「BLUE FRONT SHIBAURA」「TOWER S」オープンセレモニーのリボンタイド
左から世界貿易センタービルディング常務取締役・大志万延也氏、東急不動産取締役常務執行役員・宇杉真一郎氏、フェアモント東京 総支配人・カラン シン氏、東京都技監(都市整備局長兼)・谷崎馨一氏、野村不動産代表取締役社長・松尾大作氏、野村不動産ホールディングス代表取締役社長・新井聡氏、東日本旅客鉄道常務取締役・中川晴美氏、槇総合計画事務所代表取締役・亀本ゲイリー氏、芝浦一丁目町会会長&芝浦一丁目地区まちづくり協議会会長・岡田祥男氏、港区立芝浜小学校校長・宮﨑直人氏
野村不動産と東日本旅客鉄道は9月1日、共同で開発を進めてきた国家戦略特別区域計画の特定事業「BLUE FRONT SHIBAURA」の1棟目「TOWER S」の商業エリアをグランドオープンした。
午前9時30分に行われた開業を記念したセレモニーで野村不動産代表取締役社長・松尾大作氏は「BLUE FRONT SHIBAURAが目指すのは、その名に示す通り、東京都心部の空と海の最前列として都心と地域を繋ぎともに発展し、芝浦の水辺の新たなライフスタイルを創出すること。本プロジェクトはいまから7年前、2018年3月に国家戦略特別区域計画の特定事業としてスタートした。東京湾の玄関口にふさわしい空と海に溶け込んだ唯一無二の街をつくるため、槇総合計画事務所さんにデザイン統括をお願いした。清水建設さんにはコロナ禍の厳しい中、3年半かけてTOWER Sを完成させていただいた。改めて本プロジェクトにかかわっていただいた関係者の皆さまに深く感謝申し上げる。今年7月にはホテル、8月には当社グループも入居し、そして今日11時の商業施設の開業をもってグランドオープンする。今後は芝東京ベイ協議会の一員として地域の活性化にも継続して取り組んでいく。国際都市としての競争力を高め、魅力ある街づくりのために微力ながら寄与していく」と挨拶した。
続いて登壇した東京都技監(都市整備局長兼務)・谷崎馨一氏は、「都は新たな長期計画である『2050東京戦略』で、東京のポテンシャルを磨き上げ、『世界が憧れる魅力あふれる都市』へと進化させることを目指しており、その実現に向けて本地区が大きな役割を担っていただけるものと、ご期待申し上げます」と祝意を述べた。
松尾氏(左)と谷崎氏
◇ ◆ ◇
11:00からオープンした商業施設の利用者に感想を聞いた。以下に紹介する。
まず、記者が惚れ込んだ17:00までは飲食を含めて持ち込みが可能で仕事も自由にできる、テーブルチャージなど一切ない「RESORT」利用者の5人組(一人の男性の方は聞き忘れた)。
・「きれいで、緑がいっぱい。空間にゆとりがあるのがとてもいい。テラスも素敵」(24歳女性。食事はペペロンチーノだったか)
・「スープパスタがおいしい。緑がいっぱいでリラックスできる」(24歳女性)
・「ピザ。1400円。もちもちでおいしい。同じ席でみんな違うものが食べられるのがいい」(29歳女性。ピザが苦手の記者は、カロリーの取り過ぎではないかと心配した)
・「同じ部署で、私は再雇用。モバイルオーダーがいい」(66歳男性。ペペロンチーノだったか。値段は1,298円とか)
「RESORT」利用者の5人組
次に「RESORT」利用者の2人組
・「席が多くていい。刺身定食。値段は1200円。妥当かな」(34歳女性)
・「トマトスープバスタ。ピリ辛で値段が1000円なのがいい」「意外と落ち着いている。28階のラウンジは海側の景色がよく、一人考えていたいスペース」(年齢を聞くのを忘れたが、同い年だったはずだ)
「RESORT」利用者の2人組
さらに、沖縄料理 なんくるないさーと芝浦すしわさび出張所の利用客4人組。
・「注文してすぐ提供されるのがいい。5分くらいかな」「28階のラウンジは見晴らしがとてもいい」(年齢は20~30代。この店は現金での支払いも可能)
沖縄料理 なんくるないさーと芝浦すしわさび出張所の利用客4人組
2階のテラス席で食事していた男女4人組にも声を掛けた。
・「(暑くないですか? )全然平気。風がある」(年代は20~30代か)
2階テラス席
「RESORT」
2階のモバイルオーダーのみの「CANAL DINING HALL」(利用者であふれかえっていた)
記者はモバイルオーダーの仕方が分からないので、3階のコンビニでビールを買って「RESORT」で飲んだ。左は28日に試食した「すじ青のり」のポテトチップス1片が最高においしいと言ったら、特別に何片も頂いて食べた
◇ ◆ ◇
この前8月28日に行われたメディア向け商業施設説明会で野村不動産ホールディングス取締役兼執行役員都市開発部門長・黒川洋氏は「定番だけどうまい」と、そしてこの日は松尾氏が「唯一無二」とそれぞれ話した。小生は、〝全て疑ってかかれ〟が記者の基本なので、確信が得られない限り、人の話を鵜呑みにはしないのを旨としている。そもそも〝唯一無二〟なるフレーズは年に何回も聞かされる(不動産は確かにそうだから大言壮語とはならないのだろうが)。
だが、しかし、上段で紹介したように10人を超える利用者に感想を聞き、黒川氏と松尾氏の言葉に嘘はないような気がした。それぞれ「きれいで、緑がいっぱい」「テラスが素敵」「モバイルオーダーがいい」「おいしい」「値段もリーズナブル」「席が多くていい」「持ち込めるのがいい」「注文してから早く出る」「(28階ラウンジは)見晴らしがいい」などと絶賛した(野村不動産の〝さくら〟ではないはずだ)。
浜松町圏では2020年に開業したエリア第一弾の「東京ポートシティ芝浦」(約20.1万㎡)、2021年開業の第二弾の「世界貿易センタービルディング南館」(約8.5万㎡)、そして今回の「BLUE FRONT SHIBAURA TOWER S」(約56.3万㎡)の開業に続き、2027年には駅前の「世界貿易センタービルディング本館」(約20.6万㎡)が、2030年の「BLUE FRONT SHIBAURA TOWER N」(約28.3万㎡)がそれぞれ共用開始となり、エリア全体で約105.2万㎡の都内屈指のビッグタウンが完成する。
沿線では、三井不動産や東京建物などの日本橋・八重洲・京橋再開発、三菱地所の「TOKYO TORCH」を中心とする〝大丸有〟再開発、三井不動産を中心とする「TOKYO CROSS PARK」、野村不動産などの新橋駅西口再開発、JR東日本の「TAKANAWA GATEWAY CITY」、リニア開業に向けた品川駅周辺の整備などビッグプロジェクトが続々誕生する。今回の「TOWER S」の街づくり、特に空や海の自然環境を取り込み、本物の観葉植物をふんだんに盛り込んだ環境整備は松尾氏が語ったように〝唯一無二〟の嚆矢の矢になるような気がしてならない。
この2階ラーメン店「玉」も現金での支払いが可能
施設内はこのような観葉植物であふれている
終日自由に利用できる「PARK」エリアのカウンターも本物の観葉植物
1階の「PARK」の外
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