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2026/09/11(金) 07:29

「TOFROM YAESU TOWER」10日開業 素晴らしい「人魚の街」アート作品

投稿者:  牧田司

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「TOFROM YAESU TOWER」低層部

 東京建物は9月7日、東京駅直結の大規模複合再開発「TOFROM YAESU TOWER」が9月10日に開業するのに伴うメディア向け内覧会を行った。再開発組合の特定業務代行者代表企業の東京建物代表取締役社長執行役員・小澤克人氏が施設の概要、店舗などについて説明したほか、パブリックアートプロジェクトの「TOFROM YAESU TOWER ART:人魚の街」の紹介、アートツアー、商業ツアーが行われた。

 内覧会の冒頭、小澤氏は、「このエリアは、細分化された区画が並んでいたり、人が通るのにやっとの細い路地が残っていたり、古い建物が連なったりしており、防災上も大きな課題があった。そうした中、地元の250名の地権者の皆様、中央区などの行政、私どもが25年の歳月をかけて今日の完成を迎えることができた。大変うれしい。感慨深いものがある。

 『TOFROM YAESU』の名称は、『TO YAESU(八重洲へ)』「FROM YAESU(八重洲から)からなる造語で、多様な『人』『モノ』『コト』がここへ集まり、つながり、ここから多様な価値が生み出され、発進されていく意味を込めた。

 施設コンセプトは『人・時・場を〝つなぐ〟』です。歴史を継承し、時代に合わせて進化し続けることで、常に日本を牽引する街の育成に取り組んでいく。日本と世界、東京と地方、周辺の街をつなぎ、歩行者ネットワークなど都市基盤を強化する」などと述べた。

 「TOFROM YAESU TOWER ART:人魚の街」は、映画監督・岩井俊二氏の書き下ろしオリジナルストーリー。〝不老不死〟の人魚をテーマにした8組のアーティストの作品が館内に展示されている。八重洲の過去-現在-未来の時間や記憶を映し出す。

 「TOFROM YAESU Shop & Restaurant」は、「TOFROM YAESU THE FRONT」の地下階から地上2階と、「TOFROM YAESU TOWER」の地下階から地上4階の総面積約6,000㎡に、八重洲の老舗や星付きの人気店など、“東京発祥”の飲食店を中心に68店舗が結集する。

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小澤氏

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◇      ◆     ◇

 アートツアーは約40分、4作品が紹介された。移動の時間もあるので消化不良に終わったが、太田琢人氏「The water is worth a thousand words.」、加藤智大氏「Anonymous-human #68: The Veiled(アノニマスヒューマン ナンバー68 ザ ベイルド)」、井口皓大氏「Tides of time」が素晴らしかった。一つ一つ紹介する余裕はないが、太田氏の作品は大きな徳利から水琴窟のような水音を発するもので、そばに腰かけ、酒でも飲みたくなるような作品。

 加藤氏の作品は〝鉄の女〟の彫刻。サッチャーでもオランダの人魚姫でもなく、ルノワールの「足を組む裸婦と帽子」か、それともゴーリキーの「母」を連想させる。見る角度によって姿を変える。

 井口氏の作品は、様々なテクノロジーを駆使した動く球体のグラフィック作品。基本形は20個くらいだが、映像が刻々と変化し、二度と同じ映像は現れないのだそうだ゜。音もする。同じような作品は、日本財団「THE TOKYO TOILET 広尾東公園トイレ」でもみた。制作したのは後智仁氏。

 岩井氏は、彫刻の森芸術文化財団東京事業部 シニアディレクター・坂本浩章氏とのトークセッションで、国木田独歩の「武蔵野」について言及したが、読んだのはもう60年近く昔、どんな小説だったか全然思い出せない。

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井口皓大氏「Tides of time」

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加藤智大氏「Anonymous-human #68: The Veiled(アノニマスヒューマン ナンバー68 ザ ベイルド)」

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太田琢人氏「The water is worth a thousand words.」

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坂本氏(左)と岩井氏

◇      ◆     ◇

 「商業ツアー」では、明治35年創業の「日本橋やぶ久」、日本を代表する「ミクソロジスト」南雲于三氏の「Mixology salon」、四川料理の「唐人飯店」などが紹介された。記者はあまり興味がないので、ほとんど聞いていなかった。

 ただ、どうしても利用したい店があった。大好きなイワシ料理店「いわし料理 神田大松」だ。開業の日の10日、取材の帰りに寄った。10人入れるかどうかの小さな店で、席はすべてカウンター。勧められるままに座った隣の女性が〝お勧め〟の「八重洲セット」を注文したので、記者も同じものにした。ビールとお通し、青のり豆腐、イワシ刺身、いわしフライで2,500円。これに大好きな高知県の日本酒「酔鯨」1合を飲んだ。〆て3,300円。青のり豆腐は抜群においしい。

 女性に声をかけた。「袖すり合うも他生の縁」-居酒屋のいいところは、このように気安く声が掛けられることだ。伊勢出身の記者は青のり、青さなどは毎日のように食べていたので、「伊勢海苔」のことを話したら、女性は1か月くらい前に伊勢に旅し、記者も帰省した時よく利用した宇治山田駅前の駅前の「大喜」で伊勢海老を食べたという。なんと女性は大手デベロッパーの社員だった。一挙に会話が弾んだ。1時間くらいか、いろんなことを話し合った。とても楽しかった。

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「いわし料理 神田大松」

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記者が注文した「八重洲セット」

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小澤社長のお祝いのお花

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 野村不動産も「BLUE FRONT SHIBAURA」の開業の前後に10回くらいメディア向けイベントを行ったが、「TOFROM YAESU TOWER」も同様だ。社運がかかっているのだろうから当然だが、相当の力が入っているのは現地を見ればわかる。双方とも最高の街をつくったのは間違いない。「TOFROM YAESU 」は〝アートの街〟でもある。

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