう申し入れを行う。
ナイス 2020年3月期 固定資産売却、事業見直しなどで44億円の純損失
ナイスは5月29日、2020年3月期決算を発表。売上高2,514億円(前期比3.0%増)、営業利益12億円(同17.4%減)、経常利益3億円(同54.4%減)となった。売上げは増加したが、資産圧縮を目的とする販売用不動産の売却および評価減等により大幅減益となった。
また、固定資産の圧縮、事業ポートフォリオの見直し、投資有価証券売却損など合わせて52億円の特別損失を計上したことなどから当期純損失は44億円(前期は3億円の利益)となった。
今期業績予想は未定。
積水ハウス 財務・ESG情報の結合性を重視した二つの報告書発行
積水ハウスは5月29日、同社グループの経営戦略と社会課題解決への取り組みなど財務・ESG(非財務)情報の結合性を重視した「統合報告書2020」(95ページ)と非財務情報を補完する「サステナビリティレポート2020」(72ページ)を発行した。
「統合報告書」は、創業60周年を迎える同社の軌跡のほか、2050年に向けてお客様、従業員、社会の「幸せ」を最大化し、人生100 年時代の新たな価値を提供してゆく企業姿勢を財務・非財務の両面から網羅的に報告している。
「サステナビリティレポート」では、ESG経営のリーディングカンパニーを目指す同社グループの価値創造のビジョンと戦略、取り組みをE (環境)・S (社会)・G (ガバナンス)の観点から記載している。
以下からダウンロードが可能。
「統合報告書2020」
https://www.sekisuihouse.co.jp/company/financial/library/integrate d_2020.pdf
「サステナビリティレポート2020」
https://www.sekisuihouse.co.jp/sustainable/download/index.html
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双方ともパラパラとめくったが、読んではいない。貫かれているのは同社の企業理念である「人間愛」だと思う。小生のモットーは〝記事はラブレター〟だ…〝一緒にするな〟という声も聞こえてきそうだが、「愛」こそ人類普遍の真理だ。
タカラレーベン 2020年3月期 増収増益 今期業績予想は未定
タカラレーベンは5月25日、2020年3月期決算を発表。売上高1,684億円(前期比27.6%増)、営業利益119億円(同18.5%増)、経常利益112億円(同24.1%増)、純利益53億円となり、増収増益。
主力の販売事業は、分譲マンション1,955戸(JV持分含む)、収益不動産の売却、新築戸建分譲及び中古マンションの販売などにより売上高は1,296億円。
次期業績予想は未定。2021年3月期に引渡を予定している新築分譲マンション事業における契約済戸数は、2020年3月末時点で1,062戸(JV戸数含む)。