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2019/12/27(金) 13:59

記者が選んだ 2019年「話題のマンション」28物件(11~20)

投稿者:  牧田司

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東京建物他「白金ザ・スカイ」1247戸

会心の単価予想700万円超 的中!

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「白金ザ・スカイ」

坪単価700万円を超えるかどうか 東京建物ほか 山手線内最大級「白金ザ・スカイ」(2019/7/29)

 事業比率は非公開だが、事業主は東京建物を筆頭に長谷工コーポレーション、住友不動産、野村不動産、三井不動産レジデンシャル5社連合。

 詳細は添付した記事を読んで頂きたい。11月に分譲開始した第1期1次と2次で合計300戸。戸数が多いので現段階では何とも言えないが、億ションを中心に高額住戸が中心だったことを考慮すると絶好のスタートを切った。

 何が嬉しいかといえば、同業の記者との坪単価の賭けに小生が勝利したことだ。小生は「坪700万円以下はあり得ない」と予想し、同業記者は「坪650万円以下」と言い張った。そこで、予想を外したほうが焼き鳥を奢る賭けが成立した。

 同社に正確な坪単価を問い合わせ中で、現段階で回答はないのだが、坪700万円を突破したのは間違いない。今後は中低層住戸も大量に供給されるので単価は下がることもありうるが、平均では700万円を維持するのではないか。

 この前一緒に飲んだが、お金を払わせるのはかわいそうなので割り勘にした。いちばん飲んだのは小生だが、もっと飲みたかった。

東急不動産他「ブランズタワー豊洲」1152戸

第1期400戸! 坪単価は400万円突破!

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「ブランズタワー豊洲」

「愛」をテーマに坪400万円に挑戦 7月下旬にモデルオープン 東急不ほか「豊洲」(2019/6/14)

東急不ほか 全1,152戸の「豊洲」事業説明会に40名超の報道陣 〝愛〟に反応(2019/2/18)

 売主は東急不動産・NIPPO・大成有楽不動産・JR西日本プロパティーズの4社。11月上旬に分譲開始された第1期分譲は450戸で、坪単価は410万円くらいになった模様だ。

 マンション取材で何が面白いかといえば単価予想だ。記者はすべて取材する前に予想する。正確な単価の前後5%以内を的中とみなせば、的中率は7割くらいに達するはずだ。これがギャンブルだったら蔵は2つも3つも建つ。

 なぜ予想するか。市場をしっかり把握できているかどうかを確認するためだ。自慢じゃないが、あの「東京ミッドタウン六本木」の入札価格を1,800億円と予想し、ズバリ的中させた(落札価格は1,850億円でその誤差はほんの3%弱)。前述の「白金」だって、この「豊洲」も「月島」もほとんど的中させた。

 「豊洲」については、業界内では坪400万円はありえないとするのが支配的だったが、記者は2月のプロジェクト発表会で次のように書いた。

 「『豊洲』は中央区でなく江東区だが、ポテンシャルは負けていないと思う。『月島』が434万円なら400万円超はありうるような気がするがどうだろう。『月島』は制振で『豊洲』は免震。規模もはるかに大きい。チャレンジしてほしいが、戸数が1,230戸(本日発表は1,152戸)もあるのでそんな勇気があるかどうか」

 東急不動産が売主にもなっている「晴海」との競合はあるようでないと見た。

 忘れていた。このマンションのテーマは「愛」だ。これまたいい。記者のモットーは〝記事はラブレター〟〝人生は愛〟だ。

コスモスイニシア「イニシア中央湊」36戸

パーカーズとのコラボ 緑の量と質に感動

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「イニシア中央湊」モデルルーム

パーカーズとコラボの第三弾 コスモスイニシア「中央湊」の緑の質と量に感動(2019/6/3)

 〝モデルルームのフェイクの観葉植物をやめよ〟ともう数十回くらいは記事にしてきたが、最近は本物の植物を配置するところが増えてきた。とても嬉しい。

 コスモスイニシア「イニシア中央湊」がその筆頭だ。売り出してすぐ半数に申し込みが入り、モデルルームはこれから分譲する「銀座築地」に変更したので営業活動はしていないようだが、残りはわずかのはずだ。

 もう、これ以上書かないが、デベロッパーはコスモスイニシアと積水ハウスを見習うべきだ。

タカラレーベン「レーベン上尾GRAN MAJESTA」183戸

地所レジから販売直前で専有卸受け完売

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「レーベン上尾GRAN MAJESTA」

地所レジから専有卸受け分譲 タカラレーベン「上尾」1年で全183戸完売の勢い(2019/7/30)

 このマンションには驚愕した。今年の「話題のマンション」ナンバーワンはこの物件か。「上尾」で183戸をほとんど何もしないで(失礼。しかしフェイクの観葉植物を含めモデルルームもほとんど地所が設えた)売ったのは前代未聞、空前絶後の快挙だ。添付した記事を読んで頂きたい。

 同社の島田社長は呵々大笑し、一方の地所の西田社長は「北千住」「本厚木」「和光」などが好調なので痛くもかゆくもないかもしれないが、ひょっとしたら頭から湯気が出るほど怒り心頭状態ではないか。

 味を占めたタカラレーベンは虎視眈々と他の物件も狙っているのではないか。檄を飛ばす島田社長の顔が浮かぶ。

野村不動産「恵比寿ヒルサイドガーデン」88

恵比寿駅圏最高峰 坪900万円弱で完売

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「恵比寿ヒルサイドガーデン」

恵比寿駅圏の最高峰 坪900万に迫る 野村不「恵比寿ヒルサイドガーデン」が人気(2019/4/19

 「恵比寿ヒルサイドガーデン」は、確かに恵比寿駅から徒歩5分と近く、飲食街を抜けた住宅街の入り口で、しかも傾斜地。敷地内と隣接地には既存の立派な巨木が植わっている。

 しかし、坪900万円弱というのは、これまでの恵比寿駅圏の単価相場を大幅どころか突き抜けている。それをものともしない。いつの間にか完売になっていた。これが「プラウド」か。凄いの一言だが、宮嶋社長は〝これがうちの実力だ〟とうそぶくか。

 大和ハウス・コスモスイニシア「プレミスト東京王子」222

200万円 23区ではありえない価格

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「プレミスト東京王子」

販売順調に納得 坪単価200万円は希少 大和ハウス「東京王子」(2019/4/14

 JR・東京メトロ南北線王子駅からバス約8分、徒歩3分。最近の〝駅近〟志向からすれば苦戦必至と見たが、坪200万円はストライクゾーンだと思った。

 戸数が多いので竣工の20202月中旬までに完売するのは難しいだろうが、逆に竣工すればこの物件の特徴が理解されるはずだ。前方が幅約100mの隅田川・スーパー堤防というのは得難い。

ポラス中央住宅「ルピアコート新越谷」85

新越谷駅圏最高値の坪210万円

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「ルピアコート新越谷」

主婦目線の商品企画が抜群 ポラス 全85戸の「新越谷」販売好調(2019/4/12

 「話題のマンション」記事の冒頭に書いた「ルピアコート稲毛」と一緒に読んで頂きたい。この「新越谷」は知らない人は皆無の同社のおひざ元。2月の第152戸が即日完売し、6月までに完売したのは当然か。

 至れり尽くせりの設備仕様に仕上げた商品企画は言うことなし。新越谷駅圏最高値の坪210万円でも記者はものすごく安いと思った。

新日本建設「エクセレントシティ本八幡駅前」90

千葉県最高値 坪300万円強 完売

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「エクセレントシティ本八幡駅前」

顔認証、食洗機、ミストサウナ標準 販売好調 新日本建設「本八幡」「幕張本郷」(2019/4/4

 坪単価300万円といってもみんな当たり前と受け取るかもしれないが、こと千葉県に限って言えばバブル崩壊後は供給されたことがないのではないか。

 それを更新したのが同社の「エクセレントシティ本八幡駅前」だ。しかし、〝20坪で6,000万円〟の壁が厚いことを熟知している同社はコンパクト中心に抑えた。71㎡は1スパンしかない。全90戸を完売したのはさすがというべきか。

モリモト「アールブラン武蔵新田」79

〝オールジャパン〟に負けない

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「アールブラン武蔵新田」

モリモト・武蔵新田vsオールジャパン(三菱・三井・野村)・矢口渡 多摩川決戦(2019/3/29

 売れ行きがいいからか、経費を節減するためか、大型案件が少ないためか、最近のモリモトはモデルルームを設けない物件が増えてきた。記者はこれが不満なのだが、「アールブラン武蔵新田」はしっかりモデルルームを作り、販売している。

 どこがいいかは記事を読んで頂きたい。4月から販売を開始し、残りは1ケタ。20203月の竣工までに完売となる可能性が高い。

 これだけなら「話題のマンション」に入れない。〝たかだか79戸のマンションを竣工までに売ったからと言って話題とは何事か。うちを見くびるな〟と森本社長に一喝されそうだ。

どうして入れたか。隣駅の矢口渡では三菱地所レジデンス・三井不動産レジデンシャル・野村不動産のいわば〝オールジャパン〟の「ザ・ガーデンズ 大田多摩川」378戸が分譲中で、モデルルームは双方が隣り合わせ。

そもそも戸数が全然違うので、例えは適当でないかもしれないが、野球で言えば西武・ソフトバンク・広島vs巨人(どこでもいいが)だ。結果は火を見るより明らかだ。

記者が驚いたのは、モリモトは自社のワイドスパンと、どことは表示はしなかったが「一般的な間取り」を並列して、堂々と販売事務所に張り出していたことだ。

 双方ともまだ販売中なのでどっちが勝ってどっちが負けたなどとは書かないが、オールジャパンを敵に回して残り1桁というのは凄いではないか。

京阪電鉄不動産「ファインシティ新越谷」179

設備機器の〝見える化〟徹底も奏功

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「ファインシティ新越谷」

「ESSE」とコラボ 設備機器・収納の〝見える化〟徹底 京阪電鉄不「新越谷」(2019/12/7)

 記事にも書いたが、この会社は取材のし甲斐がある。担当者は奥歯にものが挟まったようなものいいをしない。本音で語ってくれる。

 この物件の敷地は、長谷工コーポレーションの研究所だったところで、同社が分譲するということは、それほど関係が深いということだ。

 東武伊勢崎線は、京王線もそうだが、利便性が高いのに正当な評価をされていない。千代田線「北千住」が坪380万円で売れるのだから、その北千住から15分の半蔵門線とも日比谷線とも呼べる「新越谷」がどうして半値以下なのか。東武さん、ブランディングを見直していただきたい。

 

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