大和ハウス工業は9月20日、3棟・総戸数850戸超のマンション「昭島プロジェクト」のうち、第一弾として昨年9月に販売開始し、今年5月に完売した全481戸の「プレミスト昭島 モリパークレジデンス」竣工内覧会と、第二弾の全277戸の「プレミスト昭島 モリパークグラン」モデルルーム内覧会を行った。
まず、「プレミスト昭島 モリパークレジデンス」から。この物件については過去3回記事にしているので、そちらを参照していただきたい。新宿まで約1時間の郊外型の481戸を約10か月で完売したのは快挙だ。反響数は3,867件、モデルルーム来場者は1,762件。坪単価は252万円(第1期は250万円だったはず)。同社の「プレミスト船橋塚田」(571戸)と双璧だ。
契約者の属性は、年代では20代が13%、30代が40%、40代が17%、50代が12%、60代以上が14%となっており、幅広い年代から支持を受けている。居住地は昭島市内が35%と、都内広域から集客・成約できているのが特徴。
取材の目的はただ一つ。昨年の5月に行われたプロジェクト発表会・モデルルーム見学会で、同社東京本店統括マンション事業部東京マンション事業部販売事務所長・東本剛氏が「来年の6月までに完売したい」と語ったことについて、本当に売る自信があったのかを聞くことと、先に行われた「記者レクチャー会<2024年基準地価>」で同社マンション事業本部事業統括部部長・角田卓也氏が「第2弾は駅に近いので第一弾より多少高くなる」と語った「多少」とはいくらかを引き出すことだった。
前者について東本氏は、「私は東京勤務になって10年だが、『昭島』の名前だけは知っていたが、どんな街かは全然知らなかった。地元の方以外もそうだった。しかし、来場していただければ、街の魅力・物件特性を伝えられる自信はあった。課題は、その魅力をどうして広告で表現し伝えるかで、物件ホームページでは『モリパーク』を前面に打ち出した。社内からは『アミューズメント施設の広告ではないか』という反対意見もあったが、押し切った。その結果、エントリー数、来場者数は予想通りに伸びた。サウナは『作ってくれと渾身の力を込めた私の提案』」と語った。
来場者に対する歩留まり率は27.3%に達していることから、東本氏の読みが的中したことを物語っている。さらに、昨年5月にも記事にした東葉高速鉄道村上駅前の〝ちびまる子ちゃん〟マンションは訴求力はあるかを聞きたかったのだが、答えづらいだろうと思い、質問しなかった。
後者について東本氏は、「角田が語った『多少』はよくわからないが、私はグロスで500万円(20坪で坪25万円)なら受け入れられると思う」と話した。
この点について、〝第2弾は坪300万円は無理でしょうが、坪280~290万円くらいになるのでは〟と質したかったのだが、やはり思いとどまった。記者の予想は的中するはずだ。
内覧会では、植栽計画が見事だったのと、1階部分の大半をワーキングラウンジ・キッズルーム、ゲストルームなどの共用施設と、サイクルポート(276台)、トランクルーム(56区画)に充てているのに目を引かれた。
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