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2026/03/10(火) 13:32

槇総合計画事務所 創立60周年展覧会 「人と社会と建築と」3/10~4/5

投稿者:  牧田司

Screenshot 2026-03-10 at 13-38-34 槇総合計画事務所60年展プレス内覧会のご案内-1.pdf.png

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展覧会について説明する亀本氏(BLUE FRONT SHIBAURA TOWER Sで) 

槇総合計画事務所は310日~46日、創立60周年を記念し、展覧会 「Vernacular Humanism/人と社会と建築と」 を「BLUE FRONT SHIBAURA TOWER S」で開催する。開催日の前日、プレス内覧会を実施し、同社代表取締役・亀本ゲーリー氏は、創業社長の故・槇文彦氏(享年95歳)の処女作から20246月に亡くなる直前まで元気だった様子などを語りながら、主だった作品について説明した。

Vernacular Humanism(ヴァナキュラー・ヒューマニズム)」は、地域の文化や日常の営み、人々の実体験を重視し、その場所固有の条件と人間のふるまいに根ざした建築のあり方を問い続ける、同社の根幹となる考え方で、期間中、国内外の145作品(1965–2025)を、模型・パネル・図面・写真・映像などを通じて紹介する。会場の「BLUE FRONT SHIBAURA TOWER」は20253月竣工した同社の集大成となる作品。

内覧会で亀本氏は、「当社は今年2月、還暦を迎えた。展覧会では145作品を幅約72mにわたり時系列、絵巻風にまとめた。一つひとつ説明したら1週間かかるし、作品に詳しい説明文を添えていないのは、作品を見ながら考えていただきたいから」と断り、創業前の槇氏の処女作セントルイス・ワシントン大学スタインバーグホール(1960年)から、千里中央地区センタービル(1970年)、代官山ヒルサイドテラス(19691999年)、在ブラジル日本大使館(1972年)、トヨタ迎賓館(1975年)、自邸(1978年)、京都国立近代美術館(1986年)、幕張メッセ(1989年)、東京体育館(1990年)、テレビ朝日本社ビル(2003年)、横浜アイランドタワー(2003年)、横浜市役所(2020年)、鳥取県立美術館(2025年)、シンガポールランドタワー(2025年)、フィリピンプロジェクト(進行中)などを紹介した。

展覧会の会期は2026310日(火)– 45日(日)、会場はBLUE FRONT SHIBAURA TOWER S 3階 オフィスロビー・ラウンジ、入場料は無料。主催は槇総合計画事務所、冠協賛は野村不動産、特別協賛は清水建設/竹中工務店/小松ウオール工業/LIXIL

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展覧会場

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右から創業前の3作品

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進行中のフィリピンの商業・オフィス・住宅のプロジェクト(住宅のユニットは320㎡とか)

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3階ラウンジ(木も観葉植物もみんな本物)

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BLUE FRONT SHIBAURA模型

        ◆     ◇

 皆さんは、日本財団の「THE TOKYO TOILET」プロジェクトをご存じか。〝誰もが快適に使用できる公共トイレ〟をテーマに著名な建築家16人が設計した公衆トイレを2020年、渋谷区内の17か所、1か所当たり1億円の費用をかけて設置し、渋谷区に寄贈したものだ。

記者は、そのうちの一つ、槇氏が設計した「恵比寿東公園」トイレを見学したとき「立ち去りがたいほどの感動を覚えた」と書いた。その後、17の公園トイレをすべて見学取材した。好き嫌いはあるだろうが、槇氏の公園トイレが断トツだと思う。

トイレの目的外利用としては食事をする、本を読む、仮眠を取る、休憩する、着替えをする、化粧をする、SEXをする…いろいろあるようだが、特に女性がもっとも利用したくないというのが公園トイレだそうだ。男性の小生だってよく分かる。汚いし、無防備になる。

しかし、恵比寿トイレは全然異なる。とにかく一度利用していただきたい。公園トイレのイメージを一新するはずだ。外観は白が基調で、ウェーブが掛っているので美しい。用を足してから外周部のベンチに座って(そういうデザインになっている)、本を読むとかタバコを吸うとかゆっくり休憩するとかしたくなるトイレだ。〝予約が取れない〟公衆トイレは困ったものだが…。

建築家・隈研吾氏は槇氏への追悼文として2024614日付朝日新聞に「槇の建築だけは、まったく別の、さわやかで控えめで、しかも周囲の街と融(と)けあう、開放的な空気感をたたえていた。今から思い返せば、槇の建築はひとつの大きな転換の予兆であった」「槇は国際人であったからこそ日本人になれたのであり、日本人であったからこそ国際人になれたのである」「槇が造った街や建築は、専門家をうならせるだけではなく、実際に明るく、軽やかで楽しかった。独善的建築家と社会との分断というモダニズムの課題も、槇は見事に乗り越えてみせてくれたのである」などと寄稿している。

「恵比寿東公園」トイレは〝明るく、軽やかで楽しい〟槇氏の設計思想が注ぎこまれている。外観にウェーブが掛っているのは、槇氏の処女作に相通じるものがある。

Screenshot 2026-03-10 at 13-58-40 恵比寿東公園トイレ - THE TOKYO TOILET.png
「恵比寿東公園」トイレ(日本財団ホームページから)

Screenshot 2026-03-10 at 13-59-08 恵比寿東公園トイレ - THE TOKYO TOILET.png
「恵比寿東公園」トイレ(日本財団ホームページから)

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